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カテゴリ:今日の出来事
【定時制】入学式
4月7日(月)に、佐藤務 同窓会長様、鈴木定男 定時制後援会長様、全・定PTA会長様のご臨席を賜り、全定合同の入学式が挙行されました。真岡高等学校の歴史ある伝統を受け継いだ厳かな式となりました。
加藤達也 校長は入学許可に際し、定時制新入生28名を含む228名の呼名に対する力強い返事に、一人ずつ暖かなまなざしを向けられました。校長式辞で「みなさんは本校への入学を自らの意志で選択し、入試を突破して今日の佳き日に臨んでいる。学校生活の様々な場面を通じ一丸となって、本校の校訓『至誠』を柱とした『真高8つの力』の育成を目指す。在学中に成人年齢を迎えるが、一夜にして身に着くものではない。江戸時代の僧侶 鉄眼(てつげん)は、仏教聖典出版のために全国行脚して集めた資金を、二度に渡って洪水や飢饉に苦しむ人々の救済に投げ出し、計画を断念せざるを得なかった。しかし17年後、3度目にして集めた資金で出版を成就することができた。この鉄眼版一切経6,956巻は仏教の最良の入門書となり、現在の書体『明朝体』の元となっている。このように不撓不屈の精神、大人としての責任や主体性を身に着けるとともに、自らの夢を見つけてほしい。そしてその志をエネルギーに換え、目標達成に向かって邁進してほしい。」と夢と希望に満ちた高校生活への期待を話されました。
佐藤同窓会長は、「明治33年(1900年)、地元の有志22名がお金を出し合い土地を提供して、この白布ケ丘の地に栃木懸第三中學校が創立された。以来、27,000余名の卒業生が、本校で学んだことを社会で結実させ、多くの分野で優れた功績を残してきた。数多の中で、野澤一郎 先輩(株式会社 巴コーポレーション 創設者)は、多額の私費を投じて校庭拡張工事に伴う大ケヤキ移設の難工事を成功させ、かつ野澤一郎育英会を創設された。また大塚実 先輩(株式会社 大塚商会 創業者)は震災で半壊した記念館の再建や校庭の人工芝化に私財を投じられた。2人の銅像は校庭の南北でみなさんの活躍をやさしく見守っている。これらの良き先輩の後塵を拝することを祈念している。」と話され、次いで朱熹の漢詩「少年老い易く学成り難し 一寸の光陰軽んずべからず 未だ覚めず池塘春草の夢 階前の梧葉已に秋声(若いうちはまだ先があると思って勉強に必死になれないが、すぐに年月が過ぎて年をとり、何も学べないで終わってしまう、だから若いうちから勉学に励まなければならない)」の一節を引用され、学業の大切さを説かれました。
その後、定時制課程の保護者と生徒は記念館講堂に移動し、オリエンテーションに臨みました。期待と不安が入り混じった入学式での表情から一転、「仲間と共に歩んでいくんだ。」という安堵と希望に満ちた表情が見て取れました。