SSH日誌

2016年8月の記事一覧

【SSH】科学英語ディベート講座

1.行事名 


  科学英語ディベート講座


 2.実施日時 


  平成28年6月11日(土)

 3.実施場所 


  本校 明鏡寮ホール
 

 4.参加者

 

  栃木県立宇都宮高等学校
  栃木県立佐野高等学校
  栃木県立足利高等学校

  本校希望者


 5.実施概要 


 (1) 講師
  大阪府立大学 大学院工学研究科 機会工学分野
  助教 中川 智皓 氏

 (2) 内容
  
経験者、初心者などでチーム分けをして、
  ジャッジ等役割を決めラウンドディベートを実施

 

(3) 論題 

  1. A robot dog is better than a real dog.
  2.Automatic driving cars bring more benefit than harm.










 
 今年度も、科学英語ディベート指導の第一人者である、大阪府立大学助教の中川智皓(ちひろ)先生をお呼びして、即興型ディベートセミナーを開催した。本校を含め、4校の生徒及び職員の参加があり、基本レクチャーを受けた後、各チームに分かれてゲームを行った。50分間のレクチャーの後、論題が発表され、15分間の準備、10分間の発表となった。
 初心者にはかなりハードルの高いものであったが協力しながら実践ゲームをすることができた。経験には差があったが自分の考えを発表したり、相手に反論したりと、メモや単語リストを頼りに有効に時間を使うことができた。
 今年は新たに、足利高校の生徒の参加があり、裾野が広がった。初めは緊張していたが、チーム内で協力することで負荷が軽減され、2ラウンド目は余裕が見られた。普段は馴染みのないロボット犬や自動運転車に関するテーマを考えるよい機会となったようだ。

 本校は1年生のみ13名の参加があり、実施後のアンケートにおいては極めて満足度の高い結果となった。参加者のほとんどは英会話部の生徒であったが、更に興味関心が深まったと答える生徒が多く、進路選択の参考になったと考えているようだ。
 また、自由記述欄には、「即興型は考える時間が少なくて大変だが、チームで協力して取り組めるので楽しい」との意見も多く、協同学習の実践にもつながるのではないかと思う。
 今後の課題としては、裾野をどれだけ広げられるか、ディベートの楽しさを多くの人に知ってもらえるような取り組みを考えたい。

大学実験講座

1.行事名


 大学実験講座
   

2.実施日時 


 平成28年8月24日(火) 

3.実施場所 


 宇都宮大学教育学部

4.参加者 


 2年生希望者

5.実施概要 


【物理学】 「身の回りの色のしくみ」
 宇都宮大学教育学部 教授 南 伸昌氏

光と物質との相互作用(吸収、反射、屈折、散乱、偏光)による色の見え方について学んだ。フィルターを通しての補色による色の見え方の違い、虹プレートの作成、懸濁液による光の散乱、偏光板を用いた実験・観察を行った。



大学実験講座1


【化学】 「液体の金属、水銀の科学」
 宇都宮大学教育学部 教授 山田洋一 氏 

水銀の凝固点や沸点、密度、蒸気圧、電気伝導性などの物理的性質を概説を聞いたした後、水銀の密度、冷却した際の水銀の状態変化、電気伝導性を観察。さらに、トリチェリの真空を観察し、圧力計の原理を考察した。



大学実験講座2


【生物学】 「魚の染色体の観察」
 宇都宮大学教育学部 教授 上田高嘉 氏
 

タイリクバラタナゴにコルヒチンを注射し、細胞分裂中期で分裂を停止させた。解剖し腎臓を取り出し、処理を行い染色体標本を作製し、観察した。染色体、魚類の体のつくりなどを学んだ。



大学実験講座3

 
 【地学 「珪藻観察からみる地質学」
 宇都宮大学教育学部 松井誠一郎氏

示相化石、示準化石について説明を受けた後、鶴田沼と塩原湖成層の堆積物の含まれる珪藻化石のプレパラートを作成し観察した。珪藻の種類による採取した場所の環境の違いについて学んだ。
 

大学実験講座4





   宇都宮大学のGSC事業と連携して実施している。移動にバスも用意していただき、生徒にとって参加しやすい環境になった。結果、参加する生徒が例年より1.8倍程度に増えたが、アンケートの結果、理解度や興味関心は例年通り良好な結果になっている。


【生徒の感想】
・物理と聞くと複雑な計算などあまり好かれないイメージがあるが、身の回りの現象と結びつけることで自分の中に疑問が生まれ、より知りたいという意欲が芽生えるいいきっかけになった。
・金属が温度が低いほど電流が流れやすいということを聞いたときは予想と違い驚いた。また、水銀を使って真空を作る実験を実際に見て昔の人のすごさがわかった
・生きている魚から細胞を取り出し、処理をし標本にするまでの過程を体験することとと、授業で学んだ内容が結びついてより理解が深まった。染色体のことだけでなく、染色体の研究の歴史や方法を学ぶことができとてもためになった。
・生きている魚から細胞を取り出し、標本として処理する過程を見ることで授業で学んだ内容をより深く理解することができた。

【SSH】SSH指定女子校研究交流会1

1.行事名 


  SSH指定女子高校研究交流会

 2.実施日時 


  平成28年8月23日(火)

 3.実施場所 


  お茶の水女子大学
 

 4.参加校


  群馬県立前橋女子高等学校  
  茨城県立水戸第二高等学校
  埼玉県立川越女子高等学校
  埼玉県立浦和第一女子高等学校
  埼玉県立熊谷女子高等学校
  
  本校 2年生SSクラス
  

 5.実施概要 


 (1) 日程 

  1.開会行事 
     埼玉県立前橋女子高等学校 校長 金井 尚之 氏
     お茶の水女子大学 学長 室伏 きみ子 氏

  2.基調講演「相転移 ~記事仮名問題を例にして~~」
     お茶の水女子大学理学部情報科学科 准教授 工藤 和恵 氏
  
  3.分野別実習

  4.6校交流会

  5.閉会行事 
     お茶の水女子大学 理学部長 吉田 裕亮 氏
     茨城県立水戸第二高等学校 校長 石﨑 弘美 氏

SSH指定女子校研究交流会1











SSH指定女子校研究交流会2











SSH指定女子校研究交流会3


 



大学の先生、学生、他校の生徒など、様々な立場からの貴重な話を聞くことができ、有意義な交流会となったようである。

【生徒の感想】
・大学生や他校生と話すことができ、視野を広げることができてよかった。
・学ぶだけでなく考えることが重要であることが分かった。
・相対論と素粒子論の結びつきを知れて研究への関連づけの参考になった。
・普段はあまり使うことができない双眼実体顕微鏡をたくさん使うことができ、使い方を学べてよかった。
・他校生との交流によって視野が広がるとともに、自分の研究テーマについても説明することで整理することができた。
・大学生や大学院生から生の声を聞くことができてよかった。
・情報の整理の方法・条件分けの方法など、学校では教わらないことを学習することができ、実験でも生かすことができると思った。

【SSH】SSH生徒研究発表会(神戸)

1.行事名 


  平成28年度SSH生徒研究発表会 (神戸)

 2.実施日時 


  平成27年8月10日(水)、11日(木)
   ※ 発表者は8月9日(木)事前準備

 3.実施場所 


  神戸国際展示場
 

 4.参加者 


  3年生(SSクラス)   4名(ポスター発表)
  2年生(SSクラス)  10名(一般参加)
  

 5.実施概要 


 (1) 日程 

  8月10日(水)
    1.全体会(開会・講演) 
    2.ポスター発表・アピールタイム
    3.全体会  代表発表校選出、講評

  8月11日(木)
    1.全体会  代表発表校による口頭発表
    2.ポスター発表
    3.研究者ミニライブ講演
    4.表彰、全体講評


 (2) ポスターセッションの概要
    「色素分解~過酸化水素の分解過程を解明しよう!!~」


生徒研究発表会(神戸)1



生徒研究発表会(神戸)2



生徒研究発表会(神戸)3
 


生徒研究発表会(神戸)4

 参加したのは、発表者3年生4名、見学者2年生10名で、いずれもSSクラスの生徒で、研究に対する意識が高い生徒なので、興味関心等を向上させるのに大きな効果があったことが、アンケートその他から伺うことができる。
 発表者は、それなりに準備をして発表会に臨んでいたが、聞く側からするともっと様々な疑問点が上がることが分かった。
 見学者は、1年後に発表するのにイメージを大分わかせることができた。

【生徒の感想】
・【発表者】質問対策をして発表会に臨んだが、用意した以上の質問が飛んできていろいろな角度から自分たちの発表を見つめ直すいい機会になった。
・【発表者】自分たちの発表を専門の方たちに聞いてもらったことで、3月の本発表よりも活発な質問をしてもらえたのでやりがいがあった。
・【見学者】常に「なぜ」という気持ちを忘れずにいることの大切さを実感した。
  先輩の発表もわかりやすく、また実験での工夫の仕方も学ぶことができたので、自分たちの研究にも生かしたい
・【見学者】どれもハイレベルでわからないことも多かったが、とても面白かった。発表会でしか学べないことも多く学べたのでこれから生かしていきたい。

【SSH】ウィルス学体験講座

1.行事名 


  ウィルス学体験講座

 2.実施日時 


  平成28年8月5日(金) 13:00~17:45
  平成28年8月6日(土) 10:00~12:30

 3.実施場所 


  獨協医科大学病院
 

 4.参加者 


  2年生希望者
  

 5.実施概要 

 

   
(1)開校・講師紹介
   (2)ウイルスに関する解説
   (3)電子顕微鏡の解説
   (4)体験
    ①インフルエンザの検査
    ②ウイルスの電子顕微鏡観察
    ③ウイルスの感染細胞への影響 等

 【担当指導者】

 石川 知弘(獨協医科大学)
 大塚 裕一(獨協医科大学)
 篠崎 由季(獨協医科大学)
 高篠 絢子(東京都医学総合研究所)
 布矢 純一(獨協医科大学)
 増田 道明(獨協医科大学)
 吉田 里実(獨協医科大学)
 猪村 亜弓(東京都医学総合研究所)
 小池  智(東京都医学総合研究所)
 巣鷹 祐衣(東京都医学総合研究所)
 圓谷  勝(獨協医科大学)
 野中 里佐(獨協医科大学)
 村木  靖(岩手医科大学)

 

ウィルス学体験講座1


ウィルス学体験講座2


ウィルス学体験講座3
 

【生徒の感想】

 ・将来的になりたいものに近いことを体験することができ、感動した。
 ・2日間とても充実していてとにかく楽しかった。前より生物が好きになった。
 ・将来就きたい仕事のことが少し分かった。将来につながった。
 ・高校にはない機械(電子顕微鏡等)にたくさん触れることができた。実験方法も高校より精度が高い方法を体験できた。
 ・指導して下さった先生が皆丁寧に説明して下さったので、分かりやすく楽しくできた。

【SSH】第6回 高校生バイオサミット in 鶴岡(山形)

1.行事名 


  第6回高校生バイオサミット

 2.実施日時 


  平成28年7月31日(日)~8月2日(火)

 3.実施場所 


  鶴岡メタボロームキャンパス(山形)
 

 4.参加者 


  3年生SSクラス 4名
  

 5.実施概要 


【発表内容】

  「ミジンコを用いた毒性試験」
  「イチゴは多数決を理解するのか」

【日程】
  1日目 ・開会式
       ・成果発表部門 研究発表(予選)

  2日目 ・成果発表部門 研究発表(決勝)
       ・計画発表部門 研究発表
       ・講演 
          慶應義塾大学先端生命科学研究所 所長 富田 勝 氏 
       ・ラボ見学(鶴岡メタボロームキャンパス、慶義塾大学バイオラボ棟)
       ・大学生による研究発表

  3日目 ・表彰式・閉会式
 
   

  


第6回高校生バイオサミット1


第6回高校生バイオサミット


第6回高校生バイオサミット3


第6回高校生バイオサミット4 

【結果】
 成果発表部門 決勝出場 優秀賞 「イチゴは多数決を理解するのか」
 成果発表部門 決勝出場     「ミジンコを用いた毒性試験」

【SSH】夏季宿泊研修(生物)

1.行事名 


  夏季宿泊研修(生物)

 2.実施日時 


  平成28年7月27日(水)、28日(木)、29日(金)

 3.実施場所 


  お茶の水女子大学湾岸生物教育研究センター  館山臨海実験所(千葉県館山市)
 

 4.参加者 


  2年生SSクラス 生物選択者
  

 5.実施概要 


 (1) 指導者

  
    お茶の水女子大学大学院 人間科学研究科
      準教授    清本正人 氏
      準教授    嶌田  智 氏
      特任講師   広瀬慎美子 氏
      TA        後藤 裕子 氏
      TA        小林穂ノ佳 氏


 (2) 日程・実施内容
  7月27日(水)
    ・ウニの受精と発生の講義と実験
    ・海の動物の講義
    ・ウミホタル採集、観察

  7月28日(木)
    ・ウニの発生観察
    ・船にてプランクトン採集
    ・ドレッジ採集
    ・磯の動物採集、観察、同定
    ・薄層のクロマトグラフィーの実験
    ・海藻の同定、標本作製

  7月29日(金)
    ・ウニの発生観察
    ・海藻標本のパウチ

夏季宿泊研修(生物)1




夏季宿泊研修(生物)2




夏季宿泊研修(生物)3
 


【生徒の感想】
 ・全ての実習が興味深く本当に充実した楽しい3日間だった。SSクラスに入って本当に良かったと思った。
 ・なかなかではできない貴重な実習、体験ができ、普段見ることのできない動物を見られてとても良かった。
 ・資料集でしか見たことのないウニの受精、発生の過程が分かり、感動した。
 ・船でプランクトンや海の底にいる生物を採集したのがとても楽しかった。船は気持ちが良かった。
 ・潮の引きが少なく磯採集が少ししかできなかったが、それでも自分でヤドカリを採集したりして楽しかった。
 ・夜の海でウミホタルがたくさん採集できて良かった。ウミホタルがとても美しかった。
 ・海藻の種類を学んでからびクロマトグラフィーで確認実験をしたことにより、種類の違いがよく分かった。
 ・皆と協力して実習を行うことでクラスの皆と更に仲良くなれて良かった。

【SSH】夏季宿泊研修(物理)

1.行事名 


  夏季宿泊研修(物理)

 2.実施日時 


  平成28年7月28日(木)、29日(金)

 3.実施場所 


  日本原子力研究開発機構 那珂核融合研究所
  高エネルギー加速器研究機構
 

 4.参加者 


  2年生SSクラス 物理選択者
  

 5.実施概要 


 (1) 日程・実施内容
   7月28日(火)
   【筑波大学】
    ・講話
    ・研究室見学

   【日本原子力研究開発機構 那珂核融合研究所】
    ・講話
    ・JT-60制御室見学
    ・機器収納棟見学
    ・中性粒子入社装置についての説明、見学
    ・高周波加熱装置についての説明、見学
    ・液体窒素を用いた実験

   7月29日(水)
   【高エネルギー加速器機構】
    ・電子・陽電子衝突型加速器と素粒子物理についての講話
    ・放射光施設の説明、見学
    ・Bell測定器の説明、見学
    ・富士KEKBトンネル見学
    ・霧箱製作実習
    ・講義「研究者とテニスボール」

夏季宿泊研修(物理)1



夏季宿泊研修(物理)2
 



夏季宿泊研修(物理)3



夏季宿泊研修(物理)4

【研修実施後の生徒アンケートの結果】
・「内容が理解できたか」との問いに対しては、「そうである」が最も多く60.0%であった。
 物理の授業で、まだ学習していない原子核や素粒子に関する内容が主であったが、説明が分かり易く実際の装置など見ることができたため、理解しやすかったためと考えられる。
・「興味・関心が向上したか」との問いに対しては、「そうである」と回答した生徒が最も多く80.0%であり、生徒の知的好奇心を大いに刺激する内容であったと考えられる。
・「進路の参考になったか」との問いに対しては、「そうである」の65.0%と、「どちらかといえばそうである」の35.0%を合わせると100%であり、多くの生徒が進路選択の参考になったと回答している。
・「参加してよかったか」との問いに対しては、「そうである」が最も多く95.0%で、ほとんどの生徒にとって満足度の高い研修であったと考えられる。