日光彫 | |
原木について |
日光彫(にっこうぼり)には、昭和(しょうわ)50年頃まで日光産のトチノキが使われていましたが、現在は北海道(ほっかいどう)産のカツラの木が使用されることが多くなりました。
トチノキ
日本(にほん)全土に自生する落葉高木で樹高20~30mにも達する大高木となります。
渓流(けいりゅう)沿いの肥沃(ひよく)な土地に多く見られ、5~6月に乳白色の花を多数円錐状に咲かせます。
秋には「トチ餅」として食べる実がなります。その材は緻密(ちみつ)でかつやわらかく、加工が容易で、建築材、楽器、船舶材(せんぱくざい)と多方面に使われています。
削った面の光沢に品があるのが特徴です。
分類
トチノキ科トチノキ属(Aesculus)
分布
九州、四国、本州
樹高
高さ20~30mあるいはそれ以上の高木になります。
まっすぐに伸びた姿が好まれ、庭木や街路樹としてよく用いられます。
カツラ
日本全土に自生する落葉高木で樹高20~30mにも達する大高木となります。
山地の沢沿いなどに生え、樹皮は灰褐色で、ひびが割れていたり、ごつごつしています。
材は均質で軟らかく、腐朽(ふきゅう)しにくいことから船材や建築材、家具などに利用されます。葉は香りがよく、抹香(まっこう)の材料となります。
分類
カツラ科カツラ属(Cercidiphyllum)
分布
九州・四国・本州・北海道
樹高
幹は株立ちとなることが多くありますが、主幹は太くしっかりしています。高さ20~30m以上の大木になります。
ホオ
丘陵地(きゅうりょうち)や山地に多く、落葉広葉樹林内に多く見られます。
成長が速く、しかもその材質は緻密でかつやわらかく狂いやひび割れが少ないので、製図板、寄木細工(よせぎざいく)、家具、ピアノやオルガンのキー、鉛筆やマッチの軸、まな板や下駄(げた)などいろいろなものに使われています。
分類
モクレン科モクレン属(Magnolia)
分布
九州、四国、本州、北海道、南千島
特徴
大木となり、高さ30mにもなります。ホオノキの特徴は、長さ25~30cmの大きな葉と15~20cmもある大きな花(日本の野生の花では最大)です。