2013年1月の記事一覧

個別の相談の様子

 相談室に入ったら、自分でスリッパをそろえるんだよ。足型があるから、簡単だし、忘れないんだ。そうするとね、たくさん褒められて、とってもうれしくなって、他の場所でもできちゃうんだよ。僕ってすごいんだ!
  ・・・褒められるための足型です。視覚優位のお子さまにはもちろん、誰にでも優しい、よく分かるユニバーサルデザインです。「いつも忘れて!」「またできてない!」と叱られてばかりいるお子さまは、『自分てだめなんだ・・・』と思いがちです。でも、これで叱られる前に自分でできてしまうので、大事な大事な自尊心の向上に役立ちます。

 前はできなかった木玉通し。まず大好きな青と紫を選んだんだ。手元をじっと見ながら、片手で木玉を持って、もう片方の手でひも先を穴に入れて、ひも先が落ちて抜けないように押さえながら持ち替えて、出てきたひも先を引っ張って・・・できた! 今日はできたのがうれしいし、褒められたのもうれしいし、張り切っていっぱいやっちゃうよ! 先生、もっとやりたい!
  ・・・手指の巧緻性、目と手の協応動作、ラテラリティ(両手が機能を分担して行う力)、注視する力、集中力、イメージ力、認知力、意思を伝える力などが育ちます。また気持ちの面でも、自分で決める力、選択する力、達成感、自分で取り組む力、意欲などが育ちます。


 相談室では、お子さまの成長を保護者の方と一緒に感じ、Aちゃん、こんなことできるんですね、Bくん、やる気ありますね、Cくん、自分で決められてすごいですね、と良いところをたくさん見つけます。良いところを褒められて、お子さまは更に伸びます。お子さまの見方が変わると、周囲の大人はそれだけで楽になり、何よりお子さまをもっともっと可愛く感じることができます。そしてそんな大人の気持ちをバネに、お子さまは、更に難しいことにも挑戦していきます。そしてまたそんな我が子を愛おしく思い・・・と、そんな良い循環を作っていきましょう。