総合的な探究の時間 令和5年度入学生 普通科
普通科2年生 探究Week 2024
7月9日(火)~11日(木)の3日間にわたって探究Weekを実施しました。
【1日目:7月9日】
<オリエンテーション>
探究Week 2024の始まりです。探究Weekの目的や3日間の流れの確認を行いました。探究Weekの目的は、「探究的な考え方を使って、自分の今までをふりかえり、これからの道・未来を見据える」ことです。3日間の活動がこの目的と繋がるようになっています。生徒たちは必要なことをメモしながら、これから始まる3日間にそれぞれ思いを馳せていました。
<外部探究計画発表会>
夏休みを利用して生徒たちは学校外での探究活動を行います。個人研究のテーマが似ている数人でグループになり、自分たちの研究と関連する専門家にインタビューをしに行きます。どこに、誰に、いつ、何を聞きに行くのかなど、その計画を発表し合いました。発表に関して意見をもらうことで、外部探究でのインタビュー内容がより具体的なった班もあったようです。
<卒業生とのナナメのセッション>
本校の卒業生1名と、2年生3~4人で1グループになり対話する活動です。親や教師のようなタテの関係でもなく、友人のようなヨコの関係でもない、少し年上の利害関係のない第三者がナナメの関係にあたります。このようなナナメの関係にあたる卒業生に、2年生が話を聞いてもらうことで、少し先の未来を見据えて目標を持ち、ちょっと頑張ろうという気持ちを獲得してもらうことを目的としています。生徒は、先輩たちの経験談を聞いたり自分から質問したりして、自分の今までを振り返り、これからについて問い、自分自身の話をして、・・・を繰り返して先輩たちとの対話を楽しんでいました。
【2日目:7月10日】
<3日目準備>
3日目は1年生と2年生が合同で活動します。<1年生とのナナメのセッション>では、2年生が自分のターニングポイントをテーマにして1年生と対話を行うため、その準備を中心に行いました。
<講演>
元足利市地域おこし協力隊の方に講演していただきました。協力隊として活動することになった経緯や、活動から得たことや気づいたことを生徒たちに伝えていただきました。「好きなことを追いかけてみると知らない世界が飛び込んでくる」という講師の方の言葉は、まさに生徒たちの個人研究や探究活動に繋がるものだったと思います。
【3日目:7月11日】
<ポスターセッション>
2年生の探究活動の軸としている個人研究について、中間発表を行いました。聴き手は1年生です。1年生は高校入学後はじめてポスターセッションを体験するため、2年生がどのように発表を聞いたり質問したりすればいいかレクチャーしていました。2年生も、緊張しながらもしっかりと発表し、新たな視点で自分の研究をみてもらったり、今後に繋がる意見をもらったりしていました。
<1年生とのナナメのセッション>
今度は2年生が、1年生にとっての「ナナメの関係」になります。自分のターニングポイントを軸としながら1年生と対話を行いました。他学年との交流が刺激になった生徒もいました。
生徒たちの新たな一面も発見できた3日間でした。正解のない時代・世界を歩んでいく生徒たちにとって、探究Weekでの経験が何かの原動力になればと思います。
2学年普通科総探「個人研究の企画書のヒアリング」
○5/29(水) 個人研究の企画書のヒアリング(地域の方)
【ねらい】
自分の研究を相手にどのようにすればわかりやすく伝わるか考える。地域の方に説明する中で自分の見えていなかった課題、問題点に気づく。テーマ探究の際に、主体的な外部調査に向けた意識づくりの一助とする。
【活動の様子】
地域の方々に来ていただき、生徒たちの個人研究の計画を発表しました。地域の方々からは、その話を聴きアドバイスや豊富な人生経験からのお話をいただきました。生徒たちの説明が足りないところには遠慮なく質問していただき、質問された生徒たちも説明に四苦八苦しながら伝わるように一生懸命説明していました。生徒たちは、年代や文化の違う方々へ説明することの難しさとどうすれば伝わるのかを学ぶ良い機会になったと思います。改めて、ご協力いただきました地域の方々に感謝いたします。ありがとうございました。
2年生普通科 総合的な探究の時間 4月の活動
○4/10(水) 2年生オリエンテーション
【ねらい】
探究活動に必要な情報収集のポイントを理解する
【活動の様子】
前半と後半で授業を分けて、前半は2年生の夏休みまでの流れを説明し、後半は情報収集のポイントを学びました。2年生では夏休み明けまでグループ研究を行っていく予定です。また、公民館の協力を得て近隣住民の方に来ていただき、研究のヒアリングも予定しています。後半の活動では、信頼できる情報とはどのようなものか、情報収集の基本的なポイントを学び、収集した情報の扱い方も学びました。
○4/11(木) アンケート
【ねらい】
知りたいことを引き出すことができるアンケート作成のポイントを理解する
【活動の様子】
ラーメン屋の店主が売れる塩ラーメンを作りたいという気持ちのもと作ったアンケート(仮想)を添削していく活動を通して、知りたいことを引き出すことができるアンケート作成について考えました。また、アンケートには、前提の確認に使用するアンケートと仮説を検証するためのアンケートと使い方が別々にあることも学びました。「幅を狭くしないと聞きたいことが聞けない」「逆の立場の人の意見も拾えるようにしたい」と生徒たちは試行錯誤しながら考えていました。
○4/17(水)・4/18(木) 個人研究テーマヒアリング
【ねらい】
個人研究のテーマ・問いについて説明する中で、自分の見えていなかった課題に気づき、テーマ設定に生かす
【活動の様子】
2学年の探究活動では最終的に個人研究を行います。自分の興味関心のあることから、1人1テーマを設定し探究していきます。17・18日は生徒1人ひとりが、教員に対して自分のテーマについて説明し、質問を受けながらテーマを深めたり、今後の研究方針を考えたりしました。アウトプットすることで、自分の考えの甘い点、分かっていたつもりで実はよく分かっていなかった点などが見えてきた生徒が多かったように思います。教員だけではなく、探究活動の先輩である3年生とのヒアリングの機会も予定しているので、自分の言葉で自分の考えを伝える準備をしていきたいと思います。
○4/24(水) 仮説に合った検証方法とは?
【ねらい】
検証がどのようなものであるかを理解し、仮説に合った検証方法を考える
【活動の様子】
2年生は探究スパイラルの「問い→仮説→検証→まとめ」のうち、問いや仮説について特に1年生のうちに学んできました。24日は検証に焦点を当てた活動を行いました。ある問いと仮説について、どのような検証方法が想定されるかを考えていきました。問いと仮説は例えば、
(問い)赤信号に一度引っかかると連続で引っかかるのはなぜか?
(仮説)スピードが出過ぎないように調整しているのではないか
検証方法として、「自転車に実際に乗ってスピードを変えながら実験してみる」「信号機を管轄している組織に質問してみる」「信号機に引っかかった経験についてアンケート調査をする」など、さまざまな検証方法を考えていました。自分の個人研究にかえって、どのような検証を行うかもう一度考えてみるのもいいかもしれませんね。
前提の確認
9月20日(水)の探究の授業のねらいは「仮説を立てる際に、前提をよく知っておくことが大事であるということを理解する」でした。
〇題材
・「ジャンプ漫画はなぜ売れるのか」
・「なぜレシピ通りに作っても同じように作れないのか」
・「iPhoneにはなぜホームボタンがなくなったのか」
・「状況によって時間感覚が変わるのはなぜか」
4つの題材について『私の前提』『調べた前提』を個人で考え、
『必要な前提』をグループで考えました。
前提を考える際、悩む生徒もいましたが自分が知っていることや調べた内容を理解し、先生方のアドバイスや話し合いを通して仮説検証に必要な前提を考えることができていました。
仮説を立てられるようになる
9月13日(水)のテーマは「仮説を立てられるようになる」でした。
問いに対して仮説を立て発表しました。
【問い】
①なぜ、カサブタを剝がしたくなってしまうのか
②なぜ、おにぎりは三角なのか
③なぜ、同じ水なのに量が多い方が安いときがあるのか
④なぜ、アンパンマンパンはあんこではなくチョコなのか
個人で考えた仮説をグループ内で共有し、話し合いを通してさまざまな仮説が出ました。
「問い」に対して仮説を立てることが難しいと思っていた生徒たちも生徒同士で話し合うことで新たな仮説が出てきて積極的に活動を行うことができました。
仮説の立て方
2学期最初の探究の時間は体育館で実施されました。内容は「仮説の立て方」です。まずは1学期に学習したことを振り返り、その後中村先生と石原先生の楽しいトークから仮説がどのようなものなのかを学びました。また、1学期に使った「信号機」の問いを用いて、仮説を立てる練習もしました。
隠れた前提とは?
5月31日の探究の時間のテーマは「隠れた前提とは?」でした。
共通の前提がないやり取りの動画を視聴し、前提という理解の擦り合わせがないと正しく伝わらないことを理解しました。
実際に図形のイラストを正しく伝えられるか、ペアで活動をしました。
ペアで①説明する人と②書く人に分かれて、①が図形を口頭のみで説明し、②が説明通りに図形を書きました。
書き終わった図形を確認し、どんな説明をしたらより再現できるかをペアで考えました。
図形を説明する際、「四角形を書いてください」では形はさまざまあり、共通理解できないので
「正方形を書いてください」など詳しい情報や共通の認識を持ち伝える必要があることを理解することができました。
【ペアでの活動】
【説明を聞いて書いた図】
情報の見方
5月17日24日のテーマは2週にわたって情報の見方でした。下村健一先生の動画を教材として使い、知らない情報が嘘か本当かどう見分けるのかについて考えました。
まず、提示されたのは4つのおまじないでした。
ソ・・・即断しない:「まだわからないよね?」
ウ・・・鵜呑みにするな:「事実かな?印象かな?」
カ・・・偏らない:「他の見方はないかな?」
ナ・・・中だけ見るな:「何が隠れているかな?」
ソ:即断しない
では、デマを流す人がどんな人か考えました。
ウ:鵜呑みするな
では、あるリポーターのリポートを見て、「事実」なのか「印象」なのか考えました。
カ:偏らない
では、指回しや逆リポーターごっこで、立場が変われば見方も変わることを学びました。
ナ:中だけ見るな
では、情報はスポットライトがあっている部分だが、その情報には必ずスポットライトが当たらない周囲の暗がりがセットになっているから、暗がりに何があるのか想像力のスイッチを入れることが大切ということを学びました。
当たり前の中に疑問を見つけよう
ねらい『ミュージックビデオの中から「問い」を考えることを通して、「問い」を立てる力を身につける』
グループで1曲を選び、問いを見つけ、グループ内で共有しました。
映像から問いを見つけた生徒や歌詞と映像の関係で問いを見つけた生徒など1曲の中でさまざまな問いをグループで話し合い、各グループから出た問いを発表しました。
当たり前の中に疑問を見つけよう
26日今日のテーマは「当たり前の中に疑問を見つけよう」でした。
今日は1年生にとって探究の時間初めての体育館での授業でした。
最初に「当たり前って何?」について、はさみとピンセットの比較と2つ穴コンセント3つ穴コンセントの比較から考え、問いの視点について学びました。続いて信号機の写真を見て問いを見つけてみました。最初は各自で問いを考え、その後グループで問いを共有しました。一人では見つけられなかった問いもグループで共有することによっていろいろな視点があることもわかったようです。