本校の防災教育

防災教育

防災教育No.6「非常時の給食」2019年9月24日(火)


地震の避難訓練の日に「非常時の給食」を想定したメニューが出されました。今回は、水道が使用できず、通常の給食を提供することが困難であるという設定で実施しました。普段食べ慣れないものを食べる経験や非常時の給食の在り方、児童生徒の実態に応じた食事の提供の仕方を考えるという目的をもって行われました。

 メニュー:救給カレー(150g)(市販レトルト)

  
      クロワッサン
       (小学部:40g、中・高等部:50g)

      牛乳


      チーズかまぼこ
       (小学部:20g1個、中・高等部20g2個)

      バナナ


      ビスコ(※学校の備蓄品)

救急カレーとは、袋を開けてそのまま食べることができ、アレルギー特定原材料等27品目のすべてを使用していません。東日本大震災をきっかけに、全国の栄養教諭・学校栄養職員が開発したものです。本校では、数年前に購入し備蓄していました。

実施に当たっては、量が少ないのではないか、食べるときの器はどうするか、ゴミの処理方法はどうするかなどの検討を重ねてきました。食事量の確保に、校内の備蓄品であるビスコをメニューの一つにしたり、アルファ米を希望学級に配付したりするなど工夫して試みました。また、同時に校内の備蓄品の賞味期限を確認する良い機会ともなりました。器が必要な児童生徒には使い捨ての物を提供し、ゴミの処理はいつも通り行うことにしました。

 

当日、いつもとは少し違う雰囲気で始まった給食でした。高等部は、通常給食用のワゴンで運びますが、今回は袋に入れて運んでもらいました。小・中学部は食堂で食べました。メニューごとにまとめてテーブルに置いてあり、いつものお盆がない状態です。しかし、教員の心配をよそに、児童生徒たちはすんなりと状況を受け止め、おいしそうにカレーやクロワッサンなどを食べていました。チーズかまぼこは、開けるのに手間取った児童生徒がいましたが、開け方を先生に教わり良い経験となりました。

後日、生徒たちの感想からは、「おいしかった。」「食べやすかった。」という意見が多く見られました。「開け方が難しかった。」「少なかった。」「水分がほしかった。」という率直な意見もありました。更には、「何かあったときに役に立つから感謝しながら食べた。」「電気やガス、水道が止まったら非常時の食べ物になって大変だと感じた。」「毎日、食べたら飽きる。」「災害地は大変だなぁ。」と、非常時の食事であることを意識した意見も出てきました。

職員からは、「このような状況の時の対応を知る良い機会であった。」「毎年続けられると良い。」という意見がありました。児童生徒たちが災害後の生活を体験する実践的な機会として、よりよい方法を、今後も考えていきます。