校長室便り

【中1】水素の発生と燃焼(理科、中村先生)

9月21日(水)5限目、中学1年2組の「理科」の授業(中村先生)を見学しました。気体の性質を調べる単元で、本時は、①水素を発生させて、②集めて、③性質を調べる(燃焼させる)という実験を行いました。

発生する気体を集めています。

今日の実験の手順が示されています。

 

(1)水素を発生させる → マグネシウムリボンを入れた試験管に、塩酸5mlを加える。

塩酸5mlを正確に測って試験管に入れる作業は、簡単そうですが、実は基礎ができていないと危険を伴います。塩酸が飛び散る可能性もあります。親指と人差し指でピペットのゴムキャップをはさみ,残りの指でガラスの部分を持ち、安定させることが基本です。そのうえで、

①親指でゴムキャップをおして空気を出し,そのまま先を塩酸の容器に入れます。

②親指を静かにゆるめて塩酸を少し多めにすい上げ、親指の力加減でぴったりに量を調節します。

③そのまま、ピぺットの先を試験管の口に近づけ、親指でゴムキャップを押し、塩酸を流し入れます。

これがきちんとできていると「科学者」のように見えますし、できてないと危なっかしくて見てられません。

 

(2)発生する水素を集める(水上置換)

水素は水に溶けにくいので、水を満たした試験管に発生した水素を入れ、水を追い出して、水の上に気体を集めます。この方法を水上置換といいます。

試験管が水素で一杯になったら、次の試験管を水槽に入れ、水を満たして水素を集めます。この作業は、チームワークが大切です。どの班もみんなで協力していました。

 

(3)集めた水素の性質を調べる(→燃焼させる)

試験管に集めた水素にマッチの火を近づけて燃焼させます。危険を伴うので、中村先生からやり方の説明がありました。

自分たちでもやってみます。水素は、試験管3~4本分とれたので、一人ずつ交代でやっていきます。

一人は試験管を手に持ち、ゴム栓をはずします。もう一人がマッチで火を点け、試験管の口に近づけます。

水素は「ピュッ」と音を立てて燃焼します。思わず体がのけぞったりしますが、これはこの実験の一番の見どころでもあります。

 

*簡単な実験ではありますが、この実験には、実験の基本的な操作がぎっしり詰まっており、なぜこのような方法で気体を集めるか、など、正確な知識と考察力も必要です。

*この授業を見学した限りでは、そうしたことがきちんと身についていることを感じました。

*また、何人かの生徒に「理科は好きですか?」と聞いてみたところ、ほとんどの生徒が「好きな方です。」と答えてくれたのは嬉しかったです。実験が楽しめると、理科そのものも楽しくなってくると思います。頑張ってください。