御挨拶

 
栃木県立宇都宮高等学校長 菅谷 毅 


  栃木県立宇都宮高等学校全日制のWEBサイトを御覧いただきありがとうございます。
 本校は明治12(1879)年に設立され、今年度創立144周年を迎える歴史と伝統を誇る男子校です。これまでの卒業生数は3万4千人を超え、国内外の様々な分野で活躍しています。また、11万平方メートルを超える広大な敷地内には、ユリノキの巨木をはじめ、欅や杉、楓、ポプラなど約2000本、140品種にも及ぶ緑に囲まれています。
 さらに、赤煉瓦で蔽われた管理棟と教室棟の他、明治26年に建てられた本県最古の学校建築物で、国の有形文化財として登録されている「旧本館」(白亜館、滝の原会館)や、昭和17年に建てられ、現在も入学式等で使用されている木造の「講堂」、昭和25年に卒業生の寄贈により建てられた「報恩館」(図書館)、同じく同窓生の県への寄附をもとに建てられ、平成27年3月に使用を開始した「自修館」など、景観も素晴らしい建造物がここかしこに配置され、静謐でゆったりとした環境の中で、生徒は充実した高校生活を送っています。
 本校の教育の基本には、明治34年、第8代校長として着任された笹川臨風先生が鼓吹された「瀧の原主義」があります。瀧の原主義とは剛健なる真男子である「瀧の原男児」を育成することであり、それをふまえて現在でも本校は人としての生き方在り方を重視した「全人教育」を実践しています。
 加えて、戦後まもなく、第17代校長山本作郎先生が生徒・教職員とともに定められた「和敬信愛 質実剛健 自律自治 進取究明」の4つの生徒指標もあります。この指標は、伝統をしっかりとふまえ、誇りをもち、宇高生として、また瀧の原健児としてのあるべき姿を標榜しており、現在でも本校生の心の拠り所となっています。
 これらを基盤としながら、本校では生徒の可能性を信じ、「全教科主義」「学業プラスワン」を実践しています。このため、生徒は体育大会や合唱コンクールなど多様な行事を自主的に運営したり、16の運動部活動、21の文化部活動、3つの同好会活動、さらには生徒会活動などにも積極的に参加したりするなど意欲的に高校生活を送っています。
 さて、そんな本校が、令和4年度から進学型単位制高校となりました。
1、2年生では、探究的学習の取り組みをさらに深化させ、「学ぶことの真の楽しさ」に出合い、自分の進路を力強く見据えていきます。3年生では、学びへの興味関心や教科科目への習熟の度合いに応じて、本校独自の魅力ある学校設定科目を選択できるようにし、より深く楽しい学びに繋げます。生徒諸君を「わくわくさせる授業」を準備しています。もちろんそれは、高い目標に向かって励み続ける宇高生にとっては、難関大学受験にも応える戦略的選択肢ともなっています。

 以上、本校の沿革や特色を紹介いたしました。今後とも本校の教育活動に御理解と御支援を賜りますようお願いいたしまして、御挨拶といたします。