校内散歩

校内散歩26 「姿見」

校内散歩26「姿見」 各階の西トイレ前に、大きな姿見がある。縦1・2メートル、横1.5メートルほどのもので、かなり古いもののように思われる。体育の授業の後などに、しげしげとのぞき込みつつ髪を整えている生徒も多い。服装指導の折などにも使われるようである。
  「よのつねの光ならねばます鏡 そこまですめるさとりをぞしる『千載和歌集』」
 こんな風に「かがみ」は悟りとも結びつけられ、単にものを映すのみならず、「手本、模範」という意味で使うときは「鑑」の文字をあてることも多い。
 なお、上記の和歌の「ます鏡」とは「ますみの鏡」のことで、曇りなき鏡の意味である。そうかと思えば、次のような優美な和歌もある。
  「年を経て花の鏡となる水は ちりかかるをや曇るといふらん『古今和歌集』」
 真女高の姿見は、たくさんの生徒達の姿を見てきた。これからも、きちんとしたセーラー服姿の生徒達をたくさん映して、ますます澄む鏡であってほしいと願う。