アカデミアとちぎ

2016年10月の記事一覧

アカデミア『もう一度読む古典』講座第1回

 アカデミアとちぎ「もう一度読む古典」の第1日が、去る10月8日に開かれました。この講座は、有名な古典教材に違った角度から光を当てて、その面白さを再発見しようというのが主旨です。講師は栃木県の誇るカリスマ国語教師として高名な若杉俊明校長です。受講予定の方々に混じって、本校国語科の先生方や、本校生の姿がありました。
 この講義ではまず、『枕草子』の序段、いわゆる「春はあけぼの」における感性が当時の常識から外れていることを確認しました。そして「春はあけぼの」で扱われている素材と『古今和歌集』の春・夏・秋・冬で扱われている素材とを比較しました。するとその2つが大きく「ずれ」ていることがわかりました。清少納言の強烈な自意識や、自己の記述に対する意識が感じられました。

 日本における「随筆の誕生」の瞬間に立ち会うことのできた貴重な2時間半でした。

アカデミア「能楽堂に行こう4観世流謡曲仕舞入門」講座第3回

『羽衣』の稽古も第3回目となりました。華やかで美しく大変人気のある曲ですが、謡の習得上、最初の難関ともいえる大事な曲です。キリという最終部に限定し、ご自分で謡って舞えるようにするというのが、全8回の目標です。開始時間よりも早くおいでになる方が多く、熱心に復習をなさっています。

後半は仕舞の稽古です。型の習得には近道はありません。

来年2月頃どこかで発表することを目標に頑張っています。

「秋山をめぐる」第4日

10月15日(土) 秋山をめぐる第4日は日光霧降高原の赤薙山を登りました。もとの霧降高原スキー場には天空回廊と呼ばれる1445段の階段がありますが、そこには行かず登山道から頂上を目指します。急な登山道を登り切りキスゲ平まで行くと関東平野から高原山、那須の山々、会津の山までが一望のもとに見渡せました。今回も地図の見方を学びながらの登山となりました。見晴らしはききませんが2010.5mの頂上には祠と鳥居があります。下りも景色を楽しみながら楽しく歩けました。
 今年の講座は今回で終了ですが、またどこかの山で皆さんと出会いたいです。それではまた来年!
   
   

アカデミア「籐工芸」第2回

10月8日
第2回目の講座は、前回作成した「結びの籠」に入れるお花作りでした。皆さん熱中なさって、予定よりも短時間で完成しました。

「和太鼓を体験しようー喜連川公方太鼓の皆さんと」講座



10月1日・8日
 喜連川公民館にて、喜連川公方太鼓の碓氷さんに和太鼓の基礎的な打ち方を習っているところです。3拍子のリズムを繰り返します。基本的な動作、立ち方や打ち方をマスターすることがとても大切だと教えてくださいました。
 最初は「せーの」で同時に太鼓を叩くのに、なかなか音がそろいません。音がそろうようになると、輪唱のような形で練習したり、回数を増やしてゆきます。単純なリズムを繰り返すだけのはずなのに、自分の音と他の太鼓の音とリードする金物の音を聞きながら、となるととても難しく、体と頭をフル回転させる充実した時間となりました。
 実際に公方太鼓の皆さんが演奏している楽曲のリズム練習も始まりました。「難しいけど楽しい」「もっとできるようになりたい」など参加者の皆さんからは前向きな感想を頂きました。

「秋山をめぐる」第3日

10月8日(土) 那須の紅葉を楽しむ
 実技講習第2日は那須へ行きました。沼原湿原から姥が平へのコースで静かな那須の紅葉を楽しむのが目的です。出発時は前回同様あいにくの小雨模様。紅葉もまだまだという感じでしたが、姥が平では紅葉に包まれた茶臼岳の姿を楽しむことができました。

   

「秋山をめぐる」第2日

10月1日(土) 塩原渓谷を歩く
 実技講習第1回目は塩原渓谷へ行きました。あいにくの小雨模様の中でしたが、塩原温泉ビジターセンターのレクチャールームをお借りして、お互いの装備・本日のコースの確認をして出発しました。この日は塩原渓谷遊歩道やしおコースを散策しながら、非常時の装備・地図の見方などを学びました。期待していた紅葉はまだまだでしたが、紅葉の絶景の気配だけ楽しみました。

   

「能楽堂に行こう4」講座開講

9月24日(土)開講式の直後、「能楽堂に行こう4観世流 謡曲・仕舞入門」講座が開講しました。講師は国語科の藤田智子教諭です。同教諭は本年6月に観世流能楽師師範の認定を受け、7月に能『経正』を県総合文化センターで披露しました。

  
『羽衣』を楽しむ            藤田智子

「能楽堂に行こう」講座も今年で4回目となりました。昨年は『鶴亀』という曲を楽しみましたが、本年は人気曲『羽衣』に挑戦します。キリ(最終部)の謡と仕舞の習得を目指します。
4年連続という方も多い中、本年は初めてという方も4名受講してくださり、総勢12名での開講となりました。能楽愛好の波が徐々に広がっていることをうれしく思います。
 第1回は『羽衣』の冒頭の謡を習い、『鶴亀』とは比較にならぬ難しさに皆さん困惑されたようです。そこで第2回は習う範囲を限定いたしました。前回同様、どこかの舞台で発表することを前提に、お稽古をして参ります。 

「籐工芸」講座開講

9月24日(土)開講式の直後、「籐工芸」講座が開講しました。講師はさくら市在住の籐工芸作家 印南真弓先生です。先生は平成9年師範の認定を受け、現在は県内数箇所に教室があります。アカデミアとちぎには3年連続で講師をお願いしております。10名の定員は募集開始からまもなくいっぱいになりました。
          

   「籐工芸」第1回       印南真弓

第1回目の作品は「結びの花籠」でした。講師があらかじめ下ごしらえした台の上の部分を受講生は講師や助手の指導で編んでゆきます。同じ材料を用いても、できあがった作品はひとつとして同じものはありません。約2時間でできあがりました。今回初めて籐に触れた方が、できあがった作品を前に「本当にあたしが作ったのかしら・・・」とうれしそうにおっしゃるのが、講師の喜びです。皆さんが「知らない自分」「見たもなかった自分」に出会ってくださるように祈っております。(談話)