お知らせ
校長室から

校長室から

二学期を終えて

 25日に終業式を行い、二学期が終了しました。

 77日間の長い期間に、児童生徒は様々な学習や経験を積みました。遠足や修学旅行といった大きな行事では、学校で学んだことを元に活動し、学んだことを確かめたり、現場で経験することで新たな発見があったり、教員も新たな発見をすることも多かったように感じます。このような経験を重ねることがとても大切だと再認識しました。

 そして11月29日には創立50周年の記念式典を挙行しました。多くの方に来場いただきました。PTA会長をはじめとして、様々な保護者にお手伝いもいただき、実施しました。小学部児童の映像によるオープニングから、本校の紹介をドローン映像で行い、式は厳かに行われました。最後に児童生徒が足利工業高校の生徒に教えてもらいながらランタンを製作している様子や児童生徒一人一人がボードにランタンをかける映像も流されました。最後に飾ったランタンで「祝50」の文字が披露され、会場からは感嘆の声と拍手が起こりました。本校らしい良い式典ができたのではないかと思っています。

 保護者の皆さんが児童生徒の健康に十分配慮していただいたおかげで、感染症が流行することなく、無事二学期を終えることができたので、感謝の気持ちでいっぱいです。ご協力ありがとうございました。

 年末年始、何かと慌ただしいと思いますが、普段できない経験をして、元気に新年を迎えてください。

3学期、児童生徒が元気に、笑顔で登校してくれることを願っています。良いお年をお迎えください。

二学期が始まって1か月

 そろそろ9月も終わりますが、まだまだ暑い日が続いています。朝晩の寒さと昼の暑さでなかなか体調が整わないのではないでしょうか?

 二学期が始まり1か月ほど経ちました。夏休み明け後も暑い日が続き、児童生徒の体調も気がかりでしたが、皆、元気に学校へ登校しています。夏休みの様子等が廊下に掲示されているのを見ると、普段の学校では経験できないことを経験したきたことがわかります。

 9月は演劇教室をはじめ、院内の遠足、あすなろ小学部修学旅行、あすなろ中学部修学旅行と校外に出る活動がたくさんありました。児童生徒はそれぞれの場所で様々な経験を積めたのではないかと思います。遠足や修学旅行には引率で参加しましたが、学校で見せる表情や反応とは違う表情や反応を見ることができました。自動車に乗っての移動、散策をするときの感覚、動物を間近で見たり、動きを観察したりする感覚、工場見学では映像だけでなく、においも出てきて、まさに五感をフル活用する必要があり、それが良い刺激で、いつもと異なる表情や反応を見ることができたのかもしれません。我々は普段何気なく感覚を使い、生活を送っていますが、改めて感覚を活用していることに気付かされました。これからも学校の学習の中で感覚に訴えることができるような内容を多く取り入れていければと思いました。ただ、その場でしか味わえない感覚もあるので、機会を作り、校外での学習も重視していく必要があると感じました。

学校評議員会の開催

6月26日(月)10時から第1回の学校評議員会を行いました。

学校評議員会の目的は、以下の3点になります

1 保護者や地域住民などの相互の意思疎通や協力関係を高め、地域社会に開かれた学校づくりを推進する

2 教育(PTA)・医療・福祉・地域の有識者等による学校運営等に関する意見を求め、今後の学校運営に活かせるようにする

3 学校評価の実施結果等についての客観性・信頼性を高めるとともに、本校の教育活動の改善に役立てる

 5名の委員と本校の教職員11名で会議を行いました。校長の挨拶から始まり、自己紹介、今年度の学校経営について説明をした後、学校紹介のVTR視聴で本校の理解を深めていただきました。また、50周年記念事業についても説明を行いました。休憩をはさみ、本校の児童生徒の授業を参観していただき、各学部主事、あすなろ主任からそれぞれの学部の説明や授業についての説明を行いました。再び会議に戻り、学校評価についての説明を主幹教諭・教務主任から行いました。

 学校評議員からは、学校間交流についての評価をどのような形で行っていくのかとという質問が出て、回答をしたのですが、児童生徒間の評価、交流校教員間だけの相互評価だけでなく、評価されたほうからの評価も考えたほうが良いという助言をいただき、方法を検討していくことにしました。ICT教育で、今年度も専門の担当者はいるのかという質問では、今年度も引き続きICT支援員が定期的に学校に来るので、活用していくことを話しました。授業を参観した感想では、「教員が児童生徒一人一人の様子に合わせて対応している様子が分かった」「児童生徒が楽しそうに学習していることが印象的だった」等の意見をいただきました。

 学校評議員の方々には今後も授業参観、行事への参加をしていただき、様々な意見や提案をお願いしました。外部の方の意見を取り入れながら、より良い学校にしていけたらと考えています。

院内学級への挨拶回り

コロナの影響で病棟への挨拶回りが遅くなってしまったのですが、ようやく病棟へ行くことができました。児童生徒が病棟を出て、登校することはまだ先になりそうですが、病棟の中で毎日学習に励んでいます。校長を認識してもらうために、言葉かけや握手などをしてかかわったのですが、初めての声、初めての手の感触に「何だろう?」という反応をする児童生徒が多かった気がします。早く認識してもらえるようにしていきたいと思います。

病棟を回る中で嬉しいことがありました。ある病棟では、児童が校長の顔写真カードを持っていてくれて、そのまま散歩に出たのですが、散歩中もずっとカードを持っていてくれました。また、ある病棟では生徒が歓迎のメッセージカードを担任と制作し、手渡してくれました。(下記の写真参照)担任と一緒に色を塗り、メッセージや装飾のシールを貼り、制作してくれたものです。嬉しかったので、今、校長室に飾ってあります。カードを制作してくれた生徒からはミッションのカードも、もらいました。生徒の質問に答えたり、生徒の好きな鈴や鳴子を一緒に鳴らしたり、パラシュート遊びをしたりして楽しい時間を過ごしました。今後も病棟へ入り、児童生徒とたくさんかかわっていきたいと思います。

 

 

 

 

足特応援サポーター交流会

 5月20日(土)足特応援サポーターの交流会に出席しました。足特応援サポーターとは、本校の学校支援ボランティアの名称です。7名のサポーターに参加していただきました。

 校長挨拶の後、自己紹介をしていただきました。話す内容は、居住地、サポーター歴、最近はまっていることの3点でした。サポーターの方々の個性がよくわかり、はまっていることに関しては、学校支援に役立つような内容もありました。

 その後、本校の教員から「本校の教育活動」の説明と「昨年度のサポーターの活動報告」をスライドで行いました。休憩をはさみ、足特〇×クイズでは足特に関するクイズを〇×で答えていただきました。正解の多かった方から順番に豪華賞品をお渡ししました。クイズの後は、「足特の第一印象」「足特応援サポーターとしてやってみたいこと」のテーマトークを行いました。「子ども達の笑顔に元気をもらえる」「先生方の子供たちへの接し方や教え方に感心する」という意見などがあり、普段、活動の中で感じていること、考えていることを知ることができました。

 交流会全体を通じて、サポーターの皆さんは学校に対し好意的で、学校の教育活動に協力していきたいという気持ちを強く感じました。また、サポートの内容についても提案していただいたので、校内で共有し、できることからサポーターさんの力を借り、学校の教育活動に組み込んでいきたいと思いました。サポーターの皆様、今年度も学校の教育活動へのご協力をお願いいたします。

                    

就任にあたって

4月から本校に赴任しました 遠藤 洋(えんどうひろし)です。

もう少し早くホームページでご挨拶をしたかったのですが、年度初めの業務などがあり、なかなかご挨拶ができなかったことをお詫びいたします。

さて、私は初任の学校が本校でした。今から32年も前のことになります。その頃は病院も国立療養所足利病院でしたし、今とは学校の様子も違いました。しかし、自然に囲まれた環境だけは昔のままです。初任から7年、本校で勤務をした後は、ずっと知的障害の学校で経験を重ねてきました。25年ぶりに本校に戻ってきたので、新たな気持ちで学校経営をしていきたいと考えています。児童生徒が「楽しい」と思える学校、「明日はどんな学習が待っているのか、わくわくした気持ち」で登校できる学校を目指していきたいと考えています。

今年度は体育館の改修工事が10月まであります。11月には創立50周年記念式典が挙行される予定ですが、児童生徒の日常の学習活動を大切にしながら、コロナ禍で縮小した教育活動を少しずつ取り戻していきたいと考えています。地域との連携などもできるところから戻していきたいと考えていますので、関係機関の皆様方のご協力、ご支援をお願いいたします。

児童生徒たちの自立のために

 本校は昭和48年4月1日に、栃木県立足利養護学校として開校した病弱教育を行う特別支援学校です。本年度(令和3年度)は小学部・中学部・高等部・院内学級にて44名の児童生徒が学んでいます。
 本校の教育目標、スローガンは次のとおりです。
<教育目標>
 児童生徒の発達や特性を考慮し、一人一人のニーズに応じた教育を通して、社会で自立し、健康で心豊かに生きる人間を育む。
<スローガン>
 学びあい 育ちあい つながりあい みんなが輝く学校
 本年度は特に (1)学習活動の充実 (2)安全・安心 (3)意欲向上 (4)地域との連携 の四つを重点目標として、教職員一人一人が具体的な取組を進め、病弱教育特別支援学校としての自覚と誇りをもって、学校の教育力の向上に努めております。そして、私たちは、特別支援学校として何ができるのかということを考えています。
 文部科学省中教審の答申『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して』にもありますように、日本の教育全体として「個別最適化」・「協働的な学び」をいかにして実現するかが大きな課題と新たな動きとなっています。GIGAスクール構想におけるICT機器の活用も直面する課題への対応と新しい動きの中の一つのツールです。従来の日本型教育の良いところを引き継ぎながらも、一人一人の児童生徒が自ら学ぶ姿勢をどのように育てるか、そのためには、児童生徒一人一人の興味関心をどのように育てるかが今後の学校が目指すところとなってきます。そして、我々教員が、どのように寄り添い、どのように自立のための伴走ができるかが重要となってきています。
 その他にも、本校が力を注ぐ「安全で安心して学べる学校環境づくり」については、新型コロナウイルス対策での学校休業の中で再確認された「精神的な居場所としての学校」の機能も重要になってきています。「安全で安心できる学校」が本校の存在意義の基本だと思いますので、その機能の維持に対しての高い意識を保持していきたいと思います。
 さらに、「学校・家庭・地域が一体となった学校づくり」に関しては、児童生徒の「社会での自立」が目標の柱ですので、教職員と家庭、病院の関係者という日常的に児童生徒たちが関わる方々の他、地域の方々などとの関係も重要な要素になります。今はそのような活動はできる状況ではありませんが、引き続き地域とのつながりを大切にしていきたいと考えております。
 これからも児童生徒一人一人の夢や希望が叶えられるよう、一日一日を大切に地道に歩んでまいります。今後とも保護者の皆様、地域の皆様、関係機関等の方々の温かい御協力御支援をお願い申し上げます。

栃木県立足利特別支援学校 校長 松野哲也