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校内散歩
校内散歩
校内散歩40 「桜花寮」
翌日、採点の合い間にふと気がつくと、楽器の音色が聞こえる。吹奏楽部は、いつもは四階で練習をしているので、職員室にいると吹奏楽の練習音は降ってくるのだが、今日は水平方向から流れてくる。校舎内は入試事務期間は立ち入り禁止になるので、部員達が桜花寮に楽器を運び込んで練習しているためだ。
桜花寮は、二階建ての合宿所で、一階は食堂、厨房などがあり、二階は和室の宿泊施設である。運動部員や生徒会役員などが合宿するほか、恒常的に琴部が練習に使っている。また時に、吹奏楽部などがこうして練習に使う。それから、「桜花寮」の名にふさわしく玄関脇には枝垂れ桜が優しく立っている。今年もそろそろ桜の花が楽しみに待たれる季節になってきた。
ところで、平成22年度の一年間、このページで真岡女子高校の校内外各所を案内させていただき、40箇所をご紹介することができました。お読みいただいた皆様と、写真撮影その他でご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
桜花寮は、二階建ての合宿所で、一階は食堂、厨房などがあり、二階は和室の宿泊施設である。運動部員や生徒会役員などが合宿するほか、恒常的に琴部が練習に使っている。また時に、吹奏楽部などがこうして練習に使う。それから、「桜花寮」の名にふさわしく玄関脇には枝垂れ桜が優しく立っている。今年もそろそろ桜の花が楽しみに待たれる季節になってきた。
ところで、平成22年度の一年間、このページで真岡女子高校の校内外各所を案内させていただき、40箇所をご紹介することができました。お読みいただいた皆様と、写真撮影その他でご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
校内散歩39「冬のプール」
こわごわ見に行くと、いたいた。プールの日当たりの良い側に魚が泳いでいる。金魚、いや、もう少し大きい。驚いて体育科の先生に尋ねると「冬でもプールの壁にノロがはるので、薬品を入れたくないから魚に食わせているんですよ。あれは金魚と鯉です。一冬で結構、でかくなりますよ」
本校の水泳部も、優秀な選手を輩出し、このHPでも既報の通り県大会総合優勝を果たし、国体・インターハイ・国際大会出場などの成果を挙げ、県体育協会スポーツ顕彰その他表彰も多数受けている。つまり、このプールは夏は生徒が「でかく」なり、冬は金魚や鯉が「でかく」なるプールなのかも知れない。
3月が近づき、少しずつ水が温んできた。プール掃除まであと三か月ほど、魚たちには頑張ってもらおう。なお、掃除の時には、金魚や鯉は丁寧に掬われてS先生宅の池に移されるとのことなので、ご心配なく。
校内散歩37 「机上」
しかし、取り繕うわけではないが、真女高の職員室は比較的きちんとしている方だろう。
本校で楽しいのはALTの先生の机だ。ハロウィン、クリスマスなど季節の行事に合わせて愉快な小物が置かれていたり、先生や生徒にあてたメッセージカードが置かれていたりする。先生はスヌーピーがお好きなので、人形や、イラストなど何匹ものスヌーピーが遊んでいる。真女高以外の学校での授業のため不在の日でも、机上から先生のにこにこ笑顔が感じられる。質問に来るついでに、スヌーピーが何匹いるか、数えてみるのも楽しいかも知れない。
本校で楽しいのはALTの先生の机だ。ハロウィン、クリスマスなど季節の行事に合わせて愉快な小物が置かれていたり、先生や生徒にあてたメッセージカードが置かれていたりする。先生はスヌーピーがお好きなので、人形や、イラストなど何匹ものスヌーピーが遊んでいる。真女高以外の学校での授業のため不在の日でも、机上から先生のにこにこ笑顔が感じられる。質問に来るついでに、スヌーピーが何匹いるか、数えてみるのも楽しいかも知れない。
校内散歩36 「灯油タンク」
今年は様々な海外情勢の関係もあり、灯油代が高くなっているようである。しかし今のところ、ストーブ使用制限などはなく、この厳しい寒さを乗り切れているのは有り難いことである。
また、生徒諸姉には、公仕さんがこまめに給油してくれていることも知って於いて欲しい。特にセンター試験以降、図書館や学習室(自習室)などは、すぐにタンクが空になってしまうので、しばしば見回ってくれているのである。温かい学習室で存分に勉強し、感謝の思いの分も入試突破に向けて欲しい。 この可愛らしいタンクをしまう、笑顔溢れる春が来るまで、あと少し。
校内散歩35 「冬の欅」
西行は伊勢神宮に参拝して「なにごとのおはしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる」と詠んだそうであるが、本校の冬の欅は、この歌の一節がつい口をつくほどに神々しく、自然の驚異への畏敬の念を強くせずにはいられない。
見よ、蒼穹を背に、精一杯のびる枝えだの強さを。
葉のない季節だけに、何の飾りも身につけず、きっぱりと強いその線は、欅の真髄を感じさせる。あんな生き方もあるのだと思う。
また、部活動の行き帰りに、時に足をとめて「ふうっ」と息をついて欅を見上げている生徒がいる。見慣れてはいても見上げずにいられない、その気持ちを「畏怖」と呼ぶのだろう。
畏怖の先にこそ、本当の自然環境保護もあるのだと思う。黙って立つ欅が様々なことを教えてくれる冬である。
畏怖の先にこそ、本当の自然環境保護もあるのだと思う。黙って立つ欅が様々なことを教えてくれる冬である。
校内散歩33「進路学習室」
そっと学習室の戸を開けると、独特の空気を感じる。それは主体的に勉強する者達だけが醸し出すことのできる空気だ。それぞれに自分の夢を確実に持ち、それに向かうための課題を認識し、これを克服せんとする意欲に満ちた者達の顔は、既に自立心に満ちた女性の顔だ。美しい、と思う。
頑張れよ、頑張れよ、と声にならない声をかけ、冬季課外をし、大晦日も元旦も出勤してくれた先生方の思いも受け止めて、生徒諸君よ、2011年も努力の花を咲かせよう。
校内散歩34「第一体育館」
剣道には「一眼 二足 三胆 四力」という言葉があるそうだ。遠い山を見据えるような眼、動じない胆力とともに強い足があってはじめて力が発揮できる。この言葉は、剣道ばかりではなく人の道の教えでもあろう。
第一体育館を主な練習の場としている部活動には、剣道のほか、バドミントン、バスケットボールがある。それぞれ寒稽古と呼びたいような寒さの中での練習だが、動じずに「文武両道」の道を今日も走っている。さすがに真女高の生徒はやわではない。
今の子にして風の子よ寒稽古 (稲畑汀子『ホトトギス』)
校内散歩32 「桜の更新」
本校の桜は現在86本。実直に働き通してきた老人の節くれ立った手のような、こぶだらけの幹が目立つ桜も多い。教室棟の前の8本の桜も年老いて、さらに倒れる危険さえ出てきたので、同窓会の援助を得て更新することとなった。もちろん町中では倒木に芽吹くのを待つことはできないので、新しい木を植えるのではあるが。
工事をする朝には事務長さんがお酒をまいて、引退する桜たちにお礼の心を示してくださった。みんなに見送られて古い桜は若い桜に場所を譲る。若木もちゃんと同じく8本、植樹された。来春には、若い花をつけ始めるはずである。
学校とは、こうして更新を繰り返す場なのだな、と改めて思う。
校内散歩31 「第二体育館」
その日、校庭の周囲を見回っている時に、近隣の方に声をかけられた。
「しばらく静かだったけど、今日は元気な声がしますね」
「テストが終わって部活ができるから、生徒達も嬉しくてしょうがないんでしょう。ちょっと元気すぎますか?」
「いやいや。あの声に、こっちがいつも勇気づけられてるんですよ。部活動をやって頑張っている声はいいですよ」
いつもながらありがたい言葉である。
本校の第二体育館では、主にバレーボール部、卓球部、ダンス部が活動している。それぞれ県内でも強豪なので、平日も遅くまでライトがついているし、練習試合に訪れる学校も多く、土日も賑やかなことが多い。懸命に活動している生徒達を見守り、そして声を聞いて応援してくださる地域の皆様に、深く感謝申し上げます。
☆写真は、インターハイの試合映像を見ながら反省をする卓球部員たち☆
校内散歩30 「秋の欅」
校庭の三本の大欅が広げた?の天蓋が、端から少しずつ黄色みを帯び、ふと気づくと金色に輝いている。と思う間もなく、天蓋の金色の布は、風によってはらはらと少しずつほどけていく。あとはグランドに茶色がかった敷物として広がっていくばかりだ。
清掃の時間になると、敷き延べられた秋の贈り物を生徒たちが片付けていく。箒とちり取りと60リットル用の大きなゴミ袋を使って落ち葉を片付ける合間に、嘆声が上がる。「きれいだねー。」「すごいよねー。」と、大欅を見上げる、その生徒達の素直なまなざしが私は好きだ。落ち葉掃きを嬉々として楽しんでいる姿がいいなあと思う。
生徒達の欅を、未来を見上げる顔を見たくて、今日も「落ち葉掃き部隊、出動!」と、声をかける。箒を握る手の上にも、またはらはらと金色の光が降りかかる。
校内散歩29 「ランチボックス」
三年生は受験までの日にちも迫ってきたところだが、しっかり栄養を摂って自分の精一杯の力を発揮せよ。そんなことをつぶやきつつ、機会があると生徒のお弁当をちょこっと見せてもらっている。
校内散歩28 「秋の日のヴィオロンの」
オトナはどうしてもヴェルレーヌの有名な詩(Chanson d'automne)を思い出してしまう、そんな美しい光景だ。
秋の日の/ヰオロンの/ためいきの/身にしみて/ひたぶるに/うら悲し。
実際に耳に響くのは、吹奏楽部員達の練習している、トランペットなどの元気のよい音色ではあるが。曲目は「嵐メドレー」で、近々、真岡鐵道の秋の観光シーズンのイベントの一環として、真岡駅前で合同演奏をするということもあり、練習にますます熱が入っている。
ヰオロン(ヴァイオリン)であれ、トランペットであれ、音楽の似合う中庭である。
校内散歩27 「もこもこ」
真女高は建て付けが悪く隙間風が吹く……、というわけでは決して、ない。耐震工事も済んでおり、しっかりした建物である。また、真岡市は栃木県の南東部に位置しており、県北地区と違って特に寒い地域というわけでもない。しかし、まだ秋というのに、女生徒達はひざかけを愛用している。
もこもこ。ふわふわ。カラフル。
授業中は、そんなひざかけの花が机の下に咲いている。
真女生達は運動部員も多く、全体にパワフルなのだが、寒さには弱いのだろうか? ちょっと不思議な光景である。
もしかしたら、寒さ対策というよりは、もこもこ、ふわふわの「ひざかけ」に癒されたいのだろうか…? と考えてもいる。
校内散歩26 「姿見」
「よのつねの光ならねばます鏡 そこまですめるさとりをぞしる『千載和歌集』」
こんな風に「かがみ」は悟りとも結びつけられ、単にものを映すのみならず、「手本、模範」という意味で使うときは「鑑」の文字をあてることも多い。
なお、上記の和歌の「ます鏡」とは「ますみの鏡」のことで、曇りなき鏡の意味である。そうかと思えば、次のような優美な和歌もある。
「年を経て花の鏡となる水は ちりかかるをや曇るといふらん『古今和歌集』」
真女高の姿見は、たくさんの生徒達の姿を見てきた。これからも、きちんとしたセーラー服姿の生徒達をたくさん映して、ますます澄む鏡であってほしいと願う。
校内散歩25「相談室の衝立(ついたて)」
真女高の教室の入り口扉には、縦に細長いガラス窓がついている。それとなく中の様子を知るのに便利なのだが、カウンセリングの時には人に見られたくない生徒もいるだろう。だから、この衝立を広げて、さりげなく視線を遮るのである。
そうすれば衝立のこちらで、安心して話を進められる。スクールカウンセラーや教育相談係の先生は、ゆっくり話を聞くことで、悩みのある生徒も心の中のもやもやをはき出して楽な気持ちで高校生活を過ごしていってほしいと願っている。カウンセリングの予約は、養護教諭の先生がいつでも受け付けてくれる。
☆なお、スクールカウンセラーは、保護者の方の相談も受け付けます。申し込みたい方は、養護教諭、または教育相談係まで電話をしてください。遠慮なくどうぞ。☆
校内散歩24「真女高の朝市」
現在は飲み物が自動販売機で購入できるほか、昼休みに西昇降口で、パン、コロッケなどの総菜、弁当類の販売が行われている。この販売を担当して下さる方々は、皆さん陽気で元気がいい。長い方では30年も本校に通い続けているそうだ。
「生徒も変わったよ。今は先輩後輩の区別もあんまりないけど、昔は、3年生が買うまでは、2年生や1年生は買わずに待っていたもんだよ。」
「今の子はちいっとしか食べないねえ。昔は4時間目が終わるとダダダッと走って来たよ。」
部活動に備えてパンなどを購入しながらおしゃべりをするのどかな光景は、海辺の町で見かけた朝市のようである。だから、ここを「真女の朝市」と呼んでいるのだが、「朝市」の皆さんは、
「みんな、部活動や何かでよく頑張ってて、偉いよねえ。今日も頑張りな。」
と、生徒達のおなかと心の両方を応援してくださっている。
校内散歩22「一番暑い夏」
真岡も暑かった。本校は教室棟が3階建て、管理棟は4階建ての構造だが、4階にある研究室では、「机の表面温度が35度以上あるんですよ。測ってみて、ぞっとしました。」などという日が続いた。
しかし、教室等の方は、平成20年度にPTAのご尽力でクーラーが入っているので、まずまず勉強に集中できる環境だったかと思う。3年生のある生徒などは「私達が入学した時にクーラーが入ったんですよ。本当にラッキーだった!」と述べていた。教室は28度に設定されており、大して低い温度にしているわけではないのだが、授業を終えて廊下に出ると、温泉に浸かったような感じがするほどで、その温度差に驚いたものだ。
ただし。この快適な環境のために、保護者の皆さんが少なくはない冷房費を払って下さっていることも忘れないようにしよう。時々、特別教室に移動して生徒は誰もいないのに、普通教室がひっそりと冷えていることがあるが、こんな無駄はしてはいけない。
ともかく、白いクーラーがやたらと頼もしく見えた過酷な夏だった。夏を乗り切った生徒諸君に、学力の実りの秋が来ることを期待する。
校内散歩23「ほほえみ」の桜
本校の欅の大木も有名だが、真岡駅を隔てて建つ栃木県立真岡高校も欅で有名である。校内には古木が何本も聳え立っている。その東端の、つまり真女高に一番近い一本には「あこがれ」という銘がある(そうだ)。一体誰が名付けたのだろうか。
この芳賀地区は、全体に慎み深い気質で、真岡鐵道の電車でさえ、今なお「男子高校生用」「女子高校生用」と自然と車両が分かれてしまう土地柄である。まして、男女七歳ニシテ席ヲ同ジウセズの昔は、男女の仲もなかなか遠かったのではなかろうか。そんな時代に、女子校の空に一番近い欅に「あこがれ」と名付けた少年がいた、と想像すると何ともほほえましい。
本校の欅には、残念ながらそれに応える銘はないのだが、西門近くの、「あこがれ」に向かい合うように立つ桜に、密かに「ほほえみ」と名付けてみた。静かにほほえむような花を、この桜は百周年を迎える来春にも咲かせることだろう。
校内散歩21「丸椅子」
「おう、質問か。まあ、座れや。」と言われて丸椅子に座れば、生徒と先生の目線の高さは同じになる。そして、机の上に広げた問題を共に覗きこみつつ、じっくり教えてもらう。疑問が解けたら、少し雑談もして、丸椅子から立ち上がる。先生が「また、おいで。」と言ってくれる。
これは、生徒に取っても先生に取っても、とても貴重な時間である。
また、年間行事に組み込まれている生徒個人面談は、ほかの人の耳に入らないよう別室で行うが、それ以外の、ちょっとした面談に、この丸椅子を使うこともある。あまり構えずに話をするのにちょうど良い。
この椅子が職員室にたくさんある限り、そして常に生徒が座っている限り、真女高は大丈夫だ。…そんな気がする。
校内散歩20 「芝生」
このHPでもたびたび紹介しているが、生徒達は演舞の完成に向け半年以上も精進する。指導する先生方も汗だくで走り回り、声を枯らして指示される。本校を訪れるOBの皆さんは、よく「『荒城の月』を今も演じていますか? 私はまだ、演舞に使った舞扇を持っていますよ。」などとおっしゃる。それだけ、忘れがたい時間を過ごしたということなのだろう。
その晴れ舞台となるのは校庭の芝生である。今年、同窓会の皆様のご協力で新たに購入した芝刈り機を用いて、公仕さんが芝を刈ってくださった。演舞する生徒の足が引っかからないように、隊列がびしっと一線に並べるようにと心をこめて念入りに。
当日は天候にも恵まれ、例年通り見事な「『荒城の月』幻想」が上演できた。バスを仕立てて見に来て下さった同窓会東京支部の皆様にも、保護者や近隣の皆様にも喜んでいただけたことと思う。
見事舞い切った後で感動の涙を流した生徒諸姉よ、自己の精進を自負せよ。同時に、成功を支えてくれた人々のことも忘れないで欲しい。桜が丘祭は終わっても、猛暑の中で、公仕さんの芝刈りはまだまだ続いていることも。
校内散歩19 「図書室」
読書はもう一つの人生体験だ。生徒達の若い心に豊かな栄養が注がれる。電子書籍の出現で読書スタイルも変わろうとしているが、図書室利用は減らしたくないものだ。
ところで、本校の図書室はまた「自学の場」の意味も持つ。早朝や放課後に図書室の広いテーブルに向かって、真剣に問題集に取り組む生徒の顔は凛々しくて素敵だ。この図書室が自学する生徒で「毎日」満席になる光景を見たい。…それが私の夢、いや課題である。
校内散歩18 「校庭のバスタブ」
このバスタブは近所の方がくださったものだ。いつも地域の皆様方が本校を応援をしてくださることを有り難く思う。
ところで、陸上競技部は全体練習もあるが、多くはトラックとフィールドに分かれて練習をする。週末には中・長距離選手は別メニューで、真岡市内の井頭公園でクロスカントリーに励んだりもする。だから、練習後のクールダウンのひとときは、貴重なコミュニケーションタイムでもあるようだ。銭湯が人々の和を作る場であることをふと思い出させる光景でもある。しかも、炎天下の練習の後では、脚を冷やすだけでは足らず、水道で頭から豪快に水をかぶって水しぶきを飛び散らせている選手もいる。可愛いシャンプーのボトルを持参して、シャンプーをしている選手もいる。
女子校で良かったね!!
校内散歩17 「三本の大欅〜夏編」
この欅は、大正天皇の即位を記念して大正三年に植樹されたことが記録に残っている。従って、樹齢百年になんなんとする堂々たる大樹である。清掃をしていた一年生に「何人がかりで囲めるか、幹の太さを測ってみてね。」と頼んだところ、手をつないで樹の周囲に並ぶのに、五人がかりであった。
この欅はどこから見ても素晴らしいが、真女生ならではのビューポイントは、教室からの眺めである。ながめていると、成長過程のそれぞれの段階に合わせて、欅が語りかけているように思われるのである。
一階の一年生の教室からは、しっかりと張った逞しい根と太い幹が見られる。(基礎力をつけよ!)
二階の二年生の教室の前に広がるのは、ふっさりと葉が茂る枝と、強く上に伸びる意志を示す樹幹である。(発展、応用の時期である! 自己の力を充実させよ!)
三階の三年生の教室からは、のびのびと枝を張り、茂った葉で心地よい木陰を作る樹冠も望める。(自己中心でなく、他人への思いやりを持って、ますます伸びよ!)
この素晴らしい大欅の、異なる季節の姿も、後でお見せしたいと思う。
この素晴らしい大欅の、異なる季節の姿も、後でお見せしたいと思う。
校内散歩16 「益子焼き」
最近は益子焼きも作者の個性を発揮する焼き物となり、色も形も様々なものがあるが、伝統的な益子焼きの美しさは実用の美だと言われる。手にした時の、どっしりとした安定感。お茶の熱さを守りつつ手のひらには熱さを伝えない、優しく分厚い手触り。派手ではなく落ち着いた釉薬の発色。大胆で逞しい絵付け。日々の暮らしの中で使ってこそ、その美は実感される。
校訓の最初に「強く」を掲げる本校生の目指す姿に似通うものもある、のかも知れない。
校内散歩15 「雲海に続く階段」
モウジョのイメージの一端を、ワンダーフォーゲル部も担っていることは間違いない。今夏のインターハイ栃木県予選会では、本校ワンゲル部は100点満点中98.8点をたたき出し、見事に優勝している。
彼女達が厳しい訓練に励んでいる場の一つは、本校の東側の切り立った崖地にかかる階段、そして本校の非常階段である。重い荷物を背負い、タオルを首にかけた山女達は、頑丈な登山靴で階段を踏みしめて、4階建て校舎の非常階段を20往復することを日課としている。きつい。つらい。しかし、汗でにじんだ視界の、この非常階段の向こうには、インターハイ会場となる鹿児島県霧島の山々や、夏合宿で訪れる北アルプスの雲海が広がっているのが見えるではないか!
ちなみに。「ワンターフォーゲル」とはドイツ語で、漂う鳥、つまり渡り鳥を指す言葉である。彼女達はどこまで羽ばたくことだろうか。
校内散歩14 「エジソンの箱」
あの木箱の正体は?
実は手製のパソコンだそうである。新しいノートパソコンはDVD映写にうまく対応できなかったのに、先生お手製の、しかも木製の(?)パソコンは見事に役だってくれた。おかげで、南明奈がわかりやすく説明してくれる「携帯電話を介した犯罪」の恐ろしさは生徒達の印象に強く残ったことと思う。
この「木箱パソコン」のほかにも、理科準備室には手製の機器がいろいろとある。歴代の先生方が授業や校務の必要に応じて次々と発明をしてこられたもののようだ。
真女高のエジソンたちが次は何を発明されるのか、そしてそれが生徒達にどう受け継がれるのか、実に楽しみである。
校内散歩13 「栄光のプレート」
今年も真女高の部活動での快進撃が続いており、このホームページでも既報の通り、関東大会に既にソフトテニス、バレー、陸上、卓球、吹奏楽の5部が出場し、水泳部も第4回ジュニア・パンパシフィック大会(於・ハワイ)の出場権を得ている。そのほかに、ワンダーフォーゲル部、卓球部、水泳部がインターハイなどの全国大会の出場権を得ており、まだまだこの数は増えそうである。
さて、六月の月初めに、「明日から関東大会に出かける部があるから、例年通り正門にプレートを掲げよう」ということになって、困ったのはバレーボール部である。八年ぶりに関東大会出場権を得たので、プレートがなく、業者の方に制作していただくには日数がかかるという。「それなら、僕らが作りますよ」と申し出てくれた先生方が二日がかりで制作してくれたのが、左下のバレーボール部のプレートである。あれこれ試しながら、部名を色模造紙に打ち出し、ボードに貼り付けて、丁寧にビニールの覆いをかけてくれた。文字が他の部よりやや小さいが、大きな誇りと愛情がこめられているプレートである。
校内散歩12 「音楽室」
特徴の一つは、外国語の歌を歌うクラスが多かったことである。全部で18クラスのうち、日本語7、ラテン語1、英語3、ハンガリー語7である。たまたまかも知れないが、金賞を得た2クラスもハンガリー語の曲を選んだ。音楽科の先生によれば、ハンガリーはコダーイ・システムという音楽教育のシステムが整っており、平易にして音楽的によくできた作品が多く、またハンガリー語(マジャール語)は母音がラテン語に近く、美しい響きが作りやすい言語でもあるそうだ。
生徒達が合唱練習に交代で使った本校の音楽室には、グランドピアノが2台、アップライトピアノが1台、とピアノの台数が多いほかは、大きな特徴はない。しかし、「生徒達が心をひとつにしようという気持ちを感じた」と、宇都宮大学からお招きした審査員の先生も言ってくださったように、生徒の心を一つにまとめてくれる場であることが特徴と言えようか。
校内散歩11 生物室に潜むものたち
東生物室には「剥製」がいる。愛嬌のある小熊、可愛らしい栗鼠などが多数展示されている。ここに掲載したイタチの剥製なども、なかなか可愛らしい。
そして西生物室には、「人体模型」や「標本」が多数。
本校は平成16年まで29年間にわたり、衛生看護科を設けていた。そのために看護学を学ぶのに用いた、非常にリアルな人体模型がある。全身像はもちろんのこと、目、耳、鼻などの各部位の模型がたくさん。衛生看護科が閉科となった現在でも、医療系を志望する本校生は多く、その生徒達の熱い視線を浴びているようだ。
さらにホルマリン漬けの「標本」の方は、ウーパルーパから蛇まで、これまたたくさんいる。だから、暗くなってから西生物室に鍵を締めに行くのは、ちょっと怖い。しかし、さすがに生物の先生は、ホルマリン漬けの「蛇」も、「栗鼠」と同様に「とても可愛い」とほほえむのである。…!
校内散歩10 ハートの桂
先日、公仕さんに本校で一番好きな樹木はどれですか、と尋ねてみた。答えは「中庭の桂」であった。「立派な木ですからねえ」と。
中庭には桂が5本あるが、いずれも本当に立派な木で、真岡市の名木指定を受けている。樹形がいかめしいわりに、一枚一枚の葉っぱはハート型で可愛いところが面白い。力強く仕事をこなし、頼もしさを発揮しつつ、呼びかける生徒に可愛く手を振って応えたりする公仕さんに、ちょっと似ているかも知れない。
ところで、王朝時代には、桂は月に生える樹木とされ、『土佐日記』の帰京の場面では「久方の月に生ひたる桂川底なる影も変はらざりけり」と詠まれている。この辺は、授業でしっかり学ぶことにしよう。
ところで、王朝時代には、桂は月に生える樹木とされ、『土佐日記』の帰京の場面では「久方の月に生ひたる桂川底なる影も変はらざりけり」と詠まれている。この辺は、授業でしっかり学ぶことにしよう。
校内散歩9校長室のくまちゃん
首にリボンを結んだ、小さな可愛らしいぬいぐるみの熊である。時々、熊に目をとめた来客が、校長先生に「ぬいぐるみがお好きなんですか?」と、意外そうに質問なさるそうだ。さて、どうなのだろう?
実は、「くまちゃん」は校長室清掃担当だった生徒たちからの贈り物なのである。
「校長先生はいつも一人で仕事をしているから、さびしくないようにプレゼントします。」と、卒業間際の生徒達が贈ってくれたそうだ。
でも、生徒の皆さん、心配しないで欲しい。校長室には来客も、話をしにくる先生方も大勢いらして、校長先生が一人でおいでになる時間は、むしろ少ないぐらいであるから。
それはともかく、黄色い「くまちゃん」は、今日も校長先生のボディガードとして、執務机の上に、あどけない顔をして座っている。
校内散歩8『今年一番遅い桜』
地元にお住まいのAさんが本校を訪れたのは、4月初めの雨上がりの夕方だった。写真を趣味としておられる方で、
「真女高の桜がきれいだから、撮影させてほしいんだけど」
ということだった。どうぞ、どうぞと撮影していただいたが、その時の桜の写真を、このほど届けてくださったのである。
今年一番遅い桜は、今、事務室のロッカーの扉に美しく咲いている。
校内散歩7『バスをめぐる嬉しい「事件」』
5月14日(金)の朝のこと、事務室の電話が鳴り出した。
真女高の生徒がバスの中に弁当を忘れたという連絡だった。
「それで、これから真女高の校門前を通るバスの運転手が届けるから、校門前で誰か待っててもらえますか?」
「わかりました。ありがとうございます。」
電話を受けた公仕さんが校門前で待っていて、校門前を通過するバスの運転手さんから弁当を受け取り、無事、弁当は生徒の手に渡ったのだった。
なんとありがたい「事件」であろうか。
連絡を取り合ってくれた運転手さん方や、バスの事業所の関係の皆様方の温かな気持ちに感謝申し上げる。そして、地域の皆様方が常に本校生を見守ってくださっていることに感動せずにはいられなかった。
真女高の生徒がバスの中に弁当を忘れたという連絡だった。
「それで、これから真女高の校門前を通るバスの運転手が届けるから、校門前で誰か待っててもらえますか?」
「わかりました。ありがとうございます。」
電話を受けた公仕さんが校門前で待っていて、校門前を通過するバスの運転手さんから弁当を受け取り、無事、弁当は生徒の手に渡ったのだった。
なんとありがたい「事件」であろうか。
連絡を取り合ってくれた運転手さん方や、バスの事業所の関係の皆様方の温かな気持ちに感謝申し上げる。そして、地域の皆様方が常に本校生を見守ってくださっていることに感動せずにはいられなかった。
校内散歩6『トイレ』
トイレが常に、いつまでも綺麗であるように、校訓の「美しく(うるわしく)」に則って、清掃にも力を入れよう。
校内散歩5『昭和38年』
「真女生は物の使い方が丁寧なので、学校の備品などが壊れないんですよねえ」
と聞いたことがあるが、この古い清掃用具入れは、生徒達の物を大切にする精神、今の言葉で言えば「もったいない精神」の具現であるとも言えようか。
多分、校内にはもっと古い「現役」がうずくまってるのではないだろうか。そんな物達を発見したら、「頑張ってますね、まだまだよろしくね。」と挨拶したいと思う。
校内散歩4『東望』
時々、こんな光景を眺めて勉強に疲れた目を休め、気宇壮大な夢を描こうではないか。「東望」は「はるヲのぞム」とも訓読できる。足下を見ることも大切だが、目を上げることも大事だ。真女生達が目を上げて、大きな大きな夢を描き、その実現の「はる」に向けて真剣に努力していくことを、山々も応援しているに違いない。
『ロールケーキ』
少し前からスイーツの中でもロールケーキが人気らしい。
本校からもロールケーキが「見える」。そのビューポイントは、管理棟三階の西端の北窓である。
本校から見えるそれは、真岡駅の駅舎である。SLをかたどっているのだが、くるんと丸く茶色いので、チョコレートロールケーキそっくりだ。
明治45年に営業を開始した、下館と茂木を結ぶ全長41.9キロの真岡線は、旧国鉄の廃止対象路線とされかかったこともあるが、地元の熱意で第三セクターの「真岡鐵道」として存続され、沿線の観光地やSL運行で観光客を集め、また本校生たちの大切な通学の足となっている。
本校から見えるそれは、真岡駅の駅舎である。SLをかたどっているのだが、くるんと丸く茶色いので、チョコレートロールケーキそっくりだ。
明治45年に営業を開始した、下館と茂木を結ぶ全長41.9キロの真岡線は、旧国鉄の廃止対象路線とされかかったこともあるが、地元の熱意で第三セクターの「真岡鐵道」として存続され、沿線の観光地やSL運行で観光客を集め、また本校生たちの大切な通学の足となっている。
『陸上競技トラック』
真女高に赴任したら是非してみたいことがあった。…グランドを走ることである。
本校のグランドは、野球練習場やサッカーコートのある共学校・男子校などと比べると、やや狭く感じられる。その中央の陸上競技トラックは、少々珍しい300メートルトラックである。ここは、本校陸上部OBで、北京オリンピックの5000メートルと10000メートルの2種目で日本代表となった、赤羽有紀子選手(ホクレン)の錬成の場でもあった。ひと気のない日曜日に走ってみたが、赤羽選手を育てたコースだと思うと、何だか嬉しかった。
赤羽選手に続けと励ましつつ、陸上トラックは今日も生徒達の足音を聞いているようだ。
本校のグランドは、野球練習場やサッカーコートのある共学校・男子校などと比べると、やや狭く感じられる。その中央の陸上競技トラックは、少々珍しい300メートルトラックである。ここは、本校陸上部OBで、北京オリンピックの5000メートルと10000メートルの2種目で日本代表となった、赤羽有紀子選手(ホクレン)の錬成の場でもあった。ひと気のない日曜日に走ってみたが、赤羽選手を育てたコースだと思うと、何だか嬉しかった。
赤羽選手に続けと励ましつつ、陸上トラックは今日も生徒達の足音を聞いているようだ。
『落ち椿(おちつばき)』
一年生の教室のすぐ外には、真っ赤な花を咲かせるかなり大きな椿の木がある。
寒さに耐えて花を咲かせる冬の椿も美しいが、ほたりほたりと散る花と樹上に残る花とが呼応している春の椿も美しい。
「落椿(おちつばき)」は春の季語である。
〜ころころと笑う少女ら落椿〜高橋瑛子「河鹿」
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新型コロナ・インフルエンザに対する諸注意
<感染防止対策を心がけましょう>
①マスクの着用。
・人込みや会話の際は、場面に応じマスクを着用しましょう。
①こまめな手洗い。
・手の甲、指の間、爪の間、手首など、念入りに洗いましょう。
②換気の徹底。
・対角に天窓2か所を開けるなど、空気の流れを作る工夫をしましょう。
③自身の体調管理。
・食事や睡眠を十分にとり、体の抵抗力を高めましょう。
◇充実した学校生活が送れるよう、感染防止対策を徹底していきましょう。
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