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2025年8月の記事一覧

【校長ブログ】遠くまで行くなら、みんなで行こう!

長かった夏休みが終わり、今日から二学期が始まります。朝の空気には少しずつ秋の気配が感じられ、季節の移ろいとともに、皆さんの表情にも新たな決意と希望が宿っているように感じます。こうして皆さんの元気な姿を再び見ることができることを、心から嬉しく思います。

さて、いよいよ第二学期が始まりました。今朝、登校の折、先生や友人と顔を合わせたとき、皆さんはどのように挨拶を交わしたでしょうか。うつむき加減に、口の中で何かをつぶやくだけで済ませてしまった人はいませんでしたか。背筋を伸ばし、相手の目を見て、心を込めてお辞儀をすることができたでしょうか。

人と人とのつながりは、挨拶という小さな行為から始まります。その一言一礼の中に、相手への敬意や、自らの生き方がにじみ出るものです。日々の何気ない挨拶の中にも、他者との関わり方や礼節に対する姿勢が映し出されるのです。つまり、挨拶は単なる言葉のやりとりではなく、その人の人間性や生き方を映す鏡とも言えるでしょう。

挨拶をおろそかにすることは、人間関係を軽んじることに通じ、ひいては自らの人生をも粗末に扱うことになりかねません。だからこそ、まずは自分から、明るい笑顔と丁寧な言葉で、心の扉を開いているという思いを相手に伝えてみましょう。その一歩が、豊かな人間関係と、よりよい日々への道を開いてくれるはずです。

さて、今日は皆さんに、一つのことわざをご紹介したいと思います。
それは、アフリカに古くから伝わる言葉です。

「早く行くならひとりで行け。遠くまで行くならみんなで行け。」

この言葉には、深い知恵と人生の本質が込められています。
一人で行けば、確かに早く目的地にたどり着けるかもしれません。しかし、遠くまで、長く、そして確かな歩みを続けるためには、仲間とともに歩むことが何よりも大切なのです。

このことわざは、まさにこれからの二学期を迎える皆さんに贈りたい言葉です。
二学期は、学校生活の中でも最も多くの行事や挑戦が詰まった、まさに「実りの季節」です。

まず、まもなく開催される学校祭。
これは、全校生徒が力を合わせて創り上げる一大イベントです。企画、準備、運営、そして当日の発表や展示に至るまで、すべてが皆さんの手によって形づくられます。
一人ひとりのアイデアや行動が、クラスや部活動の雰囲気をつくり、来場者の心を動かす感動を生み出します。
その過程で、皆さんは「自分の役割を果たすことの大切さ」と「仲間とともに創る喜び」を実感することでしょう。

次に、3年生の皆さん。
いよいよ受験という人生の大きな節目に向けて、本格的な準備が始まります。
この挑戦は、確かに個人の努力が問われる場面でもありますが、決して孤独な戦いではありません。
先生方の指導、友人の励まし、家族の支え――それらがあってこそ、皆さんは安心して学び、前に進むことができます。
どうか、周囲の支えに感謝しながら、自分の目標に向かって、誠実に、粘り強く取り組んでください。
そして、困難に直面したときこそ、仲間とともに乗り越える力を信じてください。

1・2年生の皆さんは、部活動の新人戦をはじめ、さまざまな場面で新しい挑戦が始まります。
先輩たちの背中を追いながら、自分たちの色を出していく時期です。
勝敗だけでなく、仲間との絆、努力の積み重ね、そして挑戦する姿勢そのものが、皆さんを大きく成長させてくれるはずです。
部活動は、技術の向上だけでなく、人間としての成長の場でもあります。
仲間とともに汗を流し、励まし合い、時には悔しさを分かち合いながら、皆さんは確実に強く、優しくなっていくのです。

このように、二学期は「個人の力」と「集団の力」が交錯する、非常に濃密な時間です。
だからこそ、皆さんにお願いしたいことがあります。

どうか、他者を尊重し、気遣いながら、みんなで力を合わせて、できるだけ高い目標を達成できるようにしていきましょう。

誰かが困っていたら、声をかけてください。
誰かが頑張っていたら、称えてください。
そして、自分自身も、誰かの力になれるような存在を目指してください。

「遠くまで行くなら、みんなで行く」
この言葉の通り、皆さんが互いに支え合い、協力し合うことで、きっと今まで以上に素晴らしい成果を手にすることができるでしょう。

また、学校という場は、単に知識を学ぶだけの場所ではありません。
人と人との関わりの中で、自分を知り、他者を理解し、社会の一員としての責任を学ぶ場でもあります。
その意味で、学校祭や部活動、受験といった様々な活動は、皆さんの人間力を育む貴重な機会なのです。

結びに、今日の校長式辞を2点にまとめます。
まず一つ目は、挨拶の力についてです。挨拶は、人と人との心をつなぐ最初の架け橋です。たった一言の「おはようございます」にも、相手を思いやる気持ちや、自分自身の誠実さが込められています。丁寧な挨拶は、周囲との信頼を育み、自分の生き方を美しく整えてくれるものです。どうか、日々の挨拶を大切にし、心を込めて交わす習慣を身につけてください。

そして二つ目は、互いに思いやり、協力し合うことの大切さです。アフリカのことわざ「遠くまで行くなら、みんなで行け」が示すように、私たちは一人ではなく、仲間とともに歩むことで、より遠くへ、より確かな歩みを進めることができます。困っている人に手を差し伸べ、努力している人を称え合い、互いの存在を尊重する――その積み重ねが、皆さんの成長を支え、学校全体を温かな場へと導いてくれるのです。

どうかこの二学期、挨拶を通して心を開き、仲間との絆を深めながら、皆さん一人ひとりが力強く、そして優しく歩んでいってください。皆さんの健闘と成長を期待しています。