数理科学科の活動の様子を紹介します
数理科学科2年生 大学の先生との打ち合わせ
6/14~6/15に、2年生の数理科学科で課題研究のテーマごとに分かれて、大学の先生方と打ち合わせをしました。
東京都市大学の先生とは「Zoom」を使って・・・
日本工業大学へは、実際に足を運び・・・
それぞれが取り組む研究テーマについて方向性を定めたり、
具体的な研究方法についてアドバイスをいただきました!
可視光(人間の目に見える光)をテーマにしようとしている班では、
大学の先生から、「電磁波についてもよく調べてみた方がよい」
とアドバイスをいただいていました。
さらには、先生からの紹介を受けて、
「昆虫と人間の色覚の違いにも興味を持った!」と目が輝いていました
植物油による自然発火の対策や活用について調べようとしている班では、
研究方法について、より安全なやり方や具体的に必要な器具を教えていただいたようです!
大学の先生との打ち合わせを経て、今後の研究イメージが湧いてきたことと思います。
本格的に研究へ入る前に、少しは不安が解消できたのではないでしょうか?
数理科学科3年生 STARTプログラム
6月15日(火)の6・7限に、数理科の3年生を対象に「小高STARTプログラム」が行われました。
この時間では、3年生が今まで取り組んできた探究活動「日光自然探究学習」・「課題研究」を振り返って、今後の進路実現のために、何が必要かを具体的にすることが目的です。
まず前半の時間では、探究活動を振り返って、
・探究活動のはじまりとおわりを比較して、自分が成長できたこと
・今後取り組む上での改善点
について書き出したり、一緒に探究活動をした仲間と話し合ったりしました。
後半では、
・今後の進学先で何を学びたいか、研究したいか
・これからの社会に貢献するにあたって、どのような将来像をめざすか
・めざす将来像のためには、大学在学中に自分のどのような部分を成長させる必要があるか
をワークシートにまとめました。
この活動を通して、3年生は今後の課題が具体的になったようです!
(生徒のコメント)
「自分の進みたい学部の内容について、知識が不足していることに気づいた」
「課題研究で学んだことを、これからの進路探究活動にどのように生かせるか、よく考えたい」
このプログラムを担当した先生からは、
「今回友達と話し合った際に出された、自分とは異なる見方を大切にしてほしい。」
担任の先生からは、「探究活動という貴重な経験をぜひ生かして、進路の実現につなげてほしい」
と励ましの言葉を最後にいただきました。
3年生にとっては小山高校でだけでなく、今後の人生でも探究活動は続いていきます。
今までに身につけた探究心で、将来を切り拓いてくれることを願います
Bon voyage! (みなさんの探究の旅路に幸せなことがたくさんありますように)
硫黄の同素体 の実験をしました
数理科学科では、普段の授業で実験の時間を十分に確保して、知識が確実に定着するよう心がけています。その一例を紹介します。
5月の終わりから6月のはじめにかけて、
2年生・3年生のクラスで硫黄の同素体を作る実験をしました。
ガスバーナーを使用する実験のため、感染症対策として、
教室を二つ使い、普段の半分の人数で行っています。
同素体とは簡単に言うと、同じ材料でできた違うかたちのものです。
(例えば、チーズとヨーグルトなど)
今回の実験では硫黄の粉末から
「単斜硫黄」(右)「ゴム状硫黄」(左)
を作成し、そこに加えて
「斜方硫黄」の3つを観察しました。
これらは作り方が異なるだけで、すべて同じ硫黄の粉末からできています!
まず単斜硫黄を作るときは弱火でまんべんなく加熱し、
完全に液体になったらろ紙に流し込みます。
表面が氷が張り始めたような状態になったら、
ろ紙を開くと・・・
単斜硫黄の特徴的な針状の結晶が観察できます。
このろ紙を開くタイミングが、初見ではかなり難しいと思うのですが、
2年生も、3年生もよく見極めていました!
続いて、ゴム状硫黄の場合は、単斜硫黄とは違って強火で加熱していきます。
(もうすでに単斜硫黄とは違った様子が見られますね。)
液体の表面に気体が見え始めたら、水の中に流し込みます。
ビーカーの底に沈んだ物をピンセットでつかみだしてみると・・・
これを引っ張るとゴムのように伸びます!
伸ばしたときには「おぉ!」という歓声が上がっていました!
最後にルーペを使って、あらかじめ作られた斜方硫黄を観察しました。
こちらも単斜硫黄とは異なる、ひし形のような八面体(とくに青い丸)の結晶が観察できます。
この実験は最初、2年生だけで行う予定でしたが、
3年生からも「作ってみたい!」との声があり、
3年生でも実施することになりました!
3年生は、実験で実際に作ってみたものを観察してみて、
「結合の違いがこんな見た目の違いに現れるんだ」
と事前に学習したことと頭の中で結びついたようでした!
これからも、感染症対策を十分にしながら、様々な実験に取り組んで化学の楽しさを追求していきましょう。生徒の皆さんも白衣姿が板に付いてきましたね。(^_^;)
令和3年度 日光自然探究学習 情報交換会
これは、2年生が昨年取り組んだ日光自然探究学習の内容について、1年生へ簡単に発表することで、今度は1年生がモチベーションを高めることを目的としています。
「日光自然探究学習」は数理科学科の1年生にとって、事前・事後研修も含めて年間を通して取り組む大きな活動なのです。
今回2年生が紹介した内容は以下の通りです。
「日光の両生類・爬虫類」
「樹木の地上部と根の特徴の関係性」
「日光湯ノ湖西岸における土壌と木の関係性」
「戦場ヶ原における甲虫の生息場所と生態」
「奥日光に生息するチョウの種類」
「湯ノ湖周辺の鳥類」
「日光の地形を構成する岩石」
1年生は、発表の方法や見習いたい点について一生懸命メモをとっていました!
今年、実際に1年生が日光でフィールドワークをするのは7月末日を予定しています。
これから1年生は、調べたいテーマに分かれて事前研究をすすめます。
事前研究では、現地で特に何を観察してくるかを具体的にしたり、フィールドワークに必要な知識を深めていきます。
この時間に、2年生から1年生へ引き継がれた情報や課題をもとに、1年生がよりよい探究学習につなげてくれることを期待しています!日光を探究するバトンは、2年生から1年生に確実に渡されました。さぁ、数理科1年生の皆さん、頑張っていきましょう!
令和2年度 数理科学科 課題研究報告会
今年度はコロナ禍にあり,年度当初には長い休校が続きました。さらに,昨年度までのように大学を訪れて実験を行う機会が多く持てないなど,研究に制限や困難が伴いましたが,Zoomを利用して大学の先生と討論するなど工夫し,できることに精一杯取り組みました。
「テーマ設定の理由」「研究方法」「研究の結果」「考察」「今後の課題」。どの班も,自分たちの行ってきた研究の過程を,しっかり筋道を立て,みんなの前で堂々と発表することができました。1学年次の「日光自然探究学習発表会」のときよりも明らかな進歩が見られ,頼もしい姿を見せてくれました。この経験は数理科学科の皆さん1人1人にとって,きっと大きな糧となることでしょう。
さて,これからは「研究集録」の作成に取り組むことになります。まだ残された時間があります。「今後の課題」にしっかり取り組み,さらなる進化を目指しましょう。期待しています。
数理科学科1年生 日光自然探究学習発表会
12月22日(火)6,7時限目に、数理科学科1年生の日光探究学習報告会が行われました。同科の2年生も発表を見学し、質問もさせてもらいました。
今年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、日光自然探究学習は半日の日程に縮小され、調査時間が短いという制限がある中ではありましたが、「できること」に精一杯取り組んできました。
本日の報告会には、保護者の方々も見に来てくださり、とても緊張感のある中で発表することができました。数理科学科の1年生として始めての発表でしたが、堂々と発表できており、2年生の課題研究にもつながる良い発表でした。学年の垣根なく積極的に質問が飛び交い、数理科学科1、2年生全員の熱意と科学に対する高い興味関心がうかがえました。質疑応答の中からさらなる課題が発見でき、次のプロセスが見いだせた人もいるのではないでしょうか。
<参加した先生方の感想・コメント>
・探究活動は「仮説→検証→考察→表現→次の課題・・」といった探究のプロセスが大切です。さらに意識して、2年生の課題研究につなげていってほしい。
・探究は、人と話すことも大切です。そこから新たな気づきが生まれます。
・探究をしながら見通しを持ち、常に振り返ることが大切です。その繰り返しが探究を深めることにつながります。
・考察をもっと深めると良いでしょう。そのためにもグループでもっと話し合い、考える時間をとってほしいと思います。
・もっと資料にあたり、図鑑や本で調べる努力をしてほしいと思います。インターネットの情報は二次資料の可能性があるので、注意してほしい。
今回の発表で学んだことを、来年の課題研究に是非活かしてほしいと思います。
1年生の皆さんは、発表内容も含め、冊子にまとめる作業が残っています。仕上げは丁寧に、念入りに頑張りましょう。ひとまず、お疲れ様でした。
2年生の皆さんは、課題研究発表会が来月に迫っています。後輩たちに模範を示せるよう頑張って下さい。「見通し」を持って常に「振り返り」ながら、ちょっとずつ前進していきましょう! (*^_^*)
数理科学科 日光自然探究学習ポスターセッション
今回のポスターセッションの目的は次の3点です。
1.自然探究学習のまとめを行うことにより、情報を編集構成する能力を身につけるとともに、今後の課題研究への取り組みの意識付けとする。
2.質疑応答により、課題の再確認をし探究を深める。
3.ポスタープレゼンテーションを行うことにより、情報発信能力を養う。
1年生にとっては、入学後初めての発表の場でした。これまで準備してきたことをもとに、一生懸命にプレゼンテーションしていました。教頭先生が仰ったように「相手意識を持って(聞き手のことを考えて)プレゼンに取り組む」ことができたでしょうか。
2年生は、1年生各班の発表をじっくりと聴き、多くの質問や指摘をしてくれました。後輩のためにMotivational Feedback(動機付けになるコメント)を行うことができたでしょうか。
今回のポスターセッションを通して、1,2年生ともに新たな課題が見つかったことと思います。今後の探究にしっかりと生かしていってください。
懸命に説明しようともがく1年生と、ビシビシと指摘をしたり感想を述べる2年生を見て、1年生の今後の伸び代に対する期待感と、2年生の確かな成長を感じることができました。今後の成果発表会までしっかり準備をしていくことになります。これからも頑張っていきましょう! (*^_^*)
数理科学科2年生 スタートプログラム
9月30日(水)5,6時間目に,数理科学科2年生のスタートプログラムが行われました。昨日9月29日に行われた中間報告会についての振り返りと研究のこれからの見通しを考え直すことが目的です。
6時間目には,先日の中間発表を振り返り,グループ内で話し合いを行いました。「研究テーマは明確であったか」,「研究内容や発表の表現方法,まとめ方は適当だったか」,「質問に対して明確な答えができただろうか」,「十分な掘り下げができていだだろうか」,「今後の研究のためにやるべきことは何か」など。昨日の発表を聞いた人からはたくさんの指摘を受けました。また,他人からの意見だけではなく,自分たち自身の気付きもたくさんあったようです。それらをどう受け止め,今後の自分たちの研究にどう活かしていくか、グループ内で熱心な議論がなされました。
7時間目には,6時間目の話し合いをまとめたワークシートをもとに,各グループの発表を行いました。どの班からも,熱い意気込みを感じることができました。
中間発表でうまくいったところも,失敗したところも,自分たちの研究をよりよく導くための薬としなければなりません。課題研究はまだ始まったばかりです。今後のがんばりを大いに期待しています。
令和2年度 数理科学科課題研究 中間報告会
今年度は感染症拡大の影響により、制約の多い中で研究を進めてきました。例年のような大学訪問ができず、大学の先生による直接のご指導や、大学での実験は叶いませんでした。そのためオンラインで大学の先生にご指導いただきながら、高校や家庭で実験を重ねています。さまざまな制約があるにも関わらず、生徒達は計画的に熱心に活動に取り組んでいます。
中間報告会ではどのグループも堂々と発表しており、大変分かりやすい発表がなされました。質疑応答も例年以上に活発に行われ、数理科学科1、2年生全員の熱意と科学に対する高い興味関心がうかがえました。
今後も、1月の報告会に向けてさらに研究を重ねていきたいと思います。
<参加した先生方の感想・コメント(厳しい意見もありますが、今後の参考にして下さい!まだまだここからが研究の本番です!)>
・高校生らしく、自己の研究が世の中のどの部分に影響を及ぼし、どんな未来を創りたいのか、自由な発想でもっと表現して欲しい。
・自己の研究でどんなことが「可能に」なるのか表現して欲しい。
・研究仮説がぼやけているので、具体的な検証が進まないのでは?先行研究が中途半端で、「考えて生み出した仮説」になっていないのではないか?
・データやエビデンスの示し方がはっきりしていない場面もある。どのデータを用いてどんなエビデンスに基づいて進めているかはっきりさせるべきです。「~と思う」は感覚的な表現なので、使用する場合には気をつけるべきです。
・プレゼンは、自分のために行うのでなく、聴衆に向けて行うものです。聞き手を意識した画面づくり(色使いやレイアウトなど)、話し方、伝わりやすい情報の出し方の工夫、等について意識すべきです。
・高度な研究を進めている班もありますが、聞き手に伝わらないプレゼンは自己満足の世界です。専門知識をまくし立てるだけでなく、情報を精査して「伝わる」プレゼンを心がけるべきです。
・質問が多かったのは素晴らしいことですが、質問者も感覚的な質問でなく、聞きたいことを精査して発表者に挑むべきです。そして、求めている回答が得られない場合は、もっと突っ込んで聞いたり食い下がったりしてもいいのではないでしょうか?
・時間が大幅に伸びましたが、これは皆さんの真剣さが生み出したもの。数理科学科の底力を見ました。今後に期待します。
・「仮説→検証→考察→仮説・・・」といった探究のプロセスを経ることが、課題研究で大切なところです。もっと意識して取り組んで下さい。
数理科学科1年生 スタートプログラム
現地調査で実施したことを振り返り、分かったことや気づいたこと等について、生徒一人一人が意見を出し合い、グループ内で活発に意見交換がなされました。この活動を生かして、グループごとに個性を生かしたポスターを作成し、調査した内容について「探究」することで、今後の課題研究につなげていきたいと思います。12月にはポスターセッションを踏まえたプレゼンテーションも予定されています。探究学習はここからが本番ですね! (^_^)