STEAM教育

【報告】11/10(金) 学びのSTEMA化:教科横断的授業実践がなされました。

今年度の本校の指導の重点の一つに,学びのSTEAM化、つまり「教科横断的」な授業展開があります。各教員がそれを念頭に授業研究に励んでおります。

 この日の2限目は,3年文系クラス「世界地域史」の授業において,生物の学問要素を取り入れた授業が行われました。内容は以下のとおりです。

 

◯授業テーマ

『岩倉使節団からつながるヨーロッパの王族・第1次世界大戦・血友病』

当時のヨーロッパ王族間の政略結婚の背景を学び,ヴィクトリア女王から広まった血友病について,生徒のグループ研究発表がなされました。

血友病の発症原因やそれによる王族の人々がたどった運命についての発表がなされ,我が国における1980年代の薬害エイズ事件のことにも触れられました。

この発表を受けて,本校の生物担当教員が,伴性遺伝の視点からの血友病に関する解説を行いました。教員からの質問に対して,生徒はグループで意見交換をしながら,答えを導き,発表し、どうして血友病が一部の王族にだけ発症したのかを生物学的に理解することができました。

最後は世界史担当教員から、各班の発表への振り返りと、ヴィクトリア女王の血友病遺伝子が当時のヨーロッパに与えた影響についてのまとめの考察があり、生徒にとっては充実した学びになりました。

 この授業を,管理職をはじめ,さまざまな教科の教員15名が参観し,その授業展開の実際や生徒の生き生きした表情などを知ることができました。まさに「探究」です。

このような授業を通して,生徒諸君の思考力・判断力・表現力を高めていけるよう今後も努めていきたいと思います。