校内散歩

校内散歩17 「三本の大欅〜夏編」

校内散歩17_三本の大欅〜夏編〜 今回は三枚の写真をお見せする。この「校内散歩」の頁の写真は、いつも情報部のH先生が撮ってくださっているのだが、今回は「組写真で」とお願いをした。一階、二階、三階の教室からの欅(けやき)の大木の眺めである。
 この欅は、大正天皇の即位を記念して大正三年に植樹されたことが記録に残っている。従って、樹齢百年になんなんとする堂々たる大樹である。清掃をしていた一年生に「何人がかりで囲めるか、幹の太さを測ってみてね。」と頼んだところ、手をつないで樹の周囲に並ぶのに、五人がかりであった。
 この欅はどこから見ても素晴らしいが、真女生ならではのビューポイントは、教室からの眺めである。ながめていると、成長過程のそれぞれの段階に合わせて、欅が語りかけているように思われるのである。
 一階の一年生の教室からは、しっかりと張った逞しい根と太い幹が見られる。(基礎力をつけよ!)
 二階の二年生の教室の前に広がるのは、ふっさりと葉が茂る枝と、強く上に伸びる意志を示す樹幹である。(発展、応用の時期である! 自己の力を充実させよ!)
 三階の三年生の教室からは、のびのびと枝を張り、茂った葉で心地よい木陰を作る樹冠も望める。(自己中心でなく、他人への思いやりを持って、ますます伸びよ!)
 この素晴らしい大欅の、異なる季節の姿も、後でお見せしたいと思う。