調査研究通信
令和7(2025)年度 高等学校における教科指導充実に関する調査研究『理論編』『実践編』のWeb掲載について
令和7(2025)年度の調査研究の資料「『深い学び』を促す単元(題材)を見通した授業デザインの工夫~」の理論編と実践編を、当センターWebサイトに公開しました。
理論編では、深い学びを促すためには単元構想が大切であること、単元を構想する際の要素として、「単元の問い」、「見方・考え方」及び「パフォーマンス課題」が大切であること等について紹介しています。
実践編では「理論編」をもとに6教科7科目(公民科、理科(物理)、理科(化学)、保健体育科、農業科、工業科、商業科)の授業実践について、単元の指導計画や、授業のポイント、パフォーマンス課題の内容などを掲載しています。さらに授業実践で活用したワークシートやパフォーマンス課題の資料も掲載しています。新学期から始まる授業づくりのヒントや、授業改善に視点を与えてくれる資料がそろっていますので、是非ご活用下さい。
研究協力員の先生方、取材にご協力頂いた学校の関係の先生方、本当にありがとうございました。
令和7(2025)年度 小・中学校における教員の資質・能力の向上に関する調査研究 web掲載について
小・中学校における教員の資質・能力の向上に関する調査研究の成果物『私の学びを支える校内研修~教師として成長するために~』(R7版)が完成しました。
本資料は、調査研究委員4名の先生方が勤務されている小・中学校の校内研修を取材し、学校課題の解決を目指し、教師の専門職性を磨いて一人一人の成長につなげたり、同僚性を意識して組織力を高めたりする取組をまとめました。本資料には、各校の校内研修の工夫のほかに、研修担当や管理職の先生方の思いや、研修に参加した先生方の声がたくさん取り上げられています。
また、各校において実際に活用した振り返りシートも掲載しています。先生方が、校内研修を『自分事』とし、教師としてさらに成長していく姿がたくさん見られる資料です。校内研修を充実させるための参考資料として、ぜひご活用ください。
研究協力委員の先生方をはじめ、取材にご協力いただいた先生方、本当にありがとうございました。
本資料のダウンロードは下記から可能です。
https://www.tochigi-edu.ed.jp/center/cyosa/cyosakenkyu/r07_konai_shochu/
※昨年度の資料のダウンロードはこちらです。
https://www.tochigi-edu.ed.jp/center/cyosa/cyosakenkyu/r06_konai_shochu/
令和7(2025)年度 栃木県教育研究発表大会 教員の資質向上部会(小・中)
令和7(2025)年度 栃木県教育研究発表大会が令和8(2026)年1月30日(金)・31日(土)に、オンラインで開催されました。
「教員の資質向上部会(小・中)」では、「校内研修(授業研究)の充実に向けて」をテーマとして行われました。初めに、今年度の調査研究の概要について、当センター研究調査部 十市祐輔指導主事が説明を行いました。
次に、研究協力員4名の先生方から、各校での取組について発表がありました。その後の座談会では、校内研修の計画・運営で大切にしていること(働き方改革との関係、学校マネジメント、リフレクションの在り方、対話の機会の設定など)や研修担当としての率直な思いなどについて、意見が交わされました。
最後に、2年間に渡って本調査研究に関わってくださった玉川大学大学院教育学研究科の久保田善彦先生より、「研修後の省察(振り返り)を各自の実践に生かすことを習慣化し、その学校の文化となって行くことが、最終的に児童・生徒の学習意欲にも波及し、相互に良い影響を与える」と、教員の資質・能力の向上と児童・生徒 の学びの関係について指導・助言をいただきました。
参加者の皆様からは、チャットやアンケート等を通して、「実践事例が具体的で、次年度の自校の取組のヒントをいただけた」「どのような研修資料か詳細がさらに知りたい」など多数の質問やコメントが届き、教師の学びを支える校内研修の在り方について考える機会となったことが伺えました。
【集合写真】左から
玉川大学大学院教育学研究科の久保田善彦先生
茂木町立茂木中学校の橋本志歩先生
足利市立協和中学校の石原敦子先生
塩谷町立玉生小学校の斎藤晶子先生
鹿沼市立東小学校の吉澤涼先生
当センター研究調査部 十市祐輔指導主事
協力委員の4名の先生方、及び、久保田先生、非常に有意義な時間をありがとうございました。今年度の調査研究の成果は、年度末に当センターWebサイトに掲載する予定です。
令和7(2025)年度 栃木県教育研究発表大会 教科における深い学び部会(高)
令和7(2025)年度 栃木県教育研究発表大会が当センターを配信会場として1月30日(金)・31日(土)の2日間にわたってオンラインで開催されました。
「教科における深い学び部会(高)」は、「高等学校における深い学びの実現に向けた単元づくり」をテーマにして行われました。初めに、当センター研究調査部 山形慎吾指導主事が、今年度の調査研究について『深い学びを促す単元(題材)を見通した授業デザインの工夫 理論編』の概要を説明しました。
単元の問いの設定、教科の見方・考え方を働かせる学習過程の構想、単元におけるパフォーマンス課題の位置付けなど、目標と指導と評価を一体的に捉えた単元づくりの考え方や、生徒の主体的な学びを支える授業改善の方向性を共有しました。
その後、2つのブレイクアウトルームに分かれ、今年度の研究協力委員の先生方に各教科(公民科、理科(物理)、理科(化学)、保健体育科、農業科、工業科、商業科)の授業実践について発表していただきました。
チャットを通して、参加者の皆さまからも多数の質問やコメントが届き、教科における深い学びについて考える有意義な時間となりました。
最後のまとめでは、山形指導主事より今年度の調査研究について、生徒の学びや教師の指導観に変化があったこと、教科を超えた枠組みが整理されたことなどが成果としてあげられました。次年度に向けた課題も明確となり、今後も引き続き調査研究を通して、先生方と一緒に魅力ある授業づくりについて考えていきたいと思います。多くの先生方にご参加、ご視聴いただきありがとうございました。
次年度の授業実践は国語科、地理歴史科、数学科、理科(生物)、芸術科(音楽)、外国語科(英語)、家庭科、情報科を予定しております。ご期待下さい!
校内研修おじゃまします!(R7調査研究〈小・中〉) 取材記録②
研究協力委員の先生方の勤務校を当センター指導主事が訪問し、校内研修を見学・取材しました。取材した2つの小学校の校内研修のようすをお伝えします。
〇鹿沼市立東小学校 11月21日(金)
大規模校である東小学校では、自由参加型の「学びカフェ」を実践しています。学びたいことを学びたい人から学べるよう研修内容を工夫しており、教職員間の対話を中心とした研修により、同僚性の向上を目指しています。第6回の「学びカフェ」のテーマは「みんなが語りたくなる道徳授業~トリオ(3人一組)学習で広がる対話~」です。中堅研を受講中の方の道徳科の授業を参観し、児童下校後に「学びカフェ」で対話を行いました。参観した授業は、第2学年の内容項目「礼儀」を扱った授業でした。児童1人1人に自分の考えを深めさせたいという授業者の思いから、様々な工夫が見られた授業でした。
「学びカフェ」では、授業者や研修担当者の話の後、教職員も「トリオ」になり、で道徳科の授業について語り合いました。この語り合いは、メンバーを入れ替えて2回実施されました。普段の道徳科の授業で意識していること、教材文の生かし方、内省して自己を見つめるタイミングなど、さまざまなことが話題となっていました。参加していた若手の先生は、「普段の指導の中でモヤモヤしたことについて、同僚と話す機会があることは有り難い。」と話していました。
授業参観のようす 道徳科の授業について語り合う教職員
〇塩谷市立玉生小学校 12月23日(火)
玉生小学校では、「学力向上研修会」として、8年前から大学の名誉教授を外部講師として招き、校内研修に取り組んでいます。取材に伺った日は、午前に第3学年と第6学年、午後は第4学年で算数科の研究授業が行われました。参観している先生方は、児童の表情や発言を注意深く観察しながら、授業研究会に向けて記録を取っていました。授業研究会では、第4学年算数科の授業における、児童の学ぶ姿をもとに、学習意欲を高める教師の発問や実態に応じた学習形態の工夫など、授業改善のポイントについて活発に話し合っていました。最後に講師の先生から、海外の事例などの紹介や指導助言がありました。玉生小の校内研修では、外部講師を活用して、組織として継続的に学び続ける先生方の姿が印象的でした。
児童がまとめたホワイトボードから学びの過程を語り合うようす 他の班のまとめを見合い、疑問点について語り合うようす
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鹿沼東小、玉生小の先生方、大変お世話になりました!
なお、1月30日(金)に行われる栃木県教育研究発表大会の「教員の資質向上部会(小・中)」では、今年度の調査研究でお世話になった4名の協力委員の先生方にお集まりいただき、座談会を実施致します。各校の実践を振り返りながら、教員の成長につながる校内研修の在り方について考えていきます。お申し込みの上、どうぞご視聴ください。
※当センター特設Webサイトにおいて、1月23日(金)まで絶賛受付中です!
http://www.tochigi-edu.ed.jp/center/kensyu/r07-kenkyu/
令和7(2025)年度 教育の情報化に対応した学校の在り方に関する調査研究 第4回調査研究委員会
研究調査部情報教育支援チームが取り組んでいる調査研究「プログラミング教育の充実を目指して」の進捗状況について報告します。
12月1日(月)、当センターにおいて第4回調査研究委員会を行いました。調査研究協力委員の先生のほか、義務教育課の指導主事(情報教育担当)にもご参加いただきました。本日は、以下の内容について報告・協議を行いました。
①各委員より実践授業の報告・協議
協力員の先生方による授業実践(第3回調査研究委員会)について、動画や指導案、実際に使用したプログラムを確認しながら報告・協議しました。当日の取材では拾いきれなかった授業者の思いを共有できたことが大きな成果でした。
②指導主事より先進校視察の報告
9月に訪問した宮城教育大学附属小学校を視察した内容を紹介しました。低学年から情報教育を着実に実施する重要性を改めて認識することができました。また、一方で紙や手書きの指導も大切にし、バランスよく教育していくことについても意見交換できました。
③成果物の作成に向けて
原案を基に、細部の確認・修正を行い、使用する写真や動画の選定を進めました。細かなやり取りができ、完成イメージをより明確にすることができました。
④年間指導計画・単元計画の検討
既存の計画を見直し、「プログラミング教育モデルカリキュラム」を参考にした自校の計画の検討を行いました。既存計画を見直すことで、プログラミング教育のねらいを意識した指導の重要性を再確認しました。
今年度の調査研究委員会の開催は以上で終了です。このあとは、1月に開催される「栃木県教育研究発表大会」での発表や、成果物の完成及びWeb掲載に向けて、協力委員の先生方と連携しながら作業を進めていきます。
令和7(2025)年度 高等学校における教科指導充実に関する調査研究 『授業実践』公民科・理科(物理)・理科(化学)・保健体育科
「深い学びを促す単元(題材)を見通した授業デザインの工夫」というテーマに基づき、研究協力委員の先生方による授業を取材させていただきました。今回は、公民科(公共)、理科(物理)、理科(化学)、保健体育科(体育)の授業の様子について報告します。
「公民科(「公共」)」
「主として政治に関わる事項」について学ぶ単元の9時間目となる本時は、国会に請願することを想定し、「20年後の幸福な社会を実現するために、どのような政策を求めるか」について考察しました。これまでの学習内容を踏まえて、個人で考えてきた政策をグループ内で共有し、互いの政策を比較しながら意見を交わして1つの政策にまとめ、パワーポイントを用いて発表しました。考察する場面では、根拠を明確にして説得力ある政策にしようとする生徒の姿が見られました。また、各グループの発表を聴くことで、多様な考え方に触れて思考を深めていました。
「理科(「物理基礎」)」
「力学的エネルギー」について学ぶ単元の9時間目となる本時は、スキージャンプの運動をエネルギーの視点で解析することを目的に、ビー玉とレールを用いたモデル実験の計画に取り組みました。生徒は、ビー玉がどのような軌跡を描くのか仮説を立てた上で、どの地点の運動をどのように記録し、そこからエネルギーをどう算出するかを班員と協力しながら具体的に検討していました。また、実験計画の妥当性を話し合い、解析に必要な条件を整理する姿が見られました。
「理科(「化学」)」
「天然高分子化合物」について学ぶ単元において、10時間目となる本時は、酵素の活性が何に依存するか科学的に根拠をもって説明できるように、生徒自身が様々な仮説を立て、その仮説をもとに実験方法を計画・立案し、検証実験を行いました。班員と協力しながら主体的に検証実験を行い、得られた結果が「仮説と異なるのはなぜか」や「想定通りの結果であっても、より良い方法はないか」といった視点で、実験方法を再検討する姿が見られました。生徒の中には、自分たちが計画した実験方法について事前に調べておき、より妥当な方法を班員へ提案する姿も見られました。
「保健体育科(「体育」)」
体育理論「豊かなスポーツライフの設計の仕方」を学ぶ単元において、ライフステージやライフスタイルに合った「する・みる・支える・知る」といった、生涯にわたって豊かなスポーツライフを継続するための関わり方を探究しました。グループ活動では、多様な関わり方で楽しめるスポーツ大会の運営に向けて、スポーツを多角的に捉え、試行錯誤しながら学びを深めている様子が見られました。
どの教科においても、生徒が既習の知識を活用しながら協働的に考え深める姿が随所に見られ、学びに主体的に向かう姿が見られました。また、各グループにおいて、対話や試行錯誤を通して課題解決に向けて熱中して取り組む様子が見られ、本調査の研究テーマである「深い学びを促す授業デザイン」のねらいが着実に実現された充実した授業実践となっていました。
令和7(2025)年度 教育の情報化に対応した学校の在り方に関する調査研究 第3回調査研究委員会 (那須塩原市立東小学校)
研究調査部情報教育支援チームが取り組んでいる調査研究「プログラミング教育の充実を目指して」の進捗状況について報告します。第3回調査研究委員会は、研究協力委員の所属校においてプログラミング教育の実践授業を行い、「小学校段階における発達段階に応じた資質・能力を身に付けることをねらいとした授業」について検討することとしています。
11月14日(金)は、那須塩原市立東小学校に伺い、第5学年理科の授業の様子を取材しました。授業は、「ふりこのきまり」の単元末に設定された時間であり、「学習したことを生かして、小さい子どもにおすすめのブランコをプレゼンする」という学習課題に取り組んでいました。子どもたちは、ブランコのイメージが分かりやすく伝わるよう、単元の学習成果を踏まえ、おすすめのブランコの条件を考えながらScratchでプログラミングしていました。Scratchで作成した動きを動画でキャプチャーし、プレゼンソフトに貼り付けている姿も見られるなど、積極的にICT活用が図られていました。各班とも、動きのあるスライド資料を紹介しながら効果的な発表に努めている姿が印象的でした。
また、この日の授業は、教職員の校内研修の一環として公開され、同校教職員の多くが授業観察及び研究協議等に参加されていました。学校課題である「表現力の育成」という視点からも熱心に協議が行われており、授業の構想、実践、省察まで組織的に学び合う教職員の姿が印象的でした。
第4回調査研究委員会では、各学校の授業実践報告を行い、校種ごとのプログラミング教育の在り方について情報を共有する予定です。小学校段階においては、所属する学校のプログラミング教育計画の検討も行います。
昨年度の調査研究で作成した「プログラミング教育モデルカリキュラム」などを活用しながら、今回の授業実践を踏まえ、小・中・高の各段階を見通した、縦につながるプログラミング教育カリキュラムの検討を進めていきます。
令和7(2025)年度 教育の情報化に対応した学校の在り方に関する調査研究 第3回調査研究委員会 (栃木市立合戦場小学校)
研究調査部情報教育支援チームが取り組んでいる調査研究「プログラミング教育の充実を目指して」の進捗状況について報告します。第3回調査研究委員会は、研究協力委員の所属校においてプログラミング教育の実践授業を行い、「小学校段階における発達段階に応じた資質・能力を身に付けることをねらいとした授業」について検討することとしています。
10月24日(金)は、栃木市立合戦場小学校に伺いました。6年「家庭科」の授業において、「ソーイングで生活を豊かに」という単元の終盤で、トートバッグ製作の手順をScratchを使って、プログラミングの考え方で整理しました。子どもたちは夏休みにタイピングの練習をするなど、タブレットを操作する場面が増えたようで、以前に伺ったときよりも自信を持ってタブレットを操作し、短い期間でスキルアップしている様子が感じられました。子どもたち自身で製作手順が定着していなかったことに気付き、話し合いながら解決に向かっていました。
第4回調査研究委員会では、各学校の授業実践報告を行い、校種ごとのプログラミング教育の在り方について情報を共有する予定です。小学校段階においては、所属する学校のプログラミング教育計画の検討も行います。
昨年度の調査研究で作成した「プログラミング教育モデルカリキュラム」などを活用しながら、今回の授業実践を踏まえ、小・中・高の各段階を見通した、縦につながるプログラミング教育カリキュラムの検討を進めていきます。
令和7(2025)年度 高等学校における教科指導充実に関する調査研究 『授業実践』農業科・工業科・商業科
「深い学びを促す単元(題材)を見通した授業デザインの工夫」というテーマに基づき、研究協力委員の先生方による授業を取材させていただきました。今回は、農業科、工業科、商業科の授業の様子について報告します。
「農業科(「農業経営」)」
「農業マーケティングの概要」について学ぶ単元において、9・10時間目となる本時では、班ごとに担当した地域農産物(イチゴ、ニラ、かんぴょう、牛乳)の調査結果を発表し合いました。農産物の栽培の歴史や生産状況、今後の市場拡大の可能性、魅力を広げるためのアイデアなどを、写真やグラフを用いてパワーポイントとワークシートにまとめ、それらを基に発表を行いました。自主的に準備を進める生徒や、農産物クイズを取り入れて発表に工夫を凝らす生徒も見られ、単元を通じて生徒の主体性が引き出されていました。
「工業科(「工業情報数理」)」
「アルゴリズムとプログラミング」について学ぶ単元において、8時間目となる本時では、身の回りの工業製品の流れ図を考え、スクラッチでブロックプログラムを作成し、マイクロビットで動作させる活動を行いました。生徒はグループに分かれ、前時に学習した温度センサや光センサなどを用いて自動点滅器の仕組みを表現し、作成したプログラムを発表しました。他グループの意見を取り入れることで、プログラミング的な視点をより深めることができました。さらに、グループで協働してプログラムをよりよく改善しようと取り組む様子が見られ、今後学習するC言語の単元においても、プログラムの設計・開発に主体的に取り組んでいけると考えられます。
「商業科(「ネットワーク活用」)」
「情報コンテンツの制作」について学ぶ単元において、7時間目となる本時では、前時に作成した店頭用のPOP広告の発表を行い、その後POP広告とネット広告の違いについてグループで話し合いました。商品の購入を訴えかけるターゲット層や広告を見た人に与える印象を意識して、店頭でのPOP広告とネット広告について、相違点や作成する上での工夫や配慮する点などについて考えました。「商品の情報を的確に伝え、消費者の購買意欲を高めるにはどうしたらよいか」という問いに対して積極的に意見交換がなされ、情報コンテンツを制作する上での工夫や配慮について学びを深めていました。
どの教科においても、生徒が問いを探究して学びを深める過程が大切にされており、その中で思考の深まりや主体性の伸長が見られました。さらに、生徒が笑顔でいきいきと活動し、学びを楽しみながら自らの考えを広げていく姿が印象的でした。
校内研修おじゃまします!(R7調査研究〈小・中〉) 取材記録①
研究協力委員の先生方の勤務校を当センター指導主事が訪問し、校内研修を見学・取材する取組が始まりました。
今回は、2校の校内研修のようすをお伝えします。
茂木町立茂木中学校 9月10日(水)、10月6日(月)
外国語科と国語科の指導案検討会、及び授業研究会の様子を取材しました。茂木中学校では、教科等の枠を越えたチームを編成し、1年間同じメンバーで授業研究を行っています。他教科の先生方との意見交換は、授業者にとっても、新たな視点を得て自身の担当教科の授業について深く考えるきっかけとなっているようです。指導案検討会や授業研究会の際には、協議の視点が示されており、参加者同士で意見交換がしやすくなっていました。
また、学力向上コーディネーターや町教委の指導主事が、指導案検討の段階から関わっていることもこの校内研修の特徴の一つです。茂木中学校では、当日の授業だけでなく、単元を見通した授業を皆でつくりあげる過程を大切に、指導力の向上を目指しています。
研修の最後には、振り返りシートの記入と各自の振り返りを共有する時間が確保され、その日の学びをより深めていました。
〈指導案検討会のようす〉 〈授業研究会のようす〉
足利市立協和中学校 9月24日(水)
校内研修として、第1学年、第2学年、第3学年の三つのグループに分かれて、道徳科の授業公開及び授業研究会が行われました。事前に指導案検討会や模擬授業を行ってきた中で、当日を迎えました。
授業研究会では、先生方が授業中の生徒の姿を記録したふせん紙を用いて、模造紙にまとめながら授業者の発問に対してどのように生徒が反応していたか、生徒の姿から本時のねらいに迫れていたかなどについて協議していました。最後に、当センターや足利市教育委員会の指導主事による指導助言がありました。道徳科の目標に示されている生徒の姿について、先生方が目線を合わせて考えるきっかけとなる時間となりました。
これまでに、同僚性を高める研修が計画的に実施されてきており、グループ協議や全体共有の場面において、安心して発言できる温かな雰囲気があることが印象的でした。
〈生徒の姿を記録する先生方〉 〈記録をもとに協議が進んだ授業研究会〉
〈3人の授業者へのインタビュー〉
茂木中、協和中の先生方、大変お世話になりました!
今後も、取材した学校の校内研修のようすなどを、本通信を通じてお伝えしていく予定です。
令和7(2025)年度 教育の情報化に対応した学校の在り方に関する調査研究 第3回調査研究委員会 (宇都宮市立晃陽中学校)
研究調査部情報教育支援チームが取り組んでいる調査研究「プログラミング教育の充実を目指して」の進捗状況について報告します。第3回調査研究委員会は、研究協力委員の所属校においてプログラミング教育の実践授業を行い、中学校段階では校種間での「育成を目指す資質・能力」の繋がりを意識した授業について検討することとしています。
9月30日(火)は、宇都宮市立晃陽中学校に伺いました。3年「技術・家庭科(技術分野)」の授業において、「給食ワゴンの事故防止」という学校生活上の課題をテーマに、プログラムの作成に取り組んでいました。
子どもたちは、前時に扱ったタッチセンサのプログラムを基に、赤外線センサを活用して障害物を認識し、停止や迂回するプログラムを制作しました。完成したプログラムをロボットにアップロードし、障害物が設置されたコースを実際に走行させ、安全かつ適切な動作となるよう改善・修正を重ねました。粘り強く試行錯誤を繰り返しながら、熱心に取り組む子どもたちの姿が印象的でした。
第4回調査研究委員会では、各学校の授業実践報告を行い、校種ごとのプログラミング教育の在り方について情報を共有する予定です。中学校においては、校種間での「育成を目指す資質・能力」のつながりを意識した指導計画の検討も行います。
昨年度の調査研究で作成した「プログラミング教育モデルカリキュラム」などを活用しながら、今回の授業実践を踏まえ、小・中・高の各段階を見通した、縦につながるプログラミング教育カリキュラムの検討を進めていきます。
プログラミング教育先進校(宮城教育大学附属小学校)視察
情報教育支援チームの指導主事2名が、調査研究の一環で9月12日(金)に、宮城教育大学附属小学校を視察しました。同校は文部科学省研究開発学校として、実践的・体験的な活動を通して情報活用能力を育む目的で「小学校情報科」を設定し、学びの充実を図るための教育課程の開発に取り組んでいます。
〔校舎内見学〕
1・2年生はiPadを、3~6年生はChromebookを活用していました。
「パソコン室」にあたる「クリエイティブ・ラボ」では、3Dプリンタ4台が常時稼働し、児童が制作した作品を出力していました。そのほか、レーザー加工機、toio、Tello、Sphero BOLT、アーテックロボ、micro:bitなど、多様な機器が整備されており、多様な学びを体験できる非常に充実した環境でした。また、各教室での児童によるICT活用の様子も見学しました。特に、上級生のタイピングやスライド作成の速さに驚くとともに、1年生から積み重ねてきた取組の成果がここに表れていると感じました。
〔授業見学〕
4時間目は1年生の「情報科」の授業で「ドクターイエローの絵をコンピュータで描こう」という内容で進められていました。単に絵を描いて終わるのではなく、紙で描いたときとの違いに気付いた点をアプリを用いてまとめており、コンピュータの特性について考察することができていました。コンピュータの特性を題材に議論できる点は、情報科ならではだと感じました。また、参観していたすべての先生もタブレット端末とタッチペンを使用しており、紙と鉛筆をもつ教員が見当たらなかったことも印象的でした。
5時間目は2年生の「情報科」の授業で、toioを活用した「森の道を安全に探検するにはどのようなプログラムがよいか」という学習でした。児童は動作をどのように組み合わせれば目的の動きが実現できるかを試行錯誤しながら表現していました。特に、反復の考え方を活用することで命令を簡略化できることに気付いており、プログラミング的思考の育成につながっていました。
〔感想〕
授業見学後には、小学校「情報科」の特色や課題、これまでの取組に関する貴重なお話を伺うことができました。プログラミング教育について、本県も一層の実践を進めるためには、「まずカリキュラム・マネジメントが重要である」との助言をいただきました。今後、私たちも昨年度の取組を基盤としつつ、研究協力委員所属校での授業実践を進めていきたいと考えています。
プログラミング教育に限らず多くの面で大変参考となる視察でした。宮城教育大学附属小学校の先生方に、心より感謝申し上げます。
令和7年度 小・中学校における教員の資質・能力の向上に関する調査研究 第2回調査研究委員会
7月23日(水)に、第2回調査研究委員会を行いました。
今回は、研究協力委員の先生方が作成した校内研修計画表をもとに、各校の学校教育目標や目指す児童生徒や教職員の姿等を確認した上で、目標を実現するためにどのような校内研修に取り組もうとしているかについて協議しました。協議の中では、授業研究会、ミニ研修会、職員の同僚性を深める活動などに関する話題が挙がりました。特に、授業改善につながる組織づくりや個人の振り返りの在り方等について、研修担当者としての思いや願いを交えて、活発な協議が行われました。どの内容においても、研修の目的を明確にしたり、先生方の要望を取り入れたりしていることが共通していました。
夏休み明けは、研究協力委員の皆様の学校を訪問し、校内研修の実際を取材する予定です。その様子は、この調査研究通信でもお知らせしていきます。どうぞお楽しみに!
〈研究協力委員と当センター指導主事との協議の様子〉
令和7(2025)年度 教育の情報化に対応した学校の在り方に関する調査研究 第2回調査研究委員会(栃木市立合戦場小学校)
7月2日(水)は、栃木市立合戦場小学校に伺いました。6年生の家庭科の授業では、“衣服の手入れ”について端末を活用しながら考えや気付きをまとめ、グループでの話し合いを経て、学級全体で共有を図っている様子を見学できました。
子どもたちは、個人のQRカードで学習支援アプリにログインし、先生の指示のもと、配付された資料を基に自分のペースで学ぶ姿が見られました。それぞれが、自分が気になる部分を拡大して確認した上で話し合い活動を進めるなど、効果的にICTが活用されていると感じました。
第3回調査研究委員会では、プログラミングの授業を行っていただき、その様子を取材させていただく予定です。昨年度の調査研究で作成した「プログラミング教育モデルカリキュラム」などを活用しながら、授業実践に向けた打合せを、今後進めていきます。
令和7(2025)年度 教育の情報化に対応した学校の在り方に関する調査研究 第2回調査研究委員会(宇都宮市立晃陽中学校)
6月27日(金)、宇都宮市立晃陽中学校に伺いました。3年生の技術・家庭科(技術分野)の授業では、情報処理の手順について考えることを目的として、粘り強く試行錯誤を重ねながら、身の回りの課題に応じたプログラムの作成を繰り返す様子が印象的でした。
子どもたちは、端末の操作に慣れている様子で、プロロボ教材アプリを使ってスムーズにプログラムを作成したり、端末からプロロボにプログラムを転送したりと、意欲的に活動していました。また、授業支援クラウド「schoolTakt」を活用し、自分が作成したプログラムのスクリーンショットを、用意されたワークシートに貼り付けて記録するなど、端末を活用した学びが、日々の授業に根づいていることが感じられました。
こうしたICTの活用を通して、自分の学びを可視化したり、振り返ったりする機会も広がり、子どもたちの学びが定着している様子がうかがえました。
第3回調査研究委員会では、プログラミングを扱う授業を行っていただき、その様子を取材させていただく予定です。昨年度の調査研究で作成した「プログラミング教育モデルカリキュラム」などを活用しながら、校種間での資質・能力の繋がりを意識した指導計画の検討や授業実践に向けた打合せを、今後進めていきます。
令和7(2025)年度 教育の情報化に対応した学校の在り方に関する調査研究 第2回調査研究委員会(那須塩原市立東小学校)
研究調査部情報教育支援チームが取り組んでいる調査研究「プログラミング教育の充実を目指して」の進捗状況について報告します。第2回調査研究委員会は、研究協力委員の先生が所属する学校に伺い、学校のICT環境や活用状況及び情報教育やプログラミング教育の全体計画に関する聞き取りや意見交換を行い、授業におけるICTの活用状況について、実際に見学することとしています。
6月19日(木)は1校目として、那須塩原市立東小学校に伺いました。5年生の理科の授業では、“植物が発芽する条件”について学習したことをまとめ、理解を深めるためにScratchでシミュレーションアプリを作って確認するというプログラミングの活動を行う様子を見学できました。
子どもたちは、端末の操作に慣れており、ClassroomからScratchのファイルを自分でダウンロードして読み込ませることができたり、友達と一緒にプログラムの作成を考え、粘り強く試行錯誤を重ね、完成したプログラムの説明を行ったりすることができていました。さらに、振り返りで指定のFormを活用するなど、1人1台端末の活用が進められている様子がうかがえました。
第3回調査研究委員会では、プログラミングの授業の実践を行っていただき、その様子を取材させていただく予定です。昨年度の調査研究で作成した「プログラミング教育モデルカリキュラム」などを活用していただきながら、授業実践に向けた打合せを今後進めていきます。
令和7(2025)年度 高等学校における教科指導充実に関する調査研究 第2回調査研究委員会
6月17日(火)に第2回調査研究委員会を行いました。
はじめに本調査研究の担当者が、第1回学習会での議論を踏まえた授業作りの方針の確認や単元づくりワークシート活用等について説明を行いました。その後各教科に分かれ、研究協力委員の先生方とセンターの指導主事で、教育目標やスクールミッションを踏まえた単元の目標や生徒がその単元で追求し続けるような単元を貫く問いの設定、及びこれまでの学習内容を活用するようなパフォーマンス課題の在り方などについて検討しました。どの教科でも生徒の実態を踏まえて単元計画を工夫することで、深い学びを促し、生徒の資質・能力を育成できるよう議論を重ねていました。2学期は、各学校でこの計画に基づいた授業実践を行う予定です。その様子はこの調査研究通信でもお知らせしていきます。
令和7年度 小・中学校における教員の資質・能力の向上に関する調査研究(小・中)学習会・第1回調査研究委員会
今年度は、県内の小・中学校より4名の先生方に研究協力委員となっていただき、昨年度の調査研究で明らかになった「校内研修が充実する5つのポイント」等を参考にしながら、教員の資質・能力の向上に資する校内研修の在り方について、実践研究していきます。
6月9日(月)に当センターにおいて、玉川大学大学院教育学研究科教授の久保田善彦先生をお招きし、「教員の資質・能力の向上に向けた授業研究の在り方」をテーマに学習会を実施しました。参加者は、研究協力委員の先生方と当センター職員の他、市町教育委員会及び県教育委員会事務局から参加を希望した指導主事でした。
前半は、「よい授業になる5つの要素」、「自己調整としての授業のリフレクション(振り返り)の必要性」等について詳しくお話を伺いました。後半は、「効果的・現代的な授業研究会の在り方」と題して、実際に端末を使いながら、生成AIの利用方法等、効果的なICT活用について知見を広めることができました。特に、「子どもの学びと教師の思いのズレに授業改善のヒントが隠されている」、「研究授業や校内研修の内容を、自身の授業改善にどのように生かすかを考え、行動に移すことが重要である」等の内容は今後の実践研究を進める上でのヒントとなりました。
午後は、研究協力委員の先生方とセンターの指導主事とで、和やかな雰囲気のもと、本研究の目的や進め方等に関する説明や打ち合わせをしたり、各校の取組や様子などを共有したりしました。活発な議論の様子から、今後の実践研究の充実に期待が持てました。
今年度も、調査研究委員会や学校訪問の様子など、本調査研究の途中経過をこの調査研究通信に随時掲載していく予定です。
〈全体会の様子〉
令和7(2025)年度 教育の情報化に対応した学校の在り方に関する調査研究 第1回調査研究委員会および学習会
今年度、研究調査部情報教育支援チームが取り組んでいる調査研究のテーマは、昨年度からの継続で「プログラミング教育の充実を目指して」です。小・中・高を通して児童生徒が習得すべき資質・能力およびカリキュラムの在り方等について調査研究を行い、本県のプログラミング教育の充実を図ることを目的としています。今年度は小学校、中学校の先生方に調査研究協力委員をお願いして授業実践やカリキュラムの検討を行います。
5月27日(月)、当センターにおいて、国立教育政策研究所教育課程調査官の渡邊茂一氏をお招きし、第1回調査研究委員会および学習会を行いました。講話の中では、中央教育審議会の資料をもとに、情報技術と情報教育を取り巻く現代社会の状況、情報活用能力を育成する取組の現状と課題などを伺い、プログラミング教育の大切さについて考えることができました。また、子どもたちが熱心に取り組み、楽しんでプログラミングを行っているたくさんの事例や、高等学校まで系統立てられたプログラミング教育のイメージなど、今後の調査研究を進める上でのヒントを得るとともに、渡邊調査官のプログラミング教育に対する熱い思いを拝聴しました。
学習会には研究協力委員や所内の指導主事のみならず、市町教育委員会、教育事務所、義務教育課、高校教育課、特別支援教育課の指導主事にも御参加いただきました。調査研究を進めるにあたり、関係各所とも連携・協力しながら進めていきたいと思います。
学習会後は、研究協力委員の先生方に、本調査研究の進め方等に関する詳しい説明を行いました。その後、授業実践を行う実施クラスの検討や次回の委員会に向けての打合せ等を行いました。
今年度も、調査研究委員会や情報教育支援チームでの打合せの様子など、本調査研究の途中経過等を随時掲載していく予定です。お楽しみに。
情報教育支援チームでは「とちぎ教育ICTポータルサイト」を運営しております。そちらでも調査研究の進捗を随時お知らせします。ぜひ御覧ください。