校長室便り

【高2】課題研究のテーマ

5月13日(金)7限目、高校2年生の「総合的な探究の時間」では、課題研究のテーマや内容について、班ごとに相談していました。その中で、高校2年4組の植木彩夏さん、柳川凛さん、田中美怜さん、野田旺佑君、2年3組の國府田一心君、樋下田佳希君の6名は、動物の再生能力に興味を持ち、イモリなどを使った研究ができないか、校長室に相談に来てくれました。

イモリの高い再生能力については、1年前の創立記念講演会で講演していただいた篠崎先生のお話が印象に残っていたそうで、再生能力を医療にも活かせないか、という点に興味があることが、話を聞いて分かってきました。

栃木県では、イモリ(アカハライモリ)は絶滅危惧Ⅱ類(Bランク)に指定されており、野外で見かけることはほとんどありません。そのため、実験材料にすることは難しいです。また、高校生が、実験だからといって、小動物の体を傷つけることは、動物の虐待とみなされるので、道義的にも困難である、という話もしました。

しかし、地球上の生物の進化の中で、今も、高い再生能力を持つ生物(イモリやプラナリアなど)と、人のように再生能力をあまり持っていない生物は、どこが違うのか。なぜ、再生能力を失ったのか、どうしたら、再生能力が失われた生物に再び、再生能力を蘇らせることが出来るのかなど、再生に関する謎は、医療にもつながる興味深いテーマです。

そこで、まず、再生に関する文献調査等を行い、生物の進化の中で、再生能力を持つ生物や再生のメカニズム、再生の持つ意味について調べることになりました。一人一人、違う角度から再生について調査し、発表し合います。また、日光の両棲類研究所を訪問し、篠崎所長から、直接、話を聞くことにしました。今年も、希望者で日光の両棲類研究所を訪ねるツアーを実施する予定です。