本校では、「総合的な探究の時間」において「キャリアクション・プロジェクト」と称した探究活動に取り組んでいます。グループ研究や個人研究による進路実現に向けた取り組みです。今年度は「キャリアクション通信」を発行し、それぞれの学年でどのような活動を行っているかを紹介します。ぜひご一読ください。
キャリアクション通信 創刊号(2021/06/02)
キャリアクション・プロジェクト
令和6年度キャリアクション・プロジェクト発表会
2月25日(火)、令和6年度キャリアクション・プロジェクト発表会を実施しました。
先月1月末に学年別発表会を実施し、その時の全生徒の1,2年の相互評価を参考に代表として1学年5グループ、2学年4名が選ばれ、1・2年生全員の前での発表会を実施しました。また、学校評議員の方にも見ていただきました。
1学年では教育分野から「不登校の現状とその対応」、国際分野では「人種差別と貧困に私たちができること」などの発表がありました。グループ内での発表役割分担をして、聴衆にとって分かりやすいプレゼンができていました。
2学年では「住み続けられるまちづくり」「「ゴミのゴミ」から作る作物の救世主」などの発表がありました。「なぜそのテーマを選んだのか」から「探究を通じて新たに見えた課題」などを聴衆に分かりやすくプレゼンできていました。
発表をする=アウトプットをすることで自己理解・他者理解に繋がります。また、校長講話にもありましたが、本活動が本校生徒の自由な発想を豊かにし主体性を育むものであることを大いに感じました。今回の発表が進路実現への一助となり、新学年に上がる前のモチベーションアップにもなったことと考えます。
1学年代表の発表の様子 2学年代表の発表の様子
キャリアクション通信 第11号を発行しました。
令和6年度前期におけるキャリアクション・プロジェクトを振り返り、活動の内容をまとめたキャリアクション通信の第11号を発行いたしました。
各学年それぞれに探究活動に取り組み、今後のキャリア形成について考えました。
この活動を後期、さらに次年度へとつなげて、生徒の進路実現につなげていきたいと思います。
キャリアクション・プロジェクト 第1学年 出前講座
~ まちづくり ~
まちづくり分野では、今年度「思川駅周辺のまちづくり」をテーマに探究活動を実施しています。その一環として、小山市役所都市整備部まちづくり推進課の方から過去どのように小山市が発展し、現在に至っているか、またここから先の未来どのように小山市を発展させていくのかについて講義していただきました。また、宇都宮大学地域デザイン科学部石井大一朗准教授と学部生6名にお越しいただき、「こういうものが町にあったらいいな」を発想の起点としてまちづくりを考えるワークショップを行いました。これらの講義をいかし、「高校生の私たちだからできるまちづくり」を目指して今後の探究活動を行ってまいります。
~ ものづくり ~
私たちは帝京大学のインターンシップに参加し大学の講師の方から様々な分野について学びました。実際に大学に行くことでより実践的な経験ができました。講座は講義型と体験型から自分の一番興味のある講義を選びました。体験型では講座の内容を実際に体験したことで講義の内容をより身近に感じました。また、講義型では真剣に講師の先生の話を聞きより深く学ぶことができました。この体験や学習を今後の探求活動に生かしていきたいです。
~ 医療 ~
7/2に国際医療福祉大学の山本康弘先生にご来校いただき、「医療福祉入門講座」を,7/9に国際医療福祉大学の前新直志先生にご来校いただき「リハビリ入門講座」を実施していただきました。医療福祉入門講座では、医療福祉に携わる様々な職業について、現場の視点を交えてお話しいただきました。普段聞くことのできないような現場での話を聞くことができ、より深い学びに繋がりました。また、将来就きたいと思っていた職業以外の職業についても知ることができ、進路の幅が広がったように感じました。リハビリ入門講座では、リハビリに関わる様々な仕事の説明のほか、言語聴覚士の仕事や、日本語の発音からコミュニケーションまで幅広くお話しいただきました。生徒達は実際に発音をしながら、その成り立ち等を感じることができました。これらの講義を、今後の探究活動や各自の進路に活かしていきたいと思います。先生方、ありがとうございました。
~ 保育 ~
白鷗大学の浅木尚実先生にご来校いただき「絵本力―SNS時代の子育てと保育」についてご講話いただきました。子どもと仲良くなるツールに絵本は大いに役立つことを学びました。また、1才児の子育てママや本校の卒業生である現役保育士さんとの交流会では実際に育児日記もみせていただき、保育士さんからは、現場で心掛けている事や保護者と協力していく大切さを学びました。先日は豊田小学校に行き絵本の読み聞かせをしました。育児・絵本・保育士の多方面の視点から探究に役立てたいと思います。
~ 栄養 ~
7/2に和洋女子大の池谷真梨子先生にご来校いただき、赤ちゃんの食の世界についてご講話を頂きました。低出生体重児で生まれた赤ちゃんは生活習慣病の可能性が高まり、母親の痩せすぎは良くないことを学びました。また、7/9には桐生大学の許斐亜紀先生から栄養とスポーツの関係についてご講話いただき、栄養学の基本的な知識について学びました。更にスポーツの栄養士は狭き門で、高度の知識・技術が必要でありことも分かりました。今後の探究活動に繋げていきたいと思います。
~ スポーツ ~
白鴎大学教育学部でスポーツ心理学を専攻している山越章平先生から「運動と心の関係:運動するとなぜ気分がスッキリするのか」のテーマでご講話をいただきました。運動・筋トレがうつ病のリスクを軽減することや、ストレスホルモンの海馬への影響など科学的な根拠をもとに運動・筋トレの有意義さを説明していただきました。今後の探求活動や学習にも活用できる貴重な時間でした。
~ 情報 ~
7月9日、宇大川島芳昭教授による出前授業「情報モラルと情報社会を生きる」が、情報分野14名に行われました。情報化社会やネットトラブルについて分かりやすく解説してくれました。具体的な事例で様々な課題について、生徒達は主体的に考えることができました。
~ 国際 ~
国際分野では、7月8日に宇都宮大学国際学部の栗原俊輔先生に「国際協力と世界のつながり」についてお話を頂きました。世界の国々と自国に様々なつながりがあることを知り、私たちにも世界で起こっていることに目を向け、その問題を解決していく責任があると教えていただきました。世界の現状を自身の問題として捉え、今後の探究活動で私たちにできることを考えいくきっかけになりました。
~ 教育 ~
教育分野では、7/2に宇都宮大学の小野瀬先生から「教育学(部)でみなさんが学べること、みなさんに考えてほしいこと」という題でご講話いただきました。他国とは異なる「日本型学校」の役割について、そしてそのような学校現場の現状や課題について学び、今後の探究活動に繋がる視点を得ることができました。7/9には、小野瀬先生に加えて現在大学院に在籍している小中学校の現職の教員の方々と交流する場を設けていただきました。現場の先生方から生の声を聞くだけではなく、進路に向けたアドバイスまでいただくことができ、探究活動だけではなく進路決定にも大きく繋がる大変貴重な時間を過ごすことができました。
第2学年 バス大学見学会
7月9日(火)第2学年の生徒と教員10名は5コースに分かれて大学見学に行きました。
オープンキャンパスにまだ行ったことのない生徒も多くいる中、到着後すぐ、生徒たちはいつもの学び舎とは違う大きな校舎や学生数の多さに圧倒されていました。しかし、次第に慣れ、自由な校風や学問や研究に真摯に取り組む大学生に興味津々でした。大学の職員の方から大学の歴史や建学の精神、そして学部学科についてご説明頂き、大学についての理解を深めたようでした。
その後のキャンパスツアーでは図書館や留学センタ-、学食等を案内していただきました。Bコースの国際医療福祉大学ではカレーを、Eコースの獨協大学では学食を楽しむ生徒もいました。Dコースの専修大学では、コストパフォーマンス最強、限定30食である100円朝食の説明に生徒たちは熱心に耳を傾けていました。
夏休みにオープンキャンパスに行く前に実際大学見学に行くことで、大学についての理解を深め、日頃の大学生活の様子を直接見ることができました。バス大学見学会は生徒たちにとって大変有意義なものとなりました。
各コースは以下の通りです。
Aコース(帝京大学) Bコース(国際医療福祉大学) Cコース(東洋大学、成蹊大学)
Dコース(専修大学、武蔵大学) Eコース(獨協大学、文教大学)
キャリアクションプロジェクト① 第1学年「職業講話」
5月13日(月)7限
3年間にわたって取り組む本校独自の探究学習「キャリアクション・プロジェクト」。その第一歩として、1学年を対象にした職業講話が実施されました。講師は本校同窓会の副会長である露﨑智宏様です。社会の第一線で活躍している先輩のお話に、生徒たちはメモを取りながら熱心に耳を傾けました。「悲観的に準備し、楽観的に対処せよ」「逃げを早くに打たない」「『意識』することで『知識』に変わる」など、進路を考える上で大きな刺激となるお話をたくさん伺いました。その中でも特に生徒たちの心に印象付けた言葉は「失敗は行動の証で、本当の失敗は何もしないこと」でした。失敗することは経験であり、そこから学べることがあるが、何もしないことには何も生まれず、何も始まらない。何事にも挑戦してこれからの高校生活に繋げたい、勇気をもって第一歩を踏み出そうと思うようになったなどという声が多数寄せられました。
また、災害時には、電気自動車(リーフ)を被災地に運び、電気の供給をしていたことや、ライトアップイベント、行政機関との協力、出張授業・職業体験受け入れなど、初めて知ることが多く、企業の社会貢献や社会的責任について理解を深めるいい機会となりました。
今回の講話を機に、生徒たちは社会のために何ができるか、そして今後自分がどのような道を進むべきかについて考える意識が芽生えたように思えました。
「キャリアクション通信 第10号」発行
「キャリアクション通信第10号」を発行しました。3年生の卒業課題研究、1・2年生の発表会について掲載しています。各グループ・生徒の研究テーマの他、発表会後に生徒の皆さんから寄せられた感想・振り返りのコメントを多数紹介しています。是非ご一読ください。
キャリアクション・プロジェクト発表会
2月26日(月)、令和5年度キャリアクション・プロジェクト発表会を実施しました。
先月1月末に学年別発表会を実施し、その時の全生徒の1,2年の相互評価を参考に代表として1学年4グループ、2学年4名が選ばれ、1・2年生全員の前での発表会を行ないました。
1学年では医療分野から「予防歯科」、まちづくり分野では「小山市を活性化させるには?私たちができる取り組み」などの発表がありました。グループ内での発表役割分担をして、分かりやすいプレゼンができたと思います。
2学年では「子どもと読み聞かせの関係性」「日常で使う数学」などの発表がありました。「なぜそのテーマなのか」から「掘り下げたことにより新たに見えた課題」などを聞き手に分かりやすくプレゼンできたと感じました。
発表をする=アウトプットをすることで自己理解・他者理解に繋がります。また、校長講評にもありましたが、本活動が主体性を育むものであることを大いに感じました。今回の発表が進路実現への一助となり、新学年に上がる前のモチベーションアップにもなったことと考えます。
1学年代表グループによる発表① 1学年代表グループによる発表②
2学年代表による発表① 2学年代表による発表②
キャリアクション・プロジェクト 第1学年 発表会
1月22日(月)6・7時限「1学年キャリアクション・プロジェクト発表会」
4会場に分かれ、グループによるパワーポイントを活用した発表を行いました。1学期から、各自の興味に合わせて「まちづくり」「ものづくり」「医療」「保育」「栄養」「スポーツ」「情報」「国際」「教育」の9分野に分かれ活動してきましたが、当日は各分野が更に数グループに分かれてテーマを設定し、調べたことや学んだことをまとめて発表しました。なかにはクイズを取り入れるグループもあるなど工夫されており、他分野の発表にも興味を持って聞いていたようです。
キャリアクション・プロジェクト 第1学年「出前授業 まちづくり分野」
12月5日(火)宇都宮大学地域デザイン科学部コミュニティデザイン科の石井大一朗先生と大学生3名をお招きし、出前授業を実施しました。
授業前半では、宇都宮大学の学生サークル「空き家の友」の活動についてお話をうかがいました。空き家を活用した取り組みを実際に行っている学生の方々の生の声を聞く生徒たちの目はとても輝いていました。後半は「空き家の活用方法を考える」ワークショップを行いました。
生徒からは次のような感想がありました。
「空き家の活用には、地域の人とのコミュニケーションも必要だと分かった。」
「自分達で1から何かをすることは、大変だけどなしとげたときの達成感がある。」
「地域の人と仲良くなることで空き家を利用してもらい、空き家について知ってもらうことが出来る。」
「空き家の友という言葉が印象に残った。」
「空き家の活用は、空き家のオーナーさんや市役所の人にも協力してもらっていると分かった。」
「地域などの関わりが少なくなっている中で空き家を通して地域の人と関わることは、よいことだなと思いました。」
「空き家がボロボロになっているのは空気が循環せず建物が腐ってしまうから」
「空き家の問題はフェスティバルで使うことによって解決できるというのが逆転の発想でとても面白いと思った。」
「今回の空き家の活用方法やそこまでの流れなどを聞いてたいへんだけれどたのしく、やりがいのある活動なのだと感じた。」
「広報活動や企画も全て学生さんや300人を超える関係者で行っているとわかった。空き家と言っても改装すれば沢山利用出来ると知れた。」
「空き家の活用方法について色々学ぶことが出来たり、実際の活動を見てみてネットだけでは分からない情報も得ることが出来たので今後の活動に上手く活用したいと思いました。」
「空き家の活用の仕方を知ることができた。盛り上がるための工夫や地域の人との交流の仕方を詳しく学ぶことができた。」
今回の出前授業は、たくさんの気づきや学びの多い貴重な時間となりました。
宇都宮大学の石井先生、学生の皆様、本当にありがとうございました。
キャリアクション・プロジェクト 第1学年 地域との交流(ものづくり分野)
12月18日(月)3・4年生対象
豊田小学校で、ものづくりに関するクイズを行いました。事前の活動で「ものづくり」の問題となっている人材不足を解消するために私たちにできることはないか考えました。その結果、少しでも多くの人に「ものづくり」に関して興味を持ってもらうためのクイズを作成しようという考えに至り、今回に至りました。豊田小学校では、3年生と4年生に対して各製品の生産量に関するクイズや、ものづくりの現在の問題点について考えるクイズを自分でパワーポイントを作成し出題しました。
生徒たちの感想としては、
「小学生にものづくりに関して興味を持ってもらえるようなクイズを出すことができ、小学生も楽しそうに取り組んでくれて、良かったと思います。」
「ものづくりについてあまり知らない人が多くいたので、ものづくりに、ついてもっと知ってもらえるように、今後の活動も頑張っていきたいです。」
などがありました。
とても貴重な体験をさせていただきました。この体験を今後の活動や、進路実現に生かしていきたいと思います。ありがとうございました。
栃木県立小山西高等学校
TEL 0285(37)1188
FAX 0285(37)0741
✉ oyamanishi@tochigi-edu.ed.jp
小西(おにし)だよりに掲載します