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2017年12月の記事一覧

石の世界 56 石墨

                             石の世界 56 石墨

グラファイト(graphite) 黒鉛ともいいます。
炭素の共有結合で、層と層との間は弱いファンデルワールス力
のため層状に剥離します。同素体にダイヤモンド、フラーレン、
カーボンナノチューブなどがあります。

石の世界 55 珪化木2

                       石の世界 55 珪化木2

これは瑪瑙(めのう)の入った珪化木で、美しいです。
赤碧玉(ジャスパー)化した珪化木は、塊やコースター
(コップ敷き)のように薄く切って販売しています。

石の世界 54  碧玉

                     石の世界 54  碧玉

ジャスパー(jasper)
微細な石英の結晶が集まった鉱物。
不純物により様々な色や模様ができます。宝石の一種。

石の世界 53  方鉛鉱

               石の世界 53  方鉛鉱

鉛の硫化鉱物。鉛の元素記号はPb。
由来はラテン語のplumbunです。
英語ではlead。用途は多様ですが、有毒のため
無鉛化の置き換えが進んでいます。


 

石の世界 52  閃亜鉛鉱

                        石の世界 52  閃亜鉛鉱

亜鉛の硫化鉱物。亜鉛の元素記号はZn。英語でzinc
亜鉛と銅の合金は真鍮(しんちゅう)。亜鉛メッキはトタン。
酸化亜鉛(亜鉛華)は白色粉末で顔料や化粧品に使われて
います。

石の世界 51  赤鉄鉱

            石の世界 51   赤鉄鉱

化学組成はFe2O3 酸化鉄(Ⅲ)
英語でhematite ヘマタイト。ヘマ、ヘムは血液のことで
ヘモグロビンは血色素のことです。そのまま訳せば
「血鉄鉱」ですね。主要な鉄鉱石で、顔料としても
使われています。この石は黒ですが、色は黒、銀灰色、
茶色、赤茶色、赤色があり、条痕色はすべて赤さび色です。
ブラックダイヤモンドといわれる宝石もこの石です。


 

石の世界 50 砂鉄

                             石の世界 50  砂鉄

岩石中の磁鉄鉱などが風化によって分離、集積したもので
磁石に吸いつきます。黒いのは四三酸化鉄が主成分だからです。
古くは製鉄の原料となり「たたら吹き」の製法で作られる
「玉鋼(たまはがね)」は日本刀になります。
たたら吹きは、もののけ姫のワンシーンに出てきます。

石の世界 49 金鉱

                        石の世界 49  金鉱
金を含む鉱石。Goldは英語です。元素記号のAuはラテン語の
aurumに由来します。
 事業として採算がとれる鉱石中の金の含有量は1トン
あたり5g程度です。現在稼働中の鹿児島県にある菱刈鉱山は
最大で290g。平均で50g含まれているそうです。

石の世界 48 輝銀鉱

                                   石の世界 48   輝銀鉱

argentite 銀の硫化物。Ag2S もっとも重要な銀鉱石の一つです。
Argentum ラテン語で銀のことです。元素記号のAgはここから
きています。発音すると”アルゲンタム”聞いたことありますよね。
そうです。アルゼンチンの国名の由来です。ウルグアイとの国境の
川の名前はラプラタ川。プラタ(prata)はスペイン語で 銀の意味。
銀の国と銀の川。夢の国です。

石の世界 47 ローズクオーツ

                  石の世界 47  ローズクオーツ

ピンククオーツ。熱帯の果実の色からグアバクオーツともいいます。
和名は紅石英またはバラ石英。
愛と美の女神アフロディーテの石です。

石の世界 45 アスベスト

   石の世界 45  アスベスト

 蛇紋岩の中にアスベストは含まれています。
加工してできた繊維状のアスベストは有害で
除去作業が続いていますが、岩石の展示のみで
加工しなければ害はありません。

石の世界 44 文象花崗岩

 石の世界 44  文象花崗岩(ぶんしょうかこうがん)

 結晶が文字のように見えるのでこの名前になりました。
英語でもgraphic graniteと書きます。

石の世界 43 氷晶石

       石の世界 43  氷晶石

 ハロゲン化鉱物。ヘキサフルオロアルミン酸ナトリウム。
外観が氷に似ていたのでこの名があります。かつてはこの
石からアルミニウムを製錬していましたが、今は蛍石が
主流です。

石の世界 42 マンガン

       石の世界 42  マンガン 
        
 大変重いです。球状なので、まるでマンガンノジュール
(マンガン団塊)のようです。標本に板荷(イタガ)と書いて
あります。現在は鹿沼市板荷です。調べてみると板荷鉱山は
すでに閉山しましたが、かつてはマンガンやタングステンを
産出していました。またこのあたりのマンガン鉱床は海底
のマンガンノジュールを含んでいるそうです。激しく隆起
したんですね。

石の世界 41 片麻岩

    石の世界 41  片麻岩(へんまがん)

 変性岩の一種です。濃色と淡色が層状に重なった構造を
片麻状組織といいます。
「長瀞」と書いてあります。場所は埼玉県長瀞町です。
もう一つは見ずらいですが朱で「磐城竹貫 黒雲母片麻岩」と
書いてあります。竹貫村の現在は福島県石川郡古殿町です。



石の世界 40 浮岩(ふがん)

     石の世界 40  浮岩(ふがん)

 軽石の仲間。多孔質で淡色のものを浮岩、または
浮石(ふせき)といいます。名札には、「櫻島字横山ノ海岸」
右上に「海中に浮流セルモノ」と書いてあります。
もう1枚の写真はこれも浮岩ですが、大きめです。この名札には
海岸も浮流も書いてありません。内陸で採集したと思われます。
 園芸用に使われる鹿沼土も軽石です。多孔質のため
保水性が良いです。



石の世界 39 火山灰

        石の世界 39  火山灰

 火山礫の続きで、2mm未満は火山灰と呼ばれています。
同じく鹿児島県桜島産です。火山灰が堆積して固まった
岩石を凝灰岩といい、大谷石が有名です。

石の世界 38 火山礫

                 石の世界 38 火山礫(かざんれき)

 鹿児島県桜島産です。火山噴火により生じた火山岩片
のことで粒子のサイズによって定義され、直径が
2~64mmのものをいいます。
 64mm以上は火山岩塊と呼びます。

石の世界 37 鉄電気石

         石の世界 37  鉄電気石(てつでんきせき)

 ショール(Schorl)といいます。黒い柱状結晶の
ケイ酸塩鉱物。ナトリウムと鉄を含む電気石で
美しいものはトルマリンという宝石です。
 結晶を熱すると電気を通すので電気石と呼ばれて
います。

石の世界 36 水晶(3)

                      石の世界 36 水晶(3) 
  いろいろな形と大きさの水晶がこの博物館には
たくさんあります。


石の世界 35 ベスブ石 

石の世界 35   ベスブ石 
 8cm×6cm  高5cm。  ケイ酸塩鉱物。黒い部分。
名前の由来はベスビオナイト。誰もが連想する
あのベスビオ火山で、最初に発見されました。

石の世界 34 リン灰石(アパタイト)

 石の世界 34 リン灰石(アパタイト)

 リン酸カルシウムが主成分の鉱物。リン(元素記号P)は、
植物にとって大切な元素で、肥料になります。美しい宝石にもなり、
パワーストーンとして人気があります。
 ハイドロキシアパタイト(水酸燐灰石)は、歯や骨の主成分です。
宇宙飛行士は帰還後、歯や骨がもろくなります。NASAは、
宇宙飛行士の歯や骨を守るためこの物質を研究しました。今では
人口骨や人口歯根の製造、アパガードなどの歯磨き粉に生かされています。


石の世界 32 雲母

 石の世界 32 雲母

白雲母はカリウム、アルミニウムのケイ酸塩で
黒雲母はカリウム、鉄、マグネシウムのケイ酸塩です。
金属元素で色が変わります。英語でmicaといいます。
白雲母を粉にしたものを「きら」といって日本画によく
使われています。