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令和5年4月1日
栃木県立足利工業高等学校長 茂出木 健
栃木県立足利工業高等学校の公式ホームページをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。また、日頃より本校の教育活動にご理解とご協力をいただき感謝申し上げます。
本校は前身の足利織物講習所を引き継ぎ、明治28(1895)年に「栃木県工業学校」と称して創立されました。本校の同窓会の名称「栃工会」はこの学校名に由来しています。また、定時制課程は昭和19(1944)年に併設されています。令和7(2025)年には創立130周年を迎える運びとなり、全国の工業高校では4番目、県内の公立校では宇高・宇女高に次ぐ3番目に歴史のある学校です。
教育目標として「人間性豊かな工業人の育成」を掲げ、「向学 愛隣 剛健 創造」を校訓とし、地域産業を担う人材育成に取り組み、これまでに2万6千人を超える優秀な人材を輩出してまいりました。
このように伝統ある本校ですが令和の時代を迎え、本校も新たなステージに進んでいます。全日制課程では「電気システム科」が令和2(2020)年度に新設され、定時制課程では多様な学習ニーズに応えるため「夕夜間制」が令和元(2019)年度に導入されました。
令和4年には、愛知県で行われた「第1回 高校生ロボットシステムインテグレーション競技会」において最優秀賞(全国第1位)を獲得することができました。また、部活動においてもレスリング部や卓球部がいずれも全国大会に出場し優秀な成績を修めております。
今年度は、これまでの様々な制約もなくなり、本来の学校生活をようやく取り戻すことができそうです。そして産業界では、多くの若きエンジニアが求められております。そのため今年度の学校経営方針を以下のように定め、“コロナ過”のこの時期を、大いなるチャンスにあふれた時として優秀な人材育成に努めてまいります。今後とも、本校の教育にご理解とご支援をいただけますようよろしくお願いいたします。
学校経営方針
(1)生徒の日々の成長が実感できる学校づくり
(2)地域から信頼され、地域に貢献できる学校づくり
【 特色ある教育活動 】(全日制課程)
3年生の希望者が週に1日(1学期に約10日間)企業に出向き、直接企業の方から専門技術を習得し
ます。平成5年度からスタートした事業です。
②高大連携事業
3年生の希望者が週に1日(1学期に約10日間)足利大学の先生から直接指導を受け、研究テーマに
沿って学習します。これまでの主な研究テーマには「画像処理3DCG」「超伝導の研究」などがあります。
(2)「多資格取得への挑戦」
授業のほかにも資格取得やものづくり関連の競技会、コンテスト等に積極的に取り組んでいますが、
より意欲的に学習に取り組めるよう支援する制度に、「ジュニアマイスター顕彰」(全国工業高等学校長
協会主催)があります。東日本で顕彰を受ける生徒数はトップクラスです。
企業では当たり前のように取り組まれている「5S(整理・清掃・整頓・清潔・躾の5つの頭文字S)運動)
を県内の学校では初めて平成17年度に教育現場へ導入しました。安全作業と学習環境の改善を中心に取り組
み、躾では挨拶やマナーなど社会人として必要な素養を育成しています。
がら両国の伝統や文化の理解を進めています。訪独時にはドイツのマイスター制度や高度な専門技術を見聞
することで、産業のグローバル化や技術の複合化等に対応できる人材の育成を目指しています。
(5)「学習内容を還元する地域連携活動」
①「足工フェア」
本校の特色ある教育活動の紹介を、例年10月頃にコムファースト(アピタ足利店のあるショッピング
センター)にて数日間実施しています。
②「中学校への出前授業と生徒作品巡回展」
出前授業では近隣の中学校へ本校生数名が訪問し、ものづくりを通して専門的知識や技能を深化させ
ています。また、産業デザイン科の生徒が課題作品を中学校で1週間程度展示させていただいています。