校長自ら更新!!

【校長ブログ】人生百年の羅針盤

さて、皆さんが数年後に社会へと羽ばたく頃、果たしてどのような働き方が待ち受けているのでしょうか。

日本は、世界に類を見ない長寿社会へと歩みを進めており、それに伴い、私たちが働く期間もかつてないほど長期化する可能性があります。皆さんが八十歳を迎える頃まで、働き続ける時代が到来するかもしれません。さらに、AIをはじめとする技術革新の急速な進展は、企業の寿命を短縮させ、かつて主流であった終身雇用の在り方を過去のものへと変えつつあります。

実際、昨年度の中途採用率は過去最高を記録し、2023年には新入社員の半数以上が「十年以内に転職したい」と回答したという調査結果も報告されています。

つまり、皆さんがこれから生きていく社会とは――
第一に、「人生百年時代」において、働く期間が格段に長くなる社会。
第二に、転職が当たり前となり、その都度新たな知識と技能の習得が求められる「マルチステージ型社会」であるということです。

このような時代においては、従来の「学ぶ→働く→引退する」といった直線的な人生設計ではなく、
「学ぶ→働く→学ぶ→働く→学ぶ→働く」といったように、学びと働きが交互に繰り返される、循環型の人生が標準となるでしょう。

だからこそ、皆さんには「先生がいなくても学ぶ経験」、そして「先生がいなくても学び続ける習慣」が、何よりも大切なのです。

最も学びに適した場所は、間違いなく小山西高校です。しかし、学びの場は学校の中だけに限られるものではありません。夏休みは、先生方の手を離れ、自らの力で学びを深める絶好の機会です。

この夏休みを通じて、皆さんの長い人生を見据え、「自律的な学び」を身につけてください。
それは、未来を切り拓く力となり、皆さん自身の人生を豊かに彩る礎となることでしょう。