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3年化学「タンパク質⑤~調査研究~」

こんにちは。理科教員です。

「酵素の活性は何に影響されるのか?」という問いから始まった一連の探究授業。生徒たちは、前回の「硫酸銅を加えたら白濁した」という実験結果をヒントに、仮説を立て、実験方法を自分たちで考え、検証を重ねてきました。

実験結果を踏まえて方法を練り直し、再挑戦した後、いよいよ発表会です。

生徒たちは、実験の成功だけでなく、うまくいかなかった点や予想外の結果についても率直に共有し、そこから得た学びを丁寧に言葉にしていました。質問タイムでは、教員からの鋭い質問に対して、根拠をもって答える姿も見られ、教室全体が“化学の対話の場”となっていました。

生徒たちは「問い→計画→検証→改善→発表→振り返り」という探究のサイクルを一通り体験しました。特に、結果から短絡的に結論づけず、背景や条件を丁寧に考察する姿勢が育まれたことは、今後の学びにとって大きな財産となるでしょう。

3年化学「タンパク質④~調査研究~」 研究授業

こんにちは。理科教員です。

本日はいよいよ調査研究の大舞台です。教育委員会から5名の方をお招きし、授業公開をします。

前回の授業では、「酵素の活性は何に影響されるのか?」という問いに対して、生徒たちが自分たちで実験方法を考え、実際に検証を行いました。温度やpH、硫酸銅などの条件を変えて酵素の反応を調べる中で、予想通りの結果が出たグループもあれば、思いがけない反応に戸惑うグループもありました。

今回の授業では、その実験結果をもとに、もう一度方法を見直して再挑戦することに。なぜ予想と違う結果になったのか?どこに改善の余地があるのか?――生徒たちは前回の記録をもとに、仮説の再検討と実験計画の修正に取り組みました。

 

いよいよ授業が始まりました。もう教員は何も指導する必要はありません。

 

 

生徒が主体的に実験を行い、積極的に議論をしています。

 

「反応時間が短すぎたかも」「温度管理が甘かった」「硫酸銅の濃度を変えてみよう」など、各グループから具体的な改善案が出され、再び教室は活発な議論の場に。自分たちの“失敗”を出発点に、より深い理解へとつなげる姿勢が印象的でした。再実験では、前回の反省を活かした工夫が随所に見られ、より明確な結果が得られたグループも。生徒たちは、探究が一度きりでは終わらないこと、試行錯誤の中にこそ学びがあることを実感していました。

 

 

 

3年化学「タンパク質③~調査研究~」

こんにちは。理科教員です。

 

問いは「酵素の活性は何に影響するのか」です。

本日は前回班ごとに決定した実験で検証を試みます。

実習教員の先生が大量の溶液を調製してくださいました。心強いです。

 

 

実験中は、反応の様子を細かく記録したり、予想と違う結果に驚いたりと、教室全体が“研究室”のような雰囲気に。生徒たちは、仮説と結果を照らし合わせながら、「なぜこうなったのか?」を考える姿勢を大切にしていました。

この授業を通して、生徒たちは「問いを立てる→方法を考える→検証する→考察する」という科学的な思考の流れを、実体験として深く味わいました。

次回は2回目の検証です。

3年化学「タンパク質②~調査研究~」

こんにちは理科教員です。

「卵白に硫酸銅を加えたら白濁した」――前回の実験結果から、今回の授業では「酵素の活性は何に影響されるのか?」という問いに、生徒たち自身が挑戦しました。

この授業は、探究型のスタイル。実験の方法や使う薬品は、すべて生徒たちが自分たちで考えます。どんな条件が酵素の働きに影響するのか?温度?pH?金属イオン?――グループごとに仮説を立て、実験計画を立てる時間に丸々1時間を使いました。

教室では、資料を見ながら議論したり、過去の実験結果を振り返ったり、図を書き出したりと、どのグループも真剣そのもの。普段以上に集中して取り組む姿が印象的でした。それぞれのグループが異なる視点から「酵素の活性」に迫ろうとしています。

 

 

次回はいよいよ1回目の検証。自分たちで考えた方法で検証し、結果をもとに考察を深めていきます。問いから始まり、方法を考え、検証する――そんな科学のプロセスを、生徒たちは自分の手で体験しています。

3年化学「タンパク質①~調査研究~」

こんにちは。理科教員です。

教育委員会からの調査研究の依頼により、3年生化学の授業において、以下のテーマのもと授業を進めてまいります。

 

『深い学び』を促す単元(題材)を見通した授業デザインの工夫~自ら学ぶ生徒の育成を目指して~

 

問いは「タンパク質の立体構造と機能の関係とは?」で、複数回の授業を貫く問いをもとに、生徒たちが探究的な学びに取り組みました。

 

導入では、「鎌状赤血球症」という病気を取り上げました。赤血球の形が変わることで、酸素をうまく運べなくなることがある――そんな話から、「タンパク質のかたち」がどれほど重要なのかを考えるきっかけになりました。

実験です。身近な例として、卵白を加熱して固まる様子を観察。透明だった卵白が白く固まるのは、タンパク質の立体構造が熱によって変化し、元の機能を失ってしまう「変性」が起きているからです。生徒たちは「いつも見てる現象に、こんな化学的な意味があったんだ!」と驚きながら、構造と機能の関係を実感していました。さらに、塩酸やエタノール、硫酸銅溶液でも白濁が観察されました。

グループでの話し合いでは、「形が変わると、なぜ働きも変わるのか?」という問いに対して、医療や遺伝の話にもつなげながら、活発な意見交換が行われました。

この授業を通して、生徒たちは化学の知識を、実際の生命現象や社会課題と結びつけながら学ぶ楽しさを味わっていました。