栃工トピックス

晴れ 令和元年台風19号による本校の被害へのご支援について(御礼)

 この度は、「令和元年台風19号」により発生した本校の甚大な被害に際しまして、多くの皆様から多大なご厚情をいただき、誠にありがとうございました。
 栃木県立栃木工業高等学校を代表し心より御礼を申し上げます。

 10月12日午後8:30頃、本校西側を流れる永野川の水位が上昇し氾濫するとともに太平山の北山麓からの雨水の流入により、本校は浸水しました。
 建物内の水位は150~195cmまで上昇し、教室棟、管理棟、実習棟の1階部分や体育館、武道場などは、ほぼ水没状態でした。
 3年生の教室は浸水により教科書・ノート、ファイル類は全て廃棄せざるをえない状況でした。また、実習棟は工作機械や実験装置、機器類が水没し修理不能の状態でした。さらに、大量の土砂が敷地内に入り込み、グラウンドやテニスコートには30cm以上の泥が堆積するなど、その被害状況は想像を絶するもので、本校開校以来最大の危機状態でした。

 災害発生の翌朝、教職員は被害の大きさに呆然とする状況でしたが、ただちに職員室や事務室など身近な場所から泥水の排出や被災ゴミ類の搬出といった復旧作業に取りかかりました。14日からは、自衛隊宇都宮駐屯地災害派遣部隊が毎回40~80名の体制で8日間復旧活動に協力してくれました。校内の泥の排出や教室、体育館の床や壁の洗浄、建物内の消毒、土砂の搬出による通学路の確保など自衛隊のご協力で復旧作業が大きく前進することができました。
 そして、10月29日から授業を再開することができました。3年生は選択教室や空き教室を仮ホームルームとし、施設設備が不十分な状況での体育や実習の授業となりましたが、栃工生は思いやりの精神と前向きな姿勢で明るく元気な学校生活を送ってくれました。さらに、近隣の工業高校や県の産業技術専門校の実験・実習設備を借りての校外実習をはじめ、部活動では合同練習や他校のグラウンド、体育館の借用など、多くの方々のご協力で教育活動が実施できていることに感謝いたします。

 12月からは施設設備の復旧工事が複数箇所で本格的に始まりました。並行して教室の机や椅子などの備品購入や実験実習機器の更新計画が進行中です。そして、栃木工業高校は復旧に向けて毎日前進しています。

 これまで、私たちが本校の復旧活動に全力を挙げて取り組むことができたのは、多くの皆様からの温かい励ましのお言葉と思いやりの支援物資・支援金が寄せられたためと、全教職員が感じているところであります。深く感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
 4月からは、新しくなった教室や体育館、実習棟の一部で栃木工業高校の新学期がスタートする予定です。私たちは、一日も早い完全復旧と新実習棟の完成を目指し、日々前進、発展するよう全力で取り組んでいく覚悟です。

 このたびのご厚情に対しまして略儀ながら書中をもってお礼申し上げますとともに、ご支援をいただきました皆様方のご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げます。
 令和2年3月19日                 栃木県立栃木工業高等学校
                           校 長  須 釜 喜 一