H28 活動の記録

中1環境講座

 平成28年11月7日(月)3・4限目に「中1環境講座」が開催されました。講師は、ソーラークッカーの研究および普及活動に取り組んでいらっしゃる足利工業大学総合研究センター長の中條祐一先生です。「ソーラークッカーにできること」と題して、なぜ、ソーラークッカーが必要なのか、そして、ソーラークッカーでどんなふうに料理ができるのか、を教えていただきました。

   地球上には薪を燃料として調理をしている人々が全人口の1/3ほどもいて、そのほとんどが慢性的な薪不足に悩んでいます。 また、室内で調理をすることによる煤や煙の害で毎年何百万人もの人々が呼吸器系の疾患で亡くなっているのです。

 アフリカでも薪不足は深刻で、森林率の減少は著しく、各国のNGOが各種ソーラークッカーを持ち込んではその普及に努めています。 (以上、中條先生のHPより)

  授業の後、全員で屋上に上がりました。9時30分にセットしたソーラークッカーには、飯ごうや鍋がおかれており、約2時間半かけて調理が行われていました。今日は快晴だったため、飯ごうの中ではケーキがおいしそうに焼けていました。ふたを開けると香ばしいにおいが漂います。

 パラボラ型のソーラークッカーは、より多くの光を集めることができるので、火力が必要な調理も可能です。鍋に入っているのは、粒状のパスタのような食べ物だそうです。

 次は箱形のソーラークッカーです。中からふたのついた鍋が出てきました。ふたを開けると、なんとお赤飯ができていました。これには、生徒たちもびっくりです。ソーラークッカーのすばらしさを実感することができました。ケーキやお赤飯は、帰りの学活の際に、みんなで分けて食べました。

 日本では、ソーラークッカーと聞くと、アウトドア系の楽しみの一つ、という印象もありますが、これがアフリカなど食事を作る際の薪が不足している地域に普及することで、森林の減少にも貢献することができます。まさに「エネルギーの地産地消」、持続可能な社会の実現に大きな力となります。もしかしたら、佐高生・附属中生もソーラークッカーで、世界に貢献することができるかもしれません。SGHという視点から改めて見てみると、今日の体験には、大きなヒントが示されていたように感じました。

 最後に、旭城ホールに戻り、中條先生にみんなでお礼の挨拶をしました。中條先生は、明日(11月8日)から11月16日まで、ケニアでソーラークッカーの普及活動をされるそうです。
お忙しい中、ありがとうございました。