校長室便り

【中2】「数学」の授業見学(安藤先生)

9月9日(金)2限目、中学2年1組の「数学」の授業(安藤先生)を見学しました。今日の単元は、「3節 一次関数の利用」で、学習のめあては「2つの数量の関係を一次関数とみなし、問題を解決しよう」でした。

 

例えば、山に登ると、だんだん気温が下がってくることは、経験的に知っていることと思います。理科の授業では、100m上がるごとに気温は0.6℃下がる、と習うと思います。これは理論的な値で、実際にはきっちりその通りには行かないと思います。風向きや天候など、変動する要素があるからです。

しかし、逆に、実際の高度と気温のデータが複数あれば、そこから関係性(一次関数)を導き出し、測定していない地点の数値を予想することが出来ます。今日の授業は、富士山の五合目、六合目、七合目、そして地上の4つの地点のデータから、それらを一次関数とみなして、式を導き出し、八合目の気温を予想する、ということが「学習のめあて」に設定されています。数学が実生活でどのように役立っているかも実感することが出来ます。

授業は、時間を区切って、何をどこまでできるようにするかが、最初に示されます。まずは、自分で考えてみます。その中で、わかりにくいところがあれば、グループの中で自由に聞き合うことが出来ます。その間、先生は、個別に教えるというのではなく、どこでつまづきやすいか、間違えやすいポイントなどを把握しています。

設定時間終了後は、問題を解く上でのポイントを再確認しています。

授業時間内で、その時間の「学習のめあて」を達成しています。

さらに、本当に理解しているかどうかを確認するための改善策として、授業の初めに、前時の学習内容が身についているかどうかを小テストで確認しているそうです。

その結果、ほとんどの生徒は学習内容を理解していることが分かりました。

理解が不十分な生徒に対しては、個別に教えることで、誰も取り残さない授業を目指しています。

 

授業の最後には、振り返りシートで、今日学んだことや、疑問点などを記入して提出しています。

*このような授業の進め方は、まだ一般の中学校ではやられていませんが、新しい学習指導要領に則った「個別最適学習」を目指した先進的な授業であり、おそらく、数年後はスタンダードな授業展開として広がっていくのではないかと思っています。生徒たちも慣れてきました。