校長室便り

模擬国連、参加報告!

11月14日(土)、15日(日)にオンラインで開催された「第14回全日本模擬国連大会」に高1の石塚凜花さんと関根圭太君が参加しました。

担任の久保田先生と校長室に報告にきてくれました。


今年度の議題は「宇宙利用」で、論点は以下の2つに設定されました。
1. すべての国の利益のための宇宙利用  2. 持続可能な開発と宇宙

参加者は、各国の大使として、自国の利益となるよう、国際協調に向けて、建設的な議論・交渉を行い、最終的には具体的な成果文書を採択します。

本校から参加した2人は、「ルクセンブルク」の大使として、模擬国連に参加しました。

(参加者全員。模擬国連を主催しているグローバル・クラスルームのHPより転載)

今回の模擬国連の議題では、「発展途上国」と「先進国」という利害が対立する中、それらの2つを溝を埋める役割として、ルクセンブルク、日本、ベルギー、韓国、などとともに「中間国」というグループをつくり、「発展途上国」と「先進国」の双方を納得させる提案を行う、という形で議論が進んでいったそうです。

ルクセンブルクの2人は、「発展途上国」や「先進国」の国々と個別に交渉し、両者がかみ合った政策を作っていくことに尽力しました。

以下のようなことが2日間かけて行われました。

1日目:9:45~18:30
3つのグループ(発展途上国、先進国、中間国)ごとに、政策の方針を立て、法律を作り、本部に提出しました。

2日目:9:45~17:00
3つのグループの政策を中間国がすり合わせていきます。各国の大使と個別にアポを取り、説得していきます。最後に、中間国の提案により成果文章を採択しました。

こうした作業を2日間延々と、日本語や英語を交えて議論していくそうです。凄い世界です。例えていうと、高校野球で県大会1回戦に出場するつもりだったのが、出てみたら、いきなり甲子園だった、といった印象だったそうです。

2日間の模擬国連で目覚ましい活躍すると、最優秀賞や優秀賞が与えられるますが、最優秀賞は、灘高校(Japan大使)と渋谷教育学園渋谷高校(Nigeria大使)でした。

さて、栃木県から唯一参加した本校の2人は、模擬国連をどう感じたのでしょうか。
→「今回はディベートの大会の時期と重なっていたので、正直、十分な準備ができませんでした。そもそも、何を準備していけばよいのかもわからない状態で当日を迎えました。参加している学校は、毎年出場している常連校が多く、先輩たちからこんな提案をするといい、といったアドバイスがある中、こちらは全くの手探り状態で2日間をなんとか乗り切った、という感じでした。グローバルってこういうことなんだ、と実感しました。また、交渉力が重要だということがよくわかりました。
今の気持ちを言葉で表すと、「悔しい!」その一言に尽きます。今から、来年に向けてがんばりたい。来年はこんなもんじゃない。」

閉会式にズームで立ち会った久保田先生はこんなことを言ってくれました。
→「2人の生徒は、全国のトップクラスの優秀な生徒たちと互角にやっていた。今まで優秀な生徒をたくさん見てきたが、ここまでやった生徒は見たことがない。担任として誇らしく感じた。」

*まず、過酷な2日間をやりぬいた2人の頑張りに敬意を表します。そして、もうこりごり、と退散するのではなく、「悔しい、来年は見てろよ」という前向きな気持ちでいることに、一回り成長した姿を感じました。こういう生徒が増えてきたことが、本当に嬉しいです。今後も、心から応援します。