日誌

栃高博物館Ⅱ(石の博物館)

石の世界 21 黒曜石

     石の世界 21 黒曜石   
右側6cm×5cm 高さ5cm。主成分は二酸化珪素が
70~80%。酸化アルミニウムが10%です。
 黒いガラス質で美しい。石器時代においてその切れ味の
良さから刃物として用いられ、世界中の遺跡からたくさん
発見されます。
 石言葉というのがあり、「摩訶不思議」だそうです。

石の世界 20 蛍石

   石の世界 20 蛍石

4cm×3cm  英語でフルオライト(fluorite)
ハロゲン化鉱物の仲間。主成分はフッ化カルシウムCaF2
紫外線を照射すると蛍光を発する。名前の由来にもなっていますが
稀にしか見つかりません。
紫外線の光学材料としてきわめて優れています。

石の世界 19 輝安鉱

  石の世界 19 輝安鉱硫化鉱物。
Sb2S3 英語でスティブナイト(stibnite)
アンチモンの最も重要な鉱物です。アンチモナイト(antimonite)
とも呼ばれています。
アンチモンの元素記号はSb。この由来は輝安鉱を意味する
ラテン語の(Stibium)から来ています。
レアメタルの一種です。大きな結晶は博物館にもあり、
人気があります。


 

石の世界 18 滑石

  石の世界 18 滑石
7cm×4.5cm 高さ2cm
ケイ酸塩鉱物の一種。英語名タルク(talc)
白色で光沢があり、ろう石ともいわれます。モース硬度1で
鉱物の中で最も柔らかいもののひとつです。駄菓子屋で
ろう石を買い、道路やコンクリートに線や絵を描いて遊んだのは
遠い記憶でしょうか。裁縫用のチャコもこれです。

石の世界 17 磁硫鉄鉱

  石の世界 17 磁硫鉄鉱
10cm×7cm
鉄の硫化鉱物。英語でピロータイト(pyrrhotite)
名前の通り磁性を持ちますが、強弱はいろいろで、この石には
磁性はありませんでした。

石の世界 15 黄鉄鉱

   石の世界 15 黄鉄鉱
13cm×8cm 鉄の硫化鉱物。FeS2
パイライト(pyrite)といいます。    
パイライトはギリシャ語起源で「pyr」は火を意味します。
理由は、ハンマーでたたくと火花が散るからです。
黄銅鉱と同じように金と間違われることが多く、
「愚者の黄金」と呼ばれるそうです。

石の世界 13 黄銅鉱と方解石

6cm×5cm 化学式はCuFeS2
白い方解石の結晶の中に黒い黄銅鉱の結晶が見えます。
黄銅鉱は銅(Cu)の硫化鉱物です。上流の鉱脈から
水流で細粒化し、砂金と間違われることがあります。
かなりがっかりしますね。

石の世界 11 方解石(1)

カルサイトは英名です。
炭酸塩鉱物で石灰岩や大理石の主成分。
地球上に大量にあり、組成式(CaCO3)でわかるとおり
二酸化炭素を結合しています。地球温暖化を防いでいる重要
な物質です。
 透明な結晶では1本の線が二重に見える複屈折を起こします。
方解石の結晶の集まり。8cm×5cm

石の世界 10 煙水晶 紫水晶 水晶

煙水晶(スモーキークォーツ) 4cm×3cm
「けむりすいしょう」と読みます。茶色や煙がかった色
をしています。このような色が出るのは放射線を浴びた
とか、アルミニウムが含まれたとかいいますが、不明です。

紫水晶(アメジスト) 5cm×8cm
わかりづらいですがわずかに紫色をしています。
透明な紫の水晶は宝石としての価値があります。

水晶
一つ一つの結晶は5mmほどですが、形の美しい
結晶です。

石の世界 9 緑柱石(アクアマリン)

 4cm×3cm  高さ2cm。
ベリリウム(Be)とアルミニウムを含む、
ケイ酸塩鉱物です。色が青いのでアクアマリンと
思われます。同じ仲間に高価なエメラルドがあります。
アクアマリンは海水のことで、ラテン語由来だそうです。

石の世界 8 菱(りょう)マンガン鉱

石の大きさは8cm×7cm 高さ3.5cm。
マンガンの炭酸塩鉱物で主要な鉱石鉱物です。
ピンク色の部分がこの鉱物で、結晶が菱形をしています。
南米産はインカローズと呼ばれ、珍重されています。

石の世界 7 オパール

白い部分がオパールです。大きさは4cm×2cm。
ケイ酸鉱物で色は白。和名は「蛋白石」です。
オパールには遊色効果(虹のような多色の色彩をきらきらさせる現象)
があり、この効果が高いものが宝石になります。有名な産地は
オーストラリアです。アンモナイトや恐竜の骨がオパール化する
ことがあり、大変美しいものです。

石の世界 6 木の葉石

おそらく塩原産と思われます。栃木県の
「木の葉石」は有名です。湖に沈んだ木の葉が
土砂に挟まれ、圧縮され堆積岩となりました。
 

石の世界 5 珪化木

これは木の化石です。土の中で材木中にケイ素(珪素)が
入り完全に石化しましたが、年輪が残っています。
 カナダのバッドランドでは直径が1m近い針葉樹の丸太が
たくさんころがっていますが、これらはすべて中生代
(恐竜の時代)の化石です。

石の世界 4 水晶

4 水晶(クリスタル)
 透明な美しい結晶です。多産するので
それほど高価ではありませんが、微量の
金属元素で色がつき、高価な宝石になる
ものもあります。

石の世界 1 鍾乳石

1 鍾乳石
 石灰岩地帯で雨により浸食されてできた
洞窟内で、時間をかけて形成された石です。
主成分は炭酸カルシウム。
3枚目の写真は鍾乳石の断面です。



栃高博物館 Ⅱ 石の世界

生物標本を中心とした「栃高博物館」の第2弾として
「栃高博物館 Ⅱ 石の世界」を開始します。
北館1階東階段下に開館しました。いつでも見学できます。
(標本には記録が無いので、採集場所や日時は不明です。)