校長室便り

校庭の風景

今、校庭のいたるところで花を咲かせている植物、それは「ドクダミ」です。

「ドクダミ」というと、嫌われる雑草のベスト3には間違いなく入るのではないでしょうか。毒を連想させるダーティーな語感、強烈な臭い、刈り取ってもまた生えてくる不屈の生命力。あまりいいイメージはありませんが、実は、それは「ドクダミ」が持っている真の力の裏返しでもあるのです。それでは、校庭のどんな場所に生えているかを見てみましょう。


まずは、管理棟前の庭園です。
葛生産の岩石標本の周りは一面が「ドクダミ」で覆い尽くされています。
クスノキの巨木が生えている前庭へのアプローチも「ドクダミ」の白が映えています。


中庭にも「ドクダミ」の白い花が咲き誇っており、新緑の中で鮮やかなアクセントになっています。

ところで、「ドクダミ」の語源には諸説あります。最もポピュラーなものは「毒矯め(どくだめ)」から来ていると言われています。「矯め」には悪いものを良くする、という意味があります。生薬としても有名で十種の薬効があると考えられたことから「ジュウヤク(十薬)」(日本薬局方の生薬名)と呼ばれています。葉を乾燥させたものが、十薬末として販売されているそうです。何に効くかはネットで調べてみてください。「センブリ」「ゲンノショウコ」と並んで、三大民間薬とされているそうです。

ここまでくると、「ドクダミ」は逆に凄すぎますね。
「ドクダミ」の花言葉は、「野生」「白い追憶」が一般的ですが、あるサイトでは「見かけによらない(真の力)」というのもありました(真偽のほどはわかりませんが…)。「野生」は一番ぴったりくる感じですが、「見かけによらない」というのも、言い得てますね。


最後に一つ、白い花びら、に見えるものは、実は花びらではありません。
苞(ほう)といって、葉が変形した部分です。黄色く見えるところが多数の小さな花の集まりだそうです。これも、見かけによらない、ですね。

(参考文献:以下のサイトから情報を取得しました)
・ドクダミ(ウィキペディア)
・雑草をめぐる物語
・鈴木ハーブ研究所
・草花と自然 他