木の葉石
木の葉石はどのようにしてできたか


塩原湖成層(木の葉化石園)

木の葉石が含まれている地層を「塩原湖成層(しおばらこせいそう)」といい、この地層は湖の中で堆積(たいせき)したものです。

今から数十万年前、塩原の南にある高原火山(たかはらかざん)が噴火し、その火山噴出物によって川がせき止められて湖ができました。
湖の大きさは東西に約6㎞、南北に3㎞で、三日月型をしていました。
地質の専門家の間では「塩原化石湖(しおばらかせきこ)」と呼ばれています。
この湖の周囲の山々には、やがて木々が生い茂り、秋になると落ち葉や木の実などが泥とともに流れ込んで湖底に静かに積もりました。
また、湖やその周辺に住んでいた魚、カエル、昆虫なども死ぬと湖底に沈み、川から運ばれてきた泥や、時おり噴火する火山から吹き出した灰などにおおわれました。
このような堆積がくり返し行われることによって、厚い地層になりました。
地表に積もった落ち葉は、バクテリアによって分解されて土にもどってしまい元の形は残りませんでした。
しかし、地層におおわれた木の葉は、密閉されて朽ちることなく、昔のままの形で残りました。そして、長い間に地層が固まり、化石になりました。
その後、塩原化石湖の東の端にあった水の出口が次第に削られて水位が下がり、現在のような塩原湖成層を見ることができるようになりました。