校長挨拶

校長挨拶

 大正14(1925)年6月、黒磯町立実践女学校としてその歩みを始めた本校は、令和7年度に創立100周年を迎えました。町立学校、組合立による男女共学校を経て、昭和25(1950)年に県立移管となり現在の名称である「栃木県立黒磯高等学校」となり、その後の幾度かの学科再編を経て、現在の普通科男女共学校に至ります。この間にこの学び舎を巣立って行った卒業生は2万名を超え、栃木県北地区の地元はもとより、県内外の各分野で活躍中です。

 現在は、創立当初に制定された建学の精神「愛情、清潔、従順、奉仕、勤勉」を引き継いだ、現在の校訓「自主 友愛 不屈」と、教育目標の「心豊かで逞しい自立した人間を育てる」に加え、スクール・ミッションとして「ウェルビーイングを目指した課題発見・解決型学習を通して、地域や社会において新たな価値を創造できる人材を育成する学校」を掲げ、学習活動はもとより、部活動や学校行事等の特別活動や、校外における地域連携活動等の本校教育活動の各場面を通して、生徒への意識付けを行いその達成を目指しております。

 また、近年本校では「各教科での学習を実社会での問題発見・解決に生かしていくための教科横断的な教育」とされるSTEAM教育の推進強化を図っております。STEAMとは、科学、技術、工学、芸術、数学の英語の頭文字を採って創られた言葉であり、生徒たちは、このSTEAM教育の実践を通して、「問題の本質を把握し自ら問いを立てる力」、「答えが一つに定まらない問題に対して、試行錯誤しながら自ら解を見いだしていく力」、「自他の考え方を尊重しながら、他者と協働して物事を成し遂げる力」などを育成し、スクール・ミッションの確実な実現に向け取り組んでおります。

 これまで黒磯高等学校は、取り巻く環境が年々変化する中、100年という長い年月をかけ多くの先輩たちが伝統を築き上げ、そして地域から熱い期待と確固たる信頼を得てまいりました。今後も引き続き、築き上げた伝統の確実な継承と、地域からの期待と信頼に応えるために一層の取り組みを行うとともに、本校の伝統に新たな輝きを加えるために、生徒の成長を中心に据え魅力ある学校づくりを進めてまいります。

 皆様の御理解と御支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 栃木県立黒磯高等学校長  吉永規生