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生物生産科より
2020年5月の記事一覧
果樹便り(ブドウのようす・第2果穂摘み)
ブドウのようす
本校果樹園にはナシ園のとなりにブドウ園が隣接しています。
ブドウの栽培品種は「藤稔(ふじみのり)」と「ピオーネ」です。
【4月から5月中旬までのようす】を紹介します。
4月に芽から新梢が発生しました ぐんぐんと成長していきます 今ではブドウの房となる蕾がいっぱいです。
ブドウは4月になり、芽から新梢が発生します。新しい枝から花穂が発生し、花が咲くことで受粉し、房となります。
品質を良くするためにはブドウもナシと同じようにすべての花(果)穂を残すわけにはいきません。
そこで現在は第2果穂を摘み、良質なブドウ生産を目指しています。
【第2果穂摘み(摘穂)】
○摘穂とは?
摘穂は果穂を根元から切り落とすことをいいます。開花前に行う作業であり、はやい時期に行うことで養分消費を抑えることができ、品質が向上する。本校は新梢1枝に対して第1果穂のみを残して栽培しています。
残された第1果穂はこのあと、「整房」・「ホルモン処理」・「摘粒」を行うことで皆さんがイメージするブドウの房の形になっていきます。
季節や時期に合わせて管理作業をしなければ良いものは生産できません。休校が明けて授業ができるようになったときに、より良い形で実習ができるよう先生方で毎日管理作業に励んでいます。
休校が明け、授業が再開したときにここまでの様子は授業をしていきます。ぜひ楽しみにしていてください。
今後も果樹園の様子を[果樹便り]をとおしてお伝えしていきます。
ぜひお楽しみください。
花ごよみ
北陵高校草花温室で栽培している草花をご紹介します。
現在、最盛期を迎えているのは春~秋にかけての花壇苗です。
まずは、今年度より新規で作付けしたペチュニアを紹介します。
ペチュニアはナス科の植物で、小輪~大輪系、八重咲きなどの咲き方や
花色が豊富なため、とても人気のある草花です。
2号温室には、ペチュニアの甘い香りが漂っています。
ペチュニアの楽しみ方の定番は寄せ植えです。
長く楽しむためには、花柄摘みをすると良いです。
咲き終わった花を摘むだけでも、より美しく見え、病気を防ぐこともできます。
少しベタベタしますが、手入れをして長く楽しみたいものです。
vegetable times(トマト管理)
昨年度の2月に定植を行った中玉トマト(フルティカ)の収穫が始まりました。
まだまだ最盛期とまではいきませんが徐々に増えてきました。
簡単ではございますがトマト管理について紹介いたします。
週2回程度芽かきと誘引(ゆういん)を行います。
赤い丸が脇芽(わきめ)です。
脇芽を取り除かないと実に栄養が十分に行き渡らないことや、混み合ってしまい病気や害虫の発生の原因にもつながってきます。
誘引は、管理しやすくするために主枝を上から吊した紐に専用の留め具で整枝していく作業です。
続いて受粉について説明します。
本校ではトマトを受粉させるために、蜂を導入しています。
その蜂の名前はクロマルハナバチです
写真はクロマルハナバチが花粉を集めているところです。
性格は温厚で、毎日お仕事頑張ってくれています。
以上が主なトマト管理になります。
本校の野菜部門では、様々な種類の野菜を栽培しています。その様子を「vegetable times」でお伝えしていきたいと思います。
作物部便り(田植えの準備)
今年度のコメ栽培が始まりました。
コメ栽培はまず、下の機械で種子消毒と①浸種・②催芽を行います。
方法は消毒のすんだ種もみを発芽のそろいをよくするために水温10℃程度で7日程度水につけ吸水(浸種)させます。
十分に水分を含んだ種もみを32℃の水温に24時間つけいっせいに発芽させる(催芽)。芽が1mm以下の状態(はと胸状態のもみ)になると播種に適した種もみもみになります
<浸種・催芽機> <催芽後芽が1mm以下の状態(はと胸状態のもみ)>
浸種・催芽後、4/21に播種行いました。
<播種機>
~育苗期間中~
育苗期間中は苗の調子を見ながらかん水などの作業を行います。
育苗期間中に水田の準備を行います。
まず、生育に必要な肥料を下の写真を機械(ブロードキャスタ)で散布します
<ブロードキャスタ>肥料入れ <ブロードキャスタ>肥料散布
散布後はロータリで水田を耕し、水田に水を入れます。
水田に水がたまったら「しろかき」という作業になります。
<しろかき作業>
しろかきとは水田の砕土と共に土壌を均平にし、田植えの作業を容易にする。また水田の漏水(水持ち)をよくする効果がある。
これで田植えの準備は完了です。真岡北陵高校の田植えは5/13から始まります。
果樹便り(ナシの予備摘果)
本校のナシ園には「幸水」「豊水」「あきづき」「新高」「にっこり」等の品種が栽培されています。
4月に花が咲き、ミツバチが受粉することで結実(実がなる)します。
4月も終わりを迎え、現在は[摘果]という作業をしています。
今日は本校での予備摘果を紹介します。
○摘果とは?
結実後に果数を少なくすること。樹の大きさや樹勢に応じた結実をさせることで安定した生産と果実の発育や品質を向上させるために行う。
○摘果の種類
摘果にも時期ややり方により、大きく3つに分けられます。
①予備摘果
花芽1つに6~9個の花が咲きます。(「花そう」という)
花そう毎に数を少なくすることを予備摘果といいます。
本校では花そう毎に1果を残します。
②本摘果
1枝に対して葉数や枝の大きさにより個数を決め、果実を残します。
③補正摘果
成長の様子で果実数を調整します。
○残す果実のポイント
①大きくて形が整っていること。
②病害虫や傷がないこと。
③着果位置・着果場所がよいこと。等
※アンダーラインがポイントです。
生物生産科の2年生は休校中の課題や再開後の授業にも関係しますので、よく覚えていてください。
現在もナシは太陽の光をいっぱい浴びて順調に育っています。予備摘果が終わり、本摘果も終われば、果実はグングンと大きくなります。これからも果樹便りをとおして果樹園の様子をお伝えしていきます。