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校長室だより

校長室より「いくえみ綾『プリンシパル』」

 図書紹介第4回は、いくえみ綾さんの『プリンシパル』です。
 愛好家の方はおわかりでしょうが、今回の作品は『Cookie』(集英社)に2010年11月号から2013年9月号まで連載され、マーガレットコミックス全7巻 からなる漫画です。
『プリンシパル〜恋する私はヒロインですか?〜』のタイトルで実写映画化され、ジャニーズWESTの小瀧望君と黒島結菜さんのW主演でした。
 高校生の主人公住友糸真が、母親の4度目の結婚相手と上手くいかず、入学した女子高でハブられ、実父を頼って北海道へ引っ越すところから話は始まります。
 現実的な問題、現実離れした展開等、それあり?、確かに!といったストーリーに全7巻一気に読み切ってしまいました。
 日本の漫画には、文化として世界に誇れるものがたくさんあります。
 それは、優れたストーリーテラーが、小説の世界ではなく漫画の世界でその才能を発揮しているからであり、それはロールプレイングゲームの世界でも言えます。
 『プリンシパル』は、文化云(うん)々(ぬん)というようなだいそれた内容ではありませんが、いじめという問題も含まれています。
 いじめや人間関係の問題について考える一冊としては、菅野仁さんの『友だち幻想』(ちくまプリマ-新書)をお薦めします。心が少し軽くなるかもしれません。
 次回は、横山秀夫さんの『影踏み』です。
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