調査研究通信

校内研修おじゃまします!(R6調査研究〈小・中〉) 取材記録③

宇都宮市立御幸が原小学校 9月18日(水)

 校内研修として、外部講師(宇大准教授)を交え、体育科(6年生)の授業公開及び授業研究会が行われました。校内研修の事前準備が丁寧に計画された中で、全ての参加者が授業で見られた子どもの姿を中心に意見や質問等の発言をしており、熱心に協議をしている様子が印象的でした。

  

 授業研究会はラウンド・スタディ形式で行われました。Round1では、班ごとに「授業で見られたよさと課題」について自由に発言しながら、模造紙にまとめていました。Round2では、各班のホスト(説明者)を残して席替えを行い、班のメンバーを入れ替えて協議をしました。Round3では、元の班に戻り、改めて授業の成果と課題について、全体で深めていました。

 

 

 最後に、外部講師からの指導助言がありました。授業記録動画を活用して授業場面を皆で共有しながら、子どもの学びの姿や事実を基に、考えられることなどについて省察を重ねていました。

 

校内研修おじゃまします!(R6調査研究〈小・中〉) 取材記録②

佐野市立吉水小学校 9月11日(水)

 校内研修として、市の学校教育指導員を交え、国語(1年生、4年生)、算数(5年生)の授業公開及び授業研究会が行われました。授業研究会での協議や、学校教育指導員からの講話などを通して、それぞれの先生方が、授業改善のポイントについて具体的に考えることにつながる研修となりました。

 

 

 先生方は、自分の所属する学年ブロックの授業を参観しました。放課後の授業研究会では、授業を参観したブロックごとに集まり、付箋を活用しながら、学校課題に即した「授業参観の視点」に沿って授業を振り返りました。

 

 最後に、全職員が集まり、各ブロックの授業研究会で話題になったことなどについて共有をした後、学校教育指導員から、授業の全体講評と、調査問題結果を踏まえた授業改善について講話がありました。

 

校内研修おじゃまします!(R6調査研究〈小・中〉) 取材記録①

研究協力校を当センター指導主事が訪問し、校内研修を見学・取材する取組が始まりました。6月から8月までに取材した四つの学校では、和やかな雰囲気の中で、先生方が和気あいあいと意見を交換しながら、熱心に研修に取り組んでいる様子が印象的でした。

今後も、取材した学校の校内研修の様子などを、本通信を通じてお伝えしていく予定です。お楽しみに。

 

○芳賀町立芳賀南小学校 6月14日(金)

 外部講師と授業者による授業後の振り返り

外部講師と授業者による授業後の振り返り

参観者による授業研究会での意見交流

 参観者による授業研究会での意見交流

 

○宇都宮市立御幸が原小学校 7月8日(月)

市教委の事業を活用した外部講師による講話及び協議

市教委の事業を活用した外部講師による講話及び協議

 

○日光市立湯西川小中学校 7月23日(火)

教職員によるショートエクササイズでスタート

教職員によるショートエクササイズでスタート

「授業動画を用いたリフレクション」について共通理解

「授業動画を用いたリフレクション」について共通理解

 

○那須烏山市立南那須中学校 8月1日(木)

 学力向上コーディネーターによる「S-P表の分析方法」について聴講

学力向上コーディネーターによる「S-P表の分析方法」について聴講

グループワークによるS-P表を用いた調査結果の分析

グループワークによるS-P表を用いた調査結果の分析

令和6(2024)年度 小・中学校における教員の資質・能力の向上に関する調査研究(小・中)学習会

 今年度、小・中学校を対象に取り組んでいる調査研究のテーマは、「教員の資質・能力を向上させる校内研修の充実」です。個人及び組織としての指導力の向上を図る上で、校内研修は重要な機会であり、特に所属する組織が自律的に行う研修が果たす役割は大きいと思われます。そこで、校内研修の在り方について調査研究を行い、その成果等をまとめた資料を作成する予定です。

 7月19日(金)には、玉川大学大学院教育学研究科教授の久保田善彦先生を招き、「教員の資質・能力の向上に向けた授業研究の在り方」をテーマに指導主事対象の学習会を実施しました。参加者は、当センター職員と市町教育委員会及び教育事務所から参加を希望した指導主事でした。

 前半は、近年の教育施策とキーワードを確認しながら、「協働的な学習とは何か」、「学びを委ねるとはどういうことか」など、事例を交えて詳しくお話を伺うことができました。後半は、授業研究会に焦点を当て、「なぜ、授業研究会が必要なのか」「なぜ、子どもを見とるのか」等について、参加者も一緒に議論をしながら、考えを深めることができました。特に心に残ったのは、「授業研究で試されているのは、授業者の授業力ではなく、参観者の授業を見取る目である」という内容でした。

 校内研修の主となるのは「授業研究」であると思われます。その在り方等について、本調査研究の途中経過等を含めて、学校現場の先生方に資する情報を発信していきたいと思います。

 

県内初!「GIGAワークブックとちぎ」を活用した出前授業

 研究調査部情報教育支援チームが一般財団法人LINEみらい財団と共同制作した情報モラル教材「GIGAワークブックとちぎ」(R5年度調査研究成果物)を活用した出前授業が、6月26日(水)に宇都宮市立瑞穂野南小学校で実施されました。講師は、「GIGAワークブック」開発の協力者でもある、静岡大学准教授の塩田真吾先生で、第5学年の児童とその保護者が参加しました。
 授業のねらいは、子どもたちの情報モラルを高めることでした。「GIGAワークブックとちぎ」を教材として使い、「調べ学習ではどの方法で調べたらよいのか」「Webサイトの情報は本当に信頼できるのか」「データをすべて信じてよいのか」について、子どもたちが自ら考え、グループで協議し、発表を通して学びを深めていました。どうしてそう考えたのかについても自分たちの言葉で書き出していて、充実した時間になっていました。また、保護者に向けても、家庭での指導の重要性について、話されていました。
 

 
 「GIGAワークブックとちぎ」を活用することで、どの先生も、情報モラル教育を簡単に分かりやすく行うことができます。1つの教材に対して10分から15分という短い時間で取り組むこともできるので、授業の中の少しの時間や、朝の学習の時間などでもぜひ御活用ください。
 各校の年間計画、カリキュラムをどのように計画するかが今後の課題だと思いますが、それについても「GIGAワークブック2024活用サイト」が参考となりますので、ぜひ御覧ください。
 情報教育支援チームも、情報モラル講話やICT活用研修などで、引き続き本教材の活用を促していきたいと思います。「GIGAワークブックとちぎ」は「とちぎ教育ICTポータルサイト」にて、誰でもダウンロードすることができます。