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悪党に学ぶ感染症予防
生物科 新川哲人
新型コロナウィルス感染症拡大のずっと前から、感染症予防に努めている生き物がいる。
……そう、アライグマだ!!
アライグマ:学名Procyon lotor 哺乳綱食肉目アライグマ科アライグマ属 に分類される哺乳類。
お父さんお母さん世代の方は、アライグマラスカルでお馴染みだろう。
一見、かわいらしく見えるアライグマ。しかし、その実は、雑食性で何でも食べ、繁殖力も強く、
農作物や生態系へ悪影響を与える特定外来生物だ! さらには、狂犬病やアライグマ回虫
(ヒトに感染すれば死亡のリスクもある)などの媒介者ともなっている。
非常にDangerousなのだ!
それもそのはず、『ラスカル』という名前は英語で『悪党』という意味がある
そんな悪党でも、感心すべき点がある。
『こまめに手を洗う』※ ことだ。
とにかく水辺でゴシゴシゴシゴシゴシ…
リンゴをつかんでゴシゴシゴシゴシゴシ…
ザリガニつかんでゴシゴシゴシゴシゴシ…
スナック菓子もゴシゴシゴシゴシゴシ…
感染症対策への意識が非常に高い。我々ヒトも見習うべきだ。
下の写真は手の細菌を24時間37℃で培養したもの。
アルコールハンドジェル使用(左) アルコールハンドジェル不使用(右)
結果は一目瞭然。
一人ひとりが高い意識で感染症予防に努め、
1日も早く、今までのような日常を、教育を、学習環境を取り戻しましょう。
※水中の生物(エサ)を捕獲する姿が洗っているように見えるだけです。
リンゴなどを洗うのは、エサを取る時の習性で、水の中に果物などを突っ込んでいるだけです。
君の名は(新川哲人先生)
新川先生が新川青年(大学生)だった頃のお話。お金も気力も無く、食事は簡単にできる安い物を食べていました。今日もパスタにしよう…鍋にお湯を張り、パスタを投入。待つこと9分。お湯ごとザルにザバーっとあけ、思う・・・「ザルって便利だなぁ」と。
ん??いや、待て待て待て待て待て!!本当に便利なのはザルか!?違う…『ザル』ってスゲーと思っていたけど、本当にスゲーのは『水』じゃね??水だったのにお湯になり、カチカチだったパスタをアルデンテに仕上げ、ザルに触れたとたんにザバーっと網の目を通ってパスタだけを残し去って行く水、、、スゲー!!!
私と違って、ザルは水の凄さを分かっていたように思う。ザルの編み目とゆで汁が交差するその瞬間(黄昏時)、ザルとお湯はこう聞き合ったに違いない・・・「君の名は?」
これからの社会を生き抜く生徒たちに身につけてほしい力。それは『物事を客観視する力』と『物事の本質を見極める力』です。コロナ禍の今、政治、経済、社会、学校、自分などを客観視し、今何をすべきなのかを良く考えてください。これからの学校生活、上三川高校を構成する一員として、自分を見つめ直してみて下さい。
パスタの本場、イタリアにはこんな※諺(ことわざ)があるそうです。
『太陽とオリーブ、あと少しの赤ワインがあれば、人生はいつもアルデンテ』
どういう意味だと思いますか。答えは人それぞれ。その考え方も正解です!
※本当はそんな諺はありません。
進路室より(今井小波子先生)
先日、出張先に1時間も早く着いてしまいました。近くに立派な神社があったので鳥居をくぐると…
狛犬もマスクをしていました。
一日も早く日常生活が戻ってきますように…
そして受験がうまくいきますように。
お賽銭20円では虫が良すぎる、ちょっと欲望が勝ったお願いをして帰ってきました。
進路室の黒板には、昨年の3年生と勉強した数列の問題が残ったまま。つまりまだ現3年生とは一緒に勉強ができていません。でもここからです。まもなく再開される授業から、一歩一歩頑張っていきましょう!
シシャモ(新川哲人先生)
G.Wにステイホームでアルクホールをドリンクしていた時のことです。ツマミに「シシャモ」を食べました。
「シシャモは旨いなぁ…」と一人つぶやいて、はっ!!としました…。
スーパーで売っている「シシャモ」は正確には『カラフトシシャモ』。『シシャモ』とは別種です。
今日も何気なく大海原を悠々と泳いでいた『カラフトシシャモ』の日常。その平穏な日常は、漁師という悪魔が放つ漁師網という糸の集合体によって一瞬にして奪われたのです。我が子を大量にお腹に抱えながら、網にかかり、干されて、焼かれて食べられて…。挙句の果てに老若男女が言う言葉は「シシャモおいしい」…誰も「カラフトシシャモおいしい」とは言わない。。。
『カラフトシシャモ』として生まれたのに、『カラフトシシャモ』として死んでいくことすらできない……。。。
皆は、自分自身として生きていますか。”自分を生きる”ということは、どういうことか。学校がどうのこうの…コロナがどうのこうの…そんなことは関係ない。
”周りに流されることなく、自分の目標に向かって、自分に必要なことをきちんとこなすこと”です。
皿の上の七味マヨネーズの横、『カラフトシシャモ』のパックリ開いた口から、こんな歌詞が聞こえてきました。
【♪良いことばかりじゃないからさ 今すぐ泣きたい時もある
そんな時にいつも 誰よりも早く 立ち上がるヒーローに会いたくて
痛いけど走った 苦しいけど走った 報われるかなんて 分からないけど♪】
ヒーローは向こうからはやってこない。痛くても苦しくても、走れ!!
毎日コツコツ♪(田中明子先生)
上三川高校のみなさん元気にしていますか?
初めまして4月から上三川高校へ来ました音楽科の田中明子です。
皆さんと会えない静かな学校はとても寂しいです。
学校が始まって一緒に音楽の授業が出来る日を楽しみに待っています。
自宅での時間も長くなり、今まで当たり前に過ごしていた学校生活や部活動・・・
「学校でみんなと過ごす時間の楽しさ、大切さ」に改めて気づけたのではないでしょうか?
きっと学校が再会した時には今までとは違った豊かな気持ちで学校生活を送ることができると思いますよ♪
連休中は私もずーっと自宅で過ごしていました。
3月まで勤務していた宇都宮青葉高等学園の生徒達が種から育てた
パンジーとビオラの花の苗をたくさん庭に植えました。
今までは忙しいのを理由に植えっぱなしで
終わっていたのですが・・・
今年は違います!!!
朝夕たっぷり水やり。←当たり前!??
毎日花や葉の手入れ。←花の下に潜んでいるナメクジ・ダンゴムシと格闘!!
↓
その結果、綺麗に咲き続けています。
“毎日コツコツ”手をかけるとずっと綺麗に咲いて、
綺麗に咲いている花を見ると微笑ましい気持ちになります。
“毎日コツコツ”・・・簡単なようで難しい。
勉強や運動、毎日頑張ろうと思って始めても、習慣として馴染むまでには時間がかかります。でも、“毎日コツコツ”地道に積み重ねた成果は、
いつのまにか自分に綺麗な花を咲かせ、大きな変化をもたらしてくれるでしょう。
みなさんも何か“毎日コツコツ”続けてみましょう♪
私も引き続き“毎日コツコツ”頑張ります!
突然ですが、室町時代のなぞなぞです。(島田桂先生)
『母には二たびあいたれども 父には一度もあわず』 ← さて、これはなーんだ?
答えは「くちびる」。なぜなら、室町時代の人々は「母」を「ファファ」もしくは「パパ」と言っていたから。
え、どういうこと?と思うでしょう。現代では「はは」の発音も、「ちち」の発音も、くちびるは1度も合わないですよね。これは国語学上貴重な資料といわれ、この時代の「は」行音の子音が「h」でなかったことの証拠の一つとされています。「は」行音の子音は奈良時代以前はpだった。それが奈良時代にはφになっていた(日本人の発音する「ファ」の子音はφであって、fではない)。さらには江戸時代初期にhに転化した。つまり、「母」を「パパ」→「ファファ」と発音していたということなのです。母なのにパパ、なんて笑っちゃいますよね。
これは私が1年間休職して大学院にいた時に、「音韻論」の授業で学んだことです。目を開かれるような学びが多くあった中の一つで、学問の神髄を教わった気がした瞬間でした。つまり、学問や研究を極めようとする時は一度自分の狭い固定概念から離れ、資料や研究対象に真摯に向き合う、ということですね。そこから新たな発見も生まれるのです。そうは言っても「ただ授業を受ける」だけの高校生には無理、と思うかもしれませんが、このコロナ禍で「学校とは、学びとは何か」と、誰もが一度は考えたのではないでしょうか。定期テストの範囲を丸暗記する勉強方法(長期記憶になるならこれもよし、ですが)だけではなく、「あぁ、そうなんだ」と新鮮な驚きを感じるような学び体験を皆さんにしてほしいと願っています。「カチリ」とピースがはまるような瞬間を味わうと「勉強って楽しい」と思えます。「素直な心」と「探究心」を持って学びましょう。学校の勉強に限らず、何かを学んだ時の新鮮な驚きは人生の喜びになると思うのです。
英語科・島田 桂
岩波文庫『中世なぞなぞ集』所集
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「輝」きに再会する日を待っています!!(半田縁 先生)
5月も半分が過ぎ、本当ならば学校が再開され、いつもの活気が戻ってくるはずでした…
しかし、学校は相変わらずひっそりとしています。私は、みなさんの教室棟と同じ並びにある準備室の住人なので、生徒が登校していないとなると、想像以上に静かな教室棟で仕事をしています。ここ数日は、面談で登校する生徒の姿が見られ、変わりない様子を目にして、少しホッとしています。
普段は、にぎやかな教室棟。休み時間の笑い声や歌声(たまには、鼻歌も?)、仲間と会話を楽しむ姿、誕生日を祝う光景、体育の後の様々な?ニオイ、お昼休みの購買に並ぶ列、校庭や体育館から聞こえてくる体育の授業での元気な声や部活動に励む生徒の真剣なかけ声、ボールの音、音楽室から聞こえてくる楽器の音色、調理室から漂ってくる調理実習のいいにおい、授業時の先生方の大声(?)・・・等々、その全てをコロナに奪われてしまった思いでこの数ヶ月間を過ごしてきました。
「学校は、にぎやかな方がいい!!」
心からそう思いました。私は、生徒のみなさんの輝いている場面に出会うことが大好きです。学校行事に一生懸命に取り組む姿、授業に真剣に取り組む姿、分からない問題にも挑む姿、テスト終了間際の時間ギリギリまでペンを走らせる姿、部活動に汗を流す姿など、どれをとってもキラキラ輝いている場面です。そんなみなさんの「輝」きが戻ってくる日を心待ちにしています。
学校再開までもう少しでしょうか。みなさんに再会できることを楽しみに待っています!!
書道科:半田
わが家の猫たち 神谷志野 先生
こんにちは。数学・情報科の神谷です。
コロナ騒ぎで制約の多い日々ですが、”ちょっとしたティータイム”として読んでください。
まずは自己紹介から。
この仕事ですが、娘が年中組の時に社会参加できればと思い、始めました。今年で14年になります。
今日はわが家に15年いる猫を紹介します。
娘が3歳の時、近所の公園で拾ってきた姉妹の猫です。
2匹いますが1匹がやせると、もう一匹が太るという絶妙なバランスを保っています。どうぞ皆さん2匹の名前を当ててください。(ヒント)私の好物から付けました。
①クッキー ②ミルク ③ココナッツ ④カカオ ⑤ココア
正解者にはミニプレゼントあり!
学校が始まったら言いに来てね。
スローライフ(矢古宇真里子先生)
例年なら、4月は誰もが新しい環境で疲れもあり、GWが待ち遠しく、緊張した日々にちょっとだけホッと一息つける時期なのに・・・と思います。
でも嘆いてばかりいてももったいない、見方を変えればいいこともあるのでは?
ということで、例年と違った今年の利点を考えてみました。
1 新聞がじっくり読める。
2 読書の時間がとれる。
3 庭の花の水やり、草むしりを余裕を持ってできる。
ちなみに好きな作家は、原田マハ、宮下奈都、小川糸、三浦しおん・・・
学校が始まったら、皆さんと本の話もできたらうれしいと思っています。
また、今年は2,3年生の古典を担当します。そこで皆さんに提案です。紫式部や和泉式部になった気分で、日々の生活で感じたことを日記に書いてみてはどうでしょう。日記を付けると、考えもまとまるし、後で読み返してみると自分の成長も感じられるかもしれませんよ。数年後、あのころはコロナで大変だったなーなんで思っているかもしれませんね。
ワスレナグサ(伊藤洋子先生)
私は上高に来て2年目です。去年の春は転勤したばかりでした。春景に目を向ける余裕もなく日々が過ぎてしまいました。今年は、皆さんに会うことも叶わず春が過ぎていきます。どうせあっという間に春が過ぎていくのであれば、皆さんと忙しく過ごす方が幸せなのだと、改めて、何気ない日常のありがたみを感じる毎日です。
写真はワスレナグサです。今、我が家で可憐な花を咲かせています。
教員になって初めての教材は星野道夫さんの「旅をする木」でした。1年目の研修で、「教材は教科書採録部分だけでなく、できる限り出典となった作品全体を読みなさい。」と言われ、星野道夫さんの文庫を探し、慌てて読んだ覚えがあります。星野さんの写真集にある厳しく美しいアラスカの景色に心奪われました。
今回、3年生の教材「ワスレナグサ」は同じ本から採録されています。現代文Bの教科書にはアラスカのワスレナグサの写真が載っていますね。(2、3年生は同じ教科書を用いていますので、2年生も探してみてください。)