栃高博物館

2013年6月の記事一覧

栃高博物館 64 三葉虫

                     栃高博物館 64 三葉虫

            分類 節足動物門 三葉虫綱
     学名 Trilobita
     英名 Trilobite
    
   古生代の示準化石です。古生代の初期(カンブリア紀)に現れ、大繁栄し古生代の終期(ペルム紀)
  に絶滅しました。5億年から2.5億年前まで、2億5000万年の長きにわたり生存した生物です。これ
  は恐竜よりも長いのです。ヒトは猿人まで遡ってもたかだか400万年です。 
   美しい棘のある化石は美術品のように高価なものもあります。この標本は、奥が8cmで手前が4.5
  cmです。特に手前の標本は「三葉」、「Tri-(3という意味)」がよくわかります。大きなものでは40cm
  以上もあるそうです。       
   

栃高博物館 63 モモイロサンゴ・アカサンゴ

           栃高博物館 63 モモイロサンゴ・アカサンゴ

    分類 刺胞動物門 花虫綱 
    学名 Corallium elatius(モモイロサンゴの学名、ラベルにも書いてある)
    英名 Coral

  上がモモイロサンゴで(土佐産)の文字が見えます。下はアカサンゴで箱の名札は消えていました。
 しかしこんな文字が読み取れました。「動物標本社製造」 東京市神田區五軒町一番地。東京市は
 1889年(明治22年)から1943年(昭和18年)までの間に存在していました。その後はもちろん
 東京都です。
   この2つのサンゴは、宝石サンゴと呼ばれています。高知沖の深海で採取されるものは、特に
 美しく、世界的に有名で、高値で取引されています。赤(紅)サンゴは「血赤」と呼ばれ、品質がよく
 海外へ大量に輸出されました。この標本も、もしかすると本物のお宝かもしれません。
   
   
    

栃高博物館 62 ホウズキガイ

                  栃高博物館 62 ホウズキガイ(チョウチンガイ)

    分類 腕足動物門 
    学名 Brachiopoda
    英名 lamp shell
    大きさ 標本の殻の横径は約2cm
    
   右の写真を見ると二枚貝のように見えますが、左の写真は殻を外して中が見えるようになって
 います。触手の一部が残っていて、二枚貝にある軟体部はありません。貝柱もありません。実は
 この生き物、古生代の示準化石になっていて、名前をスピリファーといいます。軟体動物ではなく
 腕足動物という全く違うグループに属します。九州の有明海には同じ仲間のシャミセンガイが豊富
 にいて食用になっています。ただし貝の中身は硬くて食べられず、この標本では脱落してありませ
 んが、殻から出ている筋肉質の肉茎を食べます。
  ラベルには「ホウヅキガイ」そして「栃」が消えた「木中學校」が確認できます。
    

栃高博物館 61 木防已(モクボウイ)

           栃高博物館 61 木防已(モクボウイ)

      分類 ツヅラフジ科アオツヅラフジ
      学名 Cocculus trilobus
      
  この植物の根です。ラベルを見ると上に木防已が書いてあります。
 2行目のカタカナはツ‥ラフジだと思います。2枚目のラベルには、リーマチ、
 ?痛と書いてあります。木防已の効能に「リウマチ・神経痛の疼痛を軽減する」
 とあります。薬用植物3種の紹介でした。
     

栃高博物館 60 白蔘紅蔘

           栃高博物館 60 白蔘紅蔘

      分類 ウコギ科 オタネニンジン
      英名 ginseng
      分布 中国 韓国 日本
   
    朝鮮人参です。見づらいですが、左の小さい白いのが白蔘(はくじん)、
   右の太くて茶色いのが紅蔘(こうじん)です。原材料は同じですが、生の
   まま干すと白く、蒸してから干すと紅になるそうです。
    

栃高博物館 59 キナ皮

             栃高博物館 59 キナ(機那)の樹皮

       分類 アカネ科キナ属の薬用樹木
       英名 quina
       分布 南アメリカ
  
   ラベルには「キナ皮 解熱」とだけ書いてあります。キナには、キニーネが含まれており、
  マラリアの特効薬として有名です。主な産地はペルーで、国章に図案化されています。
  その後、熱帯地方にたくさん植樹され、大量に生産されるようになりました。私は実物を
  始めて見ました。