日光彫
彫り

日光彫(にっこうぼり)について

日光彫といえばひっかき刀です。

ひっかき刀は、線彫り用の刃物ですが、普通の三角刀と違って先端を約60度に折り曲げた「切り出し刀」を手前に引いて彫るところから「引掻き(ひっかき)」と呼ばれるようになりました。

日光東照宮(とうしょうぐう)社殿(しゃでん)の漆(うるし)を塗り替えるとき、漆の落しにくい箇所のはぎ取り用(掻き落とす)のために工夫した刃物を彫刻用に改良したものが「ひっかき」の由来といわれています。

別名「日光三角刀」と言われるほど日光になくてはならないもので、彫りの深い男性的な曲線を描く日光彫りになくてはならない彫刻刀です。

日光彫の代表的な彫刻技法には、「ひっかき彫り」「浮かし彫り」「沈み彫り」「透かし彫り」「丸彫り」などがあります。

それらのどの彫刻にも「ひっかき」が使われています。