進路指導室より

進路指導室より

福祉施設の選び方

12月21日(水)

 本日は、障害福祉サービス施設を選ぶ際のポイントについて、進路指導部の立場から感じていることをお伝えします。ごく当たり前の内容ですが、参考までに御一読ください。

WEBページやパンフレット等ではわからない
 本校でも毎年「福祉サービス事業所ガイドブック」を作成し、学校WEBページに掲載していますが、そういった刊行物やインターネット上に掲載されている情報だけでは、施設の詳細まではわからないことがほとんどです。紹介されている情報を頼りに問い合わせると「それはできません」と言われることも多くあります。反対に、記載されていない部分まで丁寧に支援してくれる事業所もあります。

実際に足を運んで見学し、話を聴く
 そこで有効なのは、実際に施設に足を運び、職員の話を聴いてみることです。利用者の方がいらっしゃる時間帯であれば、実際の作業内容や支援風景を見ることができ、なお良いです。

積極的に質問する
 不明な点については、積極的に職員に質問してください。話の中で、見学するだけでは見えなかった施設の素晴らしいところや課題、現状等を聴くことができるかもしれません。

評判(噂)はうのみにしない
 お知り合いの方やインターネット経由の情報等から、施設の評判(噂)が耳に入ることも多々あるかと思いますが、うのみにしないことが重要です。大切なのは、「御自身やお子様がどう感じるか」です。

 以上、簡単にポイントをお伝えしました。現在は感染症による見学中止等の対応もだいぶ緩和されてきています。まずは気になる施設に電話し、見学の申込みをしてみてください。小学部、中学部段階でも早すぎるということはありません。お時間があるときに、ぜひ出かけてみてください。
 どうしても御自身でアポイントを取るのが難しい場合は、担任を通して進路指導部まで御相談ください。

本校高等部に関するQ&A

11月25日(金)

 体験学習等で外部からいらっしゃる保護者の方から、時折質問される項目に
ついてまとめてみました。御覧下さい。

Q 「特別支援学校を卒業したら”高卒”扱いになりますか?」
A 特別支援学校高等部を卒業しても、「高等学校卒業」の資格を得ること
 にはなりません。肩書きとしては「特別支援学校高等部卒業」になります。
  補足ですが、「サポート校」についても単独では‘’高卒‘’とはならず、通
 信制高校と連携したカリキュラムを修了する必要があります。

Q 「大学や短期大学に進学はできますか?」
A 大学・短期大学の入学資格は、
  1.高等学校又は中等教育学校を卒業した者
  2.特別支援学校の高等部又は高等専門学校の3年次を修了した者
  に与えられますので、法的には受験資格はあるということになります。
  ただし、本校のカリキュラムは大学等への進学に対応したものではない
 ため、現実的な選択肢ではありません。
 
Q 「特別支援学校卒業で就職に不利になりませんか?」
A 「不利」になることはありません。就職への過程が一般高校とは異なる
 だけで、そこに有利不利はありません。ただ、法定雇用率や企業側の雇用
 意欲、障害理
解に左右される部分はどうしても大きくなります。
  企業への就職については、高等部での産業現場等における実習を経て、
 適性や能力を見極めながら進めていくことになります。就職に十分な力が
 あると企業が判断した場合、求人票が個人宛に発行されますので、そこに
 応募することになります。一般高校のように、指定校枠や学校向け求人が
 あるわけではありません。また、「障害者雇用」での採用となりますので、
 一般向け求人に応募するというケースもありません。この辺が過程の違い、
 ということになります。
  ただし、「障害者雇用」といっても企業側の扱いは「高卒」と同等で、
 求人票も「高卒求人」の書式を使用して発行します。
   
Q 「障害者雇用では給料は安いのですか?」
A 確かに過去のデータをひもとくと、一般高卒の初任給平均額に比べ、本
 校卒業生の初任給は低い状況です。いわゆる「正社員」としての雇用もほ
 とんどないため、賞与(ボーナス)や定期昇給が少ないか、全くない企業
 もあります。
  これはやはり本校卒業生の場合は単純反復労働に携わることが多いため、
 従事する内容に応じた賃金設定という意味合いでそのようになります。イ
 メージとしては、「パートタイマー」的な待遇というと分かりやすいかも
 しれません。
  

企業向け学校公開を開催しました

11月17日(木)

 今年度も、真岡公共職業安定所との共催で、「企業向け学校公開」を実施しました。
 感染症の再拡大が懸念される中でしたが、本校進路指導部は「対面」へのこだわりをもっています。なぜなら、リモートでは分からない「空気感」というものが、人間同士の相互理解には必要だと考えているからです。お呼びする企業の数を少なくし、会場設定にも空間的なゆとりをもたせる等配慮し、感染症対策を十分に実施しながら直接生徒の様子を見ていただく機会とすることができました。
 第一部では、高等部生徒の授業を参観していただきました。産業現場等における実習中とはまた違った生徒の様子に、参観した企業の方も新たな発見をされているようでした。
 第二部では、「栃木ハイトラスト株式会社」の柴田様、栁沼様からの御講話をいただきました。柴田様からは「生徒本人の適性を見る機会として、実習の場をどんどん活用してほしい」という御意見をいただきました。また、栁沼様からは「障害者を受け入れる側の意識も変えていく必要がある」と、実体験に基づくエピソードを交えてお話しいただきました。
 参加企業だけでなく、学校にとっても貴重な学びの場となりました。柴田様、栁沼様には心より御礼申し上げます。

 【真岡公共職業安定所長の挨拶】    【栃木ハイトラスト株式会社様の御講話】
   




令和4年度 保護者対象進路研修会

11月9日() 本校体育館にて保護者向け進路研修会を開催されました。

 

本校卒業生の保護者である川良桂子様、宮田加代様、卒業生の川良涼様を講師としてお招きし、講演していただきました。
    
    

     

川良様には、一般就労を卒業後の進路として選択するまでの過程や、家庭でのサポート、就職をしてからの様々なお話をお聞きすることができました。「笑顔で職場(学校)に送り出す」ことや、「いつでも本人を励ます体制を整えておく」など、保護者の生の声を聞くことができました。また、「社会に出て生きていくのは本人なので、多くの人に助けてもらえる人になってほしい」とおっしゃっていました。そのために「素直さ、笑顔、挨拶」が大切であるとお話をされていました。


    

宮田様には、主に生活介護に関するお話をお伺いしました。進路決定の際に重視したこと、進路決定までの苦労など、様々な内容をお話いただきました。「在学中にできるようになっておいた方が良いこと」に関しては、「朝に起きて、ご飯を食べ、昼間に活動し、夜になったら眠くなる、といった生活リズムを整えておくこと。」とおっしゃっていました。また、「学校にいる間には体育の時間など、運動の時間があるが、卒業後には意識しないと身体を動かす機会が減ってしまう」といったことも教えていただきました。

     



お忙しい中御来校いただいた講師の方々に深く感謝申し上げます。

 

参加された保護者の皆様からは、「具体的なお話を聞くことができ、とても参考になった。」「卒業後の進路について不安もありますが、前向きな気持ちになることができました。」といった言葉をいただきました。

進路決定の一助としていただくことができましたら幸いです。

 

また、アンケートの中には御質問もいただきました。

進路指導部長からこの場をもって返答させていただきます。

・生活介護と日中一時の併用は可能ですか?

 →可能です。生活介護サービスの時間帯外(例えば16:00~17:00など)に、組み合わせて利用している方が多くいらっしゃいます。また、生活介護が閉所している土曜日などに、日中一時を別の事業所で利用している方もいらっしゃいます。


・生活介護でグループホームにお世話になると、障害年金で一生安心して暮らせますか?

→障害基礎年金は、1級で月額約81,000円です。グループホームの費用は食費光熱水費込みで、6~7万円のところがほとんどです。計算上は生活していくことは可能ですが、赤字になってしまうような場合には、生活保護の受給を併せて行う方もいらっしゃいます。

 

 



2学期産業現場等における実習が終わりました

10月18日(火)

 9月21日(水)から始まった高等部の「産業現場等における実習」が、一部の生徒を除き終了しました。
 生徒たちは、学校生活と実習先での活動の違いにもすぐに慣れ、さすがは高等部生というところを見せてくれました。
 そんな中、今年度最初の企業内定をマルハニチロ株式会社様からいただくことができました。平山工場長様より内定通知書をいただく様子を御覧下さい。

  

芳賀地区自立支援協議会就労支援部会について

10月13日(木)

 芳賀地区では、障害者の社会的自立に向けて、関係機関による「自立支援協議会」という団体が定期的に会議を行っています。協議会にはいくつかの部会がありますが、本校進路指導部が関わっている「就労支援部会」が先日開催されました。今回の記事では、その場で挙がった話題について、学校生活にも関わりそうなものについてお伝えします。

テーマ:福祉事業所の工賃向上、販路拡大、人材育成について
意 見:
【就労継続支援A型事業所より】
・今般の最低賃金の著しい上昇によって、よりシビアに通所希望者の作業能力や生産性を見極めなければならなくなった。これまでなら雇用可能だった実態の方も、お断りせざるを得ない状況になってきている。
・現場の支援員から、採用面接を厳しくし、しっかりと働ける人材を確保してほしいという意見が出ている。
【就労継続支援B型事業所より】
・地域に根ざした産業を積極的に取り入れて、作業量の確保を行っている。利用者にいろいろな作業から選んでもらうことができるようにしていきたい。
・工賃向上については国が定める目標額が年々上がっており、売上を上げていく努力をしているが、なかなか厳しいのが現実である。
【就労支援アドバイザーより】
・行政が、障害者施設に発注できる仕事を、さらに積極的に切り出していく努力も必要だと思う。
・人も物も「付加価値」が求められている。
【企業より】
・働くことを通して、作業面で伸びる特別支援学校卒業生が多い。在学中には作業能力よりもまず「挨拶」「返事」「気遣い」を身に付けてほしい。

 ※「気遣い」=脱いだ靴を揃える、椅子をしまう、道具を片付けるなど


産業現場等における実習の様子その2

10月4日(火)

 高等部産業現場等における実習も3週目に入り、それぞれの実習先で生徒たちは頑張っています。その様子を御覧ください。

「家では料理しないけど」「ボンドの量に注意」 「先輩の教えを受けて」「製品の扱いは丁寧に」
       
 『そらまめ食堂』様 『SBワークス真岡』様  『関研磨工業所』様  『ヘイコーパック』様

産業現場等における実習の様子

9月29日(木)

 先日始まった高等部「産業現場等における実習」の様子をお知らせします。
 2年生は実習経験が少ないため、まだまだ緊張感の中での実習です。
 3年生はさすがに先輩の貫禄、「この実習で自分の進路先を決める!」という決意をもって、熱心に取り組んでいます。
 受入事業所の皆様、引き続き御指導くださいますようよろしくお願い申し上げます。


 《店舗に校長先生が来店!》       《カッターを上手に使って・・・》
 

第2学期産業現場等における実習が始まりました

9月26日(月)

 2学期の高等部「産業現場等における実習」が21日からスタートしました。今回の実習では、2、3年生が計42事業所に分かれ、実習を行います。3年生にとっては、卒業後の進路を決めるための大切な実習となります。
 事業者様には、受入れの御協力をいただき、誠にありがとうございます。

 今回の実習をお受入れいただいた事業所【順不同】
 《企業実習》
 ●泉食品株式会社様  ●中山産業株式会社様  ●TAMC株式会社様
 ●株式会社しまむら様(ファッションセンターしまむら益子店、バースデイ真岡店) 
 ●株式会社虎昭産業様 ●有限会社関研磨工業所様 ●株式会社真岡加工センター様 
 ●大創産業株式会社様(ダイソーショッピングモールとりせん真岡店)
 ●ヘイコーパック株式会社様 ●マルハニチロ株式会社様 
 ●株式会社三和電機様    ●カルビー・イートーク株式会社様
 ●芳賀赤十字病院様

 《障害福祉サービス事業所》
 ●ユーファーム真岡様   ●わらくや様    ●多機能型事業所そらまめ様
 ●ベストファームなかま様 ●スマイル上三川様 ●友愛作業所様
 ●第二けやき作業所様   ●SBワークス真岡様 ●プレリュード真岡様
 ●真岡さくら作業所様   ●益子マインド様  ●セルプ・みらい様
 ●アビリティセンター様  ●手仕事工房そら様 ●あさひ様
 ●美里学園レスパ様    ●コミュニティサポートセンターひかり様
 ●ミライエ様       ●就労支援センターTBC宇都宮様 
 ●ハート二宮様      ●プランテーション真岡様
 ●アグリ益子様      ●ともだち作業所様 ●けやき作業所様
 ●県東ライフサポートセンター・真岡様    ●久遠チョコレート宇都宮店様
 ●生活介護絆様      ●デイセンターすぎの芽様