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飯舘村長泥地区環境再生事業 現地見学プログラムツアー 大高・大女高合同開催

環境省福島地方環境事務所、(株)コムテック地域工学研究所ご協力のもと、東日本大震災・原子力災害について現地で学ぶバスツアーを栃木県立大田原女子高等学校と合同で開催した。

期 日:令和6年10月26日(土)

内 容:東日本大震災・原子力災害の被災地を訪問し、現地見学を通して復興の歩みを学ぶプログラム

視察先:東日本大震災・原子力災害伝承館(福島県双葉郡双葉町)

    飯舘村長泥地区環境再生事業エリア(福島県相馬郡飯舘村長泥地区)

参加者:栃木県立大田原高等学校生徒5名、栃木県立大田原女子高等学校生徒10名

 

東日本大震災・原子力災害伝承館(福島県双葉郡双葉町)では、東日本大震災や東京電力福島第一原子力発電所の事故に関する詳細な詳細な資料の数々を見学した。今までテレビ等の映像でしか知ることが出来なかった内容を現地の見学を通して学ぶことができた。

   

環境省福島地方環境事務所が福島県飯舘村長泥地区で実施している「飯舘村長泥地区環境再生事業」は,飯舘村で発生した放射能濃度が5,000Bq/kg以下の除去土壌を異物除去等の工程を経て再生資材化し,盛土を行い,その上に覆土することで営農しやすい農地の盛土造成をする事業である。

飯舘村長泥地区では,長泥コミュニティーセンターで除去土壌の再生利用などの概要説明を受けた後,作物の安全性や生育性を確かめるため,実際に再生資材化した除去土壌と作土による覆土をした実用規模の水田を作り栽培試験を行った水田試験エリアを見学した。水田試験エリアにおいて見学や放射線量率の測定を行い,放射線に対する理解を深めるとともに,振り返りの際には,参加者間でディスカッションを行った。

  

 

2045年3月までに福島県内の除染によって生じた除去土壌等は福島県外で最終処分されることが決まっている。しかし,福島県外の生徒の多くはこの事実を知らず,その情報に大きな衝撃を受けた。これまで「他人ごと」として捉えていた生徒が,「自分ごと」として認識できるようになった生徒もいた。

参加した生徒からは,「今回の研修を通して、東日本大震災で実際に被害があった場所などを初めて見て、こんなにすごい災害が日本で起きたのだと改めて実感することが出来た。復興するために除去土壌などを使って、地元の人が戻ってこられる環境を作っていることを知ることが出来た。これから自分に出来ることは何があるのかと考えた時に、家族や友達、学校の先生とかに今回の話をして広めて行きたい。」と、感想が述べられていた。