学校生活[全日制]

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特別講演会【至誠惻怛】

特別講演「至誠惻怛~諸君の輝かしい未来を拓く~」と題して特別講演会が実施されました。今回の講演会は校長が講師の木村昌平氏に感銘を受け、本校生に是非講演をお願いしたいと話しをしたことで年間予定外で実現、実施された講演会です。

至誠惻怛とは、「まごころ(至誠)といたみ悲しむ心(惻怛)」という意味で、目上にはまことを尽くし、目下にはいつくしみをもって接すれば物事をうまく運ぶことができるということを説いた言葉だそうです。講師の木村氏は経営、IT、東洋思想、人間学など様々な分野でその才能を発揮され、セコムグループをはじめ、さまざまな機関で会長や理事などを歴任、現在は益子昌平塾を開校、塾長として塾生の人生設計のバックアップをされています。今回の講演でははじめに知力・学力以上に人格が大切なものだということを話され、その後「ひたむきに生きる」、「生命の途轍もない奇跡を知る」、「自己の潜在能力に火をつける」という3つのテーマにわけてお話をいただきました。

最初の「ひたむきに生きる」というテーマでは“学び”の大切さについてという点から講話がはじまりました。木村氏は“勉強”ではなく“学び”という言葉を使い、勉めて強いる“勉強”ではなく、自ら熱意をもって取り組むという意味をもつ“学び”という言葉を使いながら熱意や意思の重要性について説明をしていただきました。そして孟子の言葉にも使われている至誠の意味について語り、さらに日本が世界に誇る“禅”の精神の素晴らしさを伝えていただきました。木村氏はアップルとグーグルという世界規模の巨大企業においても日本の“禅”の精神を経営に生かし、業績を上げているという話しもされていました。確かにネット上で「グーグル 禅」、「アップル 禅」と検索すると、スティーブ・ジョブズが禅に傾倒していたことや、グーグルが瞑想を企業活動の一環として取り入れているなどという記事が散見されます。

そして2番目のテーマである「生命途轍もない奇跡を知る」では広大な宇宙で生命が存在するのは地球だけで、生命が誕生したことは天文学的数字のような途轍もない奇跡的なことだという講話をしていただきました。さらに生命誕生か進化を遂げた現在の人間は凄い能力を持っているが、実際はその能力の大半を使えておらず、少しでも多くの能力を使えるような生き方が目指したいというお話もされました。それには“意識”が大切で、その“意識”は思念エネルギーとして現実を引き寄せるという話しでこのテーマを締められました。

最後のテーマは「自己の潜在能力に火をつける」というテーマで、それまでの講演の内容をまとめ、改めて人間の能力は非常に長けたものだとお話していただきました。そして自分のためだけでなく、誰かのために生きるということ、そして感謝する気持ちを持つことということを生徒たちに伝えていただきました。

講演の後は生徒会長が生徒を代表しお礼の言葉を述べ、講演会は終了しました。今回の講演で生徒それぞれが何かを感じ、それを今後の生き方に役立ててくれたらと願います。

朝日新聞青春スクロール2/21版・芸術家特集

第5回となる朝日新聞の青春スクロールが本日掲載されました。今回もその記事で紹介された様々な芸術分野において活躍する5名を、簡単ですが以下に載せておきます。

重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝である濱田庄司の孫にあたる濱田友緒氏は本校の美術部に所属、現在は濱田庄司記念益子参考館の館長を務める傍ら、益子焼などの作品も作り続け、その作品は県内の美術館にとどまらず、ボストン美術館など海外の美術館などにも収蔵されています。同じく美術部に所属していた田中功起氏もベネチア・ビエンナーレという国際美術展で特別表彰を受け、現在も国内外で活躍しています。版画家である故・飯野農夫也氏も本校の出身です。非常に味のある画を残し、現在は三男の道郎氏によってその作品の保存会が運営されています。絵の世界とは少し違った芸術業界で活躍している卒業生もおり、谷口卓敬氏もその一人です。谷口氏はNHKのチーフ・プロデューサーとしてドラマ製作を手掛け、そのうちの一つ、朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」はあまりにも有名です。谷口氏には本校の112周年記念式典の際に記念講演もしていただきました。そして本校出身の若手俳優芹沢尚哉氏も本校の出身です。ジュノン・スーパー・ボーイ・コンテストで1万5千人の中から12人のファイナリストに残り、その後はドラマや舞台などに出演しています。

今日の記事では上記の5人がアーティストとして取り上げられましたが、それ以外にも2000年以降大食い選手権で一躍有名になった白田信幸氏や、アニメ忍たま乱太郎に登場する土井先生の声を担当している声優の関俊彦氏など、経済界やスポーツ界にも負けず劣らず芸術・芸能界でも本校OBが活躍の場を広げています。今の生徒たちも先輩たちに負けず、数年後には多方面で活躍してくれることと思います。

朝日新聞青春スクロール2/7版・歴史学研究者特集

先月から掲載が続いている本校OBに焦点を当てた朝日新聞の青春スクロール。ここ2回は部活の特集が続いていましたが、今日は歴史学の研究者5名が紹介されています。その5名をここでも簡単に紹介します。

まず作新学院で教員をする傍ら、県内の埋蔵文化財の発掘活動をおこなってきた塙静夫氏。1975年から34年間県考古学会会長を務め、2000年には栃木県文化功労者にも選ばれました。それからしもつけ風土記の丘資料館副館長を務めた橋本澄朗氏。橋本氏は新聞には記載はありませんが、他にも「栃木県の歴史」や「知られざる下野の中世」といった書籍の執筆にも携わっているようです。そして文化庁文化財部主任文化財調査官である上野勝久氏、県埋蔵文化財センター職員を務めた小森哲也氏、田中正造と足尾銅山鉱毒事件の研究しその思想と運動を広める活動をおこなっている渡良瀬川研究会顧問の赤上剛氏の5名が紹介されています。

最初の1回目は経済界で名を上げた企業の創業者がクローズアップされていましたが、歴史学の世界でも本校OBが活躍しています。もうすぐ120年を迎えようとしている本校、その長い歴史の中にはたくさんの卒業生がいて、多方面で活躍してきました。そしてそれは現在進行形で今も続いています。