校長室便り

【高3】栃木県学生音楽コンクール「銅賞」

10月17日(月)放課後、高校3年3組千竃康一郎君が、「第45回 栃木県学生音楽コンクール」(10月15日開催、宇短大「須賀友正記念ホール」)に参加した報告に来てくれました。

ラフマニノフの「鐘」を演奏しました。

 

千竃君は、小学1年生からピアノを習っていました。附属中での「校内合唱コンクール」のピアノ伴奏を3年間担当し、中2の時は卒業式での合唱「大地礼賛」の伴奏も務めました。

千竃君にとって、歴史と伝統のある「栃木県学生音楽コンクール」への参加は、大きな目標でもありましたが、満を持して応募した中3の時は「台風19号」の当日と重なり中止、高1と高2は「新型コロナ」の影響で開催されませんでした。

そして、受験勉強に専念するため、高2の冬でピアノのレッスンは止めていました。

今回の「栃木県学生音楽コンクール」参加は、高3の千竃君にとって、大きな決断だったと思います。高校生のピアノ部門の参加者は32名いましたが、そのうち、高3はたった4人しかいなかったそうです。千竃君は、将来音楽を専門にするわけではありません。おそらく、これまでやり残していたことにあえて挑戦することで、新たな一歩を踏み出したい、という決意があったのではないかと思いました。高1の頃から練習していた、ラフマニノフの「鐘」の封印を解くのに、時間はかかりませんでした。

この曲は、重低音を力強く響かせることがポイントだそうですが、自分の中に渦巻く思いをピアノの力強い音に託し、解き放つことができた、と語ってくれました。

緊張もしたし、ミスもあったそうですが、両親に見守られながら、満足感、やり切った気持ちを感じたそうです。

「銅賞」は、コンクールに参加した人に与えられる賞ではありますが、千竃君にとっては、いままでの「ピアノ人生」に区切りをつけた証として、特別な価値のあるものと思いました。私も、千竃君の報告を聞くことで、その証人の一人になれたような気がしています。

次の一歩を踏み出すことを応援しています。受験頑張ってください。