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ふれあいじんけんフォーラム 参加報告
『人権としての性について考えよう』何だか難しそうな堅苦しい内容かな?と身構えていましたが、良(上の点のない漢字で『うしとら』と読むそうです)先生の軽快なトークで約2時間は、あっと言う間でとても有意義な時間を過ごせました。
『性』と言う言葉自体が文化や国民性などもあるのか、日本ではタブー視されてる風潮がありますが、先生の未就学児からの性教育の仕方(年齢に応じてリズム遊びを取り入れたり段階を踏んで理解させる等)、その後の経過(年齢に応じた包括的性教育が性トラブルのリスクが減る)などを聞き私個人、アイデンティティの確立と共に、これからをどう生きて行くかを考える事が出来るとても重要で必要な教育であり知識なんだと考えさせられました。
また、性教育によって自分を大切にし相手を思いやる心を育てる事で本当の意味での男女平等やLGBTQの方々の人権の確立、SOGI(性的指向と性自認)への理解、性暴力の抑止などが出来るのではないかと思いました。(S.M)
講演では性とは何か、人権とは何か、など具体的なところから最新の情報まで取り入れてなるほどと思うことがたくさんありました。これまでに「女(男)の子のくせに…。」「男(女)なんだから~」と言われたことはありませんか?という問いがあって自分の今までを振り返る時間があったり、実際に男子中学生が学校の先生に「男の子なのにお料理が上手ね!」と言われた、という現状があったり、日本ではまだまだ格差があることを認識しました。ジェンダーギャップ指数という世界156カ国を対象にした健康、教育、経済参画、政治参画の4種類の指標をもとに格差を算定した結果、日本は120位(2021年)でG7では最下位の記録を更新中とのことです。
一番驚いたのは女性が家事(家事・育児・介護)に費やす時間は1日どれくらいか?また男性は?という先生の問いかけで、女性は平均3時間28分/日に対して男性は平均12分/日という現状でした。これは男性が悪いというのではなく社会のしくみに問題があるということでした。
性に関しても正しい知識と教育を子どもばかりでなく大人も共有する必要があると思いました。長くなりましたが、ついつい忙しい日常に追われがちですが、このような講演会に参加して色々考え、家庭に持ち帰り家族で話合ったりする時間は大切だなと思いました。参加させていただきありがとうございました。(H.N)
ご興味のある方は艮先生の本をご紹介します。
・「人間と性の絵本(5巻シリーズ)」大月書店2022年
・「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」明石書店から出版していますが、日本語版は無料でダウンロードできるそうです。