令和6(2024)年度 高等学校における教科指導充実に関する調査研究 『授業実践』理科(生物)・情報科・家庭科
研究協力委員の先生方による「教科における探究的な学習」の授業実践を取材させていただきました。
今回は、理科(生物)、情報科、家庭科の授業の様子について報告します。
「理科(「生物」)」
「細胞と分子」について学ぶ単元において探究学習を行いました。1時間目となる本時は、探究学習における自分の目標をルーブリックで確認した後、グループで酵素の反応速度を調べるための実験計画を考えました。試料や基質の濃度を検討する場面で、生徒たちは予備実験をしながら活発な議論をして、既習事項と関連付けて実験計画を立案していました。
「情報科(「情報Ⅰ」)」
「情報デザイン」について学ぶ単元において探究学習を行いました。6時間目となる本時は、作成した足利観光ピクトグラムを、生徒間で相互に検証する学習活動を行いました。生徒たちは、これまでに学んだ情報デザインやピクトグラムの知識を生かしながら、各自が作成したピクトグラムの相互評価を活発に行い、作品を改良していくための視点を得ていました。この活動が、これから学ぶ様々な情報デザインに主体的に関わっていくきっかけとなることが感じられる授業実践でした。
「家庭科(「家庭総合」)」
「衣生活のマネジメント」について学ぶ単元において探究学習を行いました。単元のまとめとなる本時は、先生をモデルにし、季節に合わせた衣服をコーディネートするという内容でした。生徒たちは、デザインだけではなく、前時までに学習した、「繊維の特徴」や「安全性」などを関連付けて最適な衣服の組み合わせ等について探究的に学んでいました。また、授業で使用する資料の共有や提出にはロイロノートを使用するなど、ICT機器を有効に活用していました。
どの実践も、生徒同士が活発に議論をして思考を深め、協働しながら学びを進めていました。授業中、生徒から「分かった」や「おもしろい」といった声が聞こえてくるなど、充実した授業実践となっていました。