校長室便り

【高2】「地理B」の授業見学(小森先生)

6月2日(木)2限目、高校2年4組の「地理B」の授業(小森先生)の後半を見学しました。単元は「河川のつくる小地形」で、山地・谷口の河川地形を理解することが目標です。「扇状地」の形成や土地利用に関する授業をしていました。

小森先生の授業は、ICTを日常的・効果的に活用しています。

扇状地は、扇頂、扇央、扇端の3つの部分から成り立っており、それぞれで、独自の土地活用がなされています。

扇頂は、水が豊富で、家が建っていることが多く、扇央は水はけが良いので、果樹園が作られることが多いそうです。そして、扇端は地下を流れていた水が表面に出てくるので、水が豊富なため、水田が作られています。

扇状地の身近な例として、栃木市大平町の「ブドウ団地」付近が、まさに当てはまるそうです。

確かに、山際は「扇頂」で、古くから家が建っており、その下の「扇央」には果樹園(ぶどう畑)が作られています。さらにその下の「扇端」には、水田が広がっています。その事例を聞き、とても納得しました。

続いて、「V字谷」や「河岸段丘」についても、グーグルアースなどを使って、瞬時に該当する地形をプロジェクターで投影しました。

河岸段丘では、どこが段丘になっているかを写真上で確認するとともに、段丘の平らな部分や崖になっている部分が、どのように利用されているか、その土地利用を周囲の人たちと相談しています。

指名した生徒からの意見を基に、重要な点を整理しています。

小森先生のプリントは、いわゆる重要語句の穴埋めで完成させるのではなく、資料を読み取る際のポイントを自分の言葉で書き込んだり、色を塗ったりして完成させます。つまり、生徒それぞれで、プリントの完成形は違ってきます。このようなプリントのつくり方は、生徒の「思考力・判断力・表現力」を育成するためのツールになっていると感じました。

小森先生の授業は、ICTの活用により、教科書にはない資料をインターネットを介してアクセスする過程そのものを生徒に見せることで、地理という学問や、その学び方をも教えてくれているように感じました。

*その結果、とてもわかりやすい授業となっていました。素晴らしいです。