文字
背景
行間
校長室より
令和7年度ごあいさつ
今年度着任しました校長の平井謙司と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
令和7年度は、中学部に1名、高等部に7名(普通科3名、専攻科保健理療科1名、専攻科理療科3名)の新入生を迎え、幼児児童生徒数25名でのスタートとなりました。
本校の教育目標は、
1 明るく健康でたくましい幼児児童生徒の育成
2 個性を生かし自らすすんで学べる幼児児童生徒の育成
3 社会の一員として活躍できる心豊かな幼児児童生徒の育成
です。
一人一人の個性や得意なことを更に伸ばし、幼児児童生徒が自立し社会参加していけるよう、教職員全員で取り組んでまいります。
併せて、本県唯一の視覚障害特別支援学校として特別支援教育のセンター的機能を発揮し、県内の視覚障害のある幼児児童生徒等への支援の充実にも努めてまいります。
保護者の皆様、地域の皆様、関係機関の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
児童から卒業証書を頂戴し、感動です!
本校では、3月21日(金)に令和6年度の修業式を行いました。私にとっても、校長として最後の修業式でした。午前中のみで下校となる日程でしたので、学級のことだけでも忙しいと思うのですが、うれしいことに時間を準備してくれたようで、元気な男子児童2名と担任・副担の先生方が校長室を訪ねてくれました。そして、なんと!私に卒業証書を授与してくれました。文章には、「時には神(校外宿泊学習でのキャンドルサービスにて、火の神を担当した件)になり、時にはサンタ(12月のお楽しみ会にて、サンタを担当した件)になり、僕たちを楽しませてくれました。その功績をたたえ、ここに感謝の意を表します」と書かれていました。もう、感動の嵐でした。
実は、私の方こそ、行事や普段のかかわりの中で、楽しませてもらっているのです。私からも心から感謝の意を表させていただきます。
地元!城山地区防災訓練に参加しました。
令和7年2月16日(日)に開催された城山地区防災訓練に、主幹教諭と2人で参加してきました。城山地区防災会の会長を務める大森さんからのお誘いがあって参加することができましたが、大森さんは、日頃から盲学校と城山地区を繋げてくださっているキーパーソンのお一人です。また、城山地区防災会とは、非常災害時に盲学校の駐車場とトイレを開放して一時避難所を開設する協定を結んでいます。
集合と同時に始まった情報伝達訓練では、城山地区をいくつかのエリアに分けて防災体制が組まれており、各エリアでまとめられた被災や避難状況の情報が本部に集約される様子を拝見することができました。城山地区の組織力の高さに感心いたしました。また、防災グッズに触れたり、各種救命訓練に取り組まれたりする地域の皆様からは、防災意識の高さを感じることができました。校庭には、災害時に物資を運ぶドローンのデモ飛行やいろいろな災害を模擬体験できるVR車両もあり、参考になることが多い防災訓練でした。
非常災害時には、盲学校も城山地区の一員として、地域のお役に立てるよう準備をしておきたいと思います。
獨協医科大学と自治医科大学からお客様がお見えになりました。
令和7年1月30日(木)の午後です。獨協医科大学眼科学教室の鈴木重成Dr.が、視機能訓練士の田中さん、陸川さんと一緒に、盲学校の授業見学に来てくださいました。自治医科大学眼科学講座の渡辺芽里Dr.も授業見学に来てくださっていたのですが、お忙しく、急いで帰られたので写真に入っていただく機会を失ってしまいました。次の機会には、よろしくお願いいたします。
視覚障害教育の現場を見学されている皆様の御様子は、とても熱心で、強い興味を示していらっしゃいました。DAISY教科書をiPad画面に見やすい表示に変えて読んでいる姿や音楽で点字楽譜を読みながら音階を歌う姿、触察教材や移動時に活用するランドマークの数々など、関心を示されている場面がたくさんありました。
視覚障害のある幼児児童生徒とその御家族にとって、眼科の先生は寄り添ってくださる大きな存在だと思います。また、盲学校にとりましても、視覚障害で困っている方の情報を早期のうちに把握し、教育的支援を迅速に届けるためには、医療サイドからの情報と良い関係性が大きな力になると思います。今後も、眼科医や視機能訓練士の皆様との関係づくりを積極的に進めていきたいと考えています。
「百年厨房」「ナカスイ!」で人気の小説家!村崎なぎこ先生が来校されました。
小説家の村崎なぎこ先生が、新しく書き下ろした「オリオンは静かに詠う」という小説を携え、私に会いに来てくださいました。今回の小説は、聴覚障害のある女子生徒が小倉百人一首に取り組むお話で、主人公といえる人物が3人いるそうです。タイトルも素敵で、読む前からストーリーへの期待感が高まります。
実は、令和5年に私が聾学校長を務めていた当時、聾学校で取材をしてくださっていたのです。生徒たちが百人一首に取り組む文化活動の様子を見学され、上の句の1~2文字を指文字で示されたとたん、下の句のカルタを取りに行く生徒の姿に興味津々だった御様子が印象に残っています。また、関係する職員に話を聞いたり、卒業生や旧職員にも取材に行かれたりするなど、精力的に取材されていました。
取材、執筆、編集会議など、小説作品が出版されるまでには、大変な御苦労があったそうですが、このたび、小学館からの出版が決まったとのことで、心からお祝い申し上げます。なお、1月下旬ごろから宇都宮市内の書店の店頭に並び、その後、全国の書店に展開されるとのことです。私も聾学校時代を思い出しながら、楽しく小説を読ませていただこうと思います。