進路指導室より

進路指導室より

実習報告会でいただいたアドバイス

10月10日(金)

 

 昨日、2学期産業現場等における実習の報告会が行われました。当日の様子は、高等部からアップされています。

 さて、今回も実習を受けていただいた事業所から来賓の方をお招きし、講評をいただく機会がありました。その中で、企業からいらっしゃった講師の方より、 「何事も感謝」「すみませんが言えること」「挨拶・返事・後始末」が大切だとアドバイスをいただきました。これらは普段から学校でも繰り返し伝えるようにしていますが、「後始末」という言葉だけはあまりなじみがないなと思い、少し考えてみました。

 辞書的な意味で「後始末」とは、❶「後片付け、物事が済んだ後の整理」というものが最初に出てきますが、次に出てくるのは❷「尻ぬぐい」「落とし前」などの意味です。講師の方は、「言葉の意味を考えてみてください」と講評の結びにおっしゃっていましたが、❶の意味なら「後片付け」と言えばいいわけで、つまり❷の意味について考えてみよ、ということなのではないか、と感じました。

 仕事をしていれば、作業面はもちろん人間関係や家庭の問題等、当事者には日々様々な「イレギュラー」が起こります。子どもたちは、学生時代に起きるイレギュラーやトラブルに対して、周囲の手助けを受けて、あるいは完全に人任せでそれらの困難を解消しています。しかし、社会人となって独り立ちするには、自分で片付けなければならないことがあり、まずは自分の力で解消を試みることが必要なのだ、というメッセージなのではないか、と思いました。

 これをおっしゃったのは芳賀地区でも有数の障害者雇用推進企業の方だったので、なおさら重みのある言葉でした。

産業現場等における実習において

9月30日(火)

 

 現在、高等部2、3年生が「産業現場等における実習」を行っています。地域の皆様にはいつも御協力いただき、誠にありがとうございます。

 さて、実習において事業所の御担当者様から、「気持ちをこめて」という表現でアドバイスをいただくことがあります。それを生徒に伝えようとするとき、大人の我々にとっても仕事に「気持ち」や「心」をこめることは、実はそう簡単なことではないことに気づかされます。というのも、生徒にわかりやすい適当な言い換えの言葉、伝わりやすい表現がなかなか見つからないのです。

 AIに尋ねると、「心をこめる」とは、『言葉や行動に相手への深い愛情、感謝、願い、祈りといった気持ちを込めて行うことです。単に作業をするだけでなく、相手を思いやり、真心や丹精を込めることで、物事の質を高め、相手にもその気持ちが伝わるようにするという意味合いがあります』と返ってきました。

 「単に作業をするだけでなく」…ここがポイントでかつ生徒たちにはとても難しいことだと思います。私は「自分がよくできた、きれいになった、と思える仕上げをしよう」と伝えましたが、自分が良いと思っていても周囲はそう思わないことも多々あります。さて、皆さんだったらどう伝えますか?

 

        

朝刊1面「障害者解雇最多262人」という見出しから

9月22日(月)

 

 9月21日の下野新聞朝刊1面に、標題の見出しが大きく掲載されました。内訳として9割近くが「就労継続支援A型事業所」からの解雇だったとのことです。

 近年爆発的な勢いで上昇する最低賃金や障害福祉サービス報酬改定等によって、運営が厳しくなったA型事業所が閉鎖やサービス形態変更の道を選んでいることは御存知のとおりですが、その結果が明確な数字として出てきたというところです。本校卒業生の皆さんについても、一般就労への移行、他のA型との新規契約等、進路変更を余儀なくされた方が多くいました。ここに加え、社会保険の加入要件緩和が決定しており、事業所にとってはさらに厳しい状況となることが予想されます。(資料参照)

 働きたいという意欲をもちつつも、様々な理由で一般企業への就労に結びつかなかった障害者にとって、雇用契約を結びしっかり働ける貴重な場がA型事業所です。もちろん労働者にとって多くの選択肢が用意されていることが望ましいのは言うまでもありませんが、社会状況の変化によってどうなっていくのか…今後の動向に注目しています。

 

(資料)社会保険加入要件の変化.pdf 

高等部3年生が資格を取りました

9月3日(水)

 

 このたび、高等部3年の生徒が「介護職員初任者研修」の資格を取得しました。おめでとうございます。この資格は民間資格ではなく、厚生労働省の基準に基づく資格です。取得すると、身体介助を単独で行うことができるようになり、雇用する側にとっても大きな戦力となります。

 夏休み期間中、土日とお盆休みを除く1か月間、宇都宮市の「宇都宮青葉高等学園」に遠路益子から通いました。研修の感想を本人にインタビューしましたので、ぜひ御覧ください。

 

 Q. 1日の研修時間はどのぐらいですか?

 A.9時から16時20分までです。

 Q.研修で大変だったことは何ですか?

 A.初めて会う人と自分からコミュニケーションを取るのが難しかったです。また、寝ている人の体位変換や着替えが

  大変でした。

 Q.受講生は全部で何名でしたか?

 A.11名です。私の他には宇都宮青葉高等学園と南那須特別支援学校の生徒がいました。

 Q.後輩にアドバイスはありますか?

 A.普段からコミュニケーションを積極的にとることが大切だと思います。また、仕事をするには体力や筋力も必要だ

  と感じました。

 Q.これからの目標は何ですか?

 A.産業現場等における実習でお世話になっている事業所に就職し、資格を生かして働くことです。

 

         

 

福祉施設説明会を実施しました

8月6日(水)

 

 今年度も多くの福祉施設の皆様に御協力いただき、7月30日に本校を会場として福祉施設説明会を開催しました。

 今年度は午前の部、午後の部で延べ130名を超える保護者の方々が参加しました。進路に関する意識の高まりを感じることができました。

 御説明いただいた施設の皆様、お忙しい中ありがとうございました。

 

  

福祉事業所向け学校公開を行いました

 7月11日(金)

  本校児童生徒が普段からお世話になっている、芳賀地区福祉事業所の職員をお招きし、学校公開を行いました。

 お忙しい中御参加いただき、ありがとうございました。

 

    

スマホ依存について

6月27日(金)

 

 今朝のニュースで、乳幼児に週5日以上スマホを利用させる親は、

・1~6歳児で17%強

・7~9歳児で31%強

という結果が出た、との報道がありました。おそらく実際はこれよりも多いのではないでしょうか。

 インタビューに答えていた母親からは「子どもには自制心はないので、親が管理しないといけない」との発言がありました。

 本校の児童生徒についても、多くの場合自己規制することは難しく、周りの大人が事の重要性を認識し、管理することが必要だと思われます。

 前々から保護者の皆様には学部懇談等の機会でお伝えしてきたように、卒業生の生活に「スマホ依存」が大きく影を落とす事例が見られるようになっています。ゲームや課金はもとより、副業詐欺やロマンス詐欺等の各種勧誘に巻き込まれる事例も出ているようです。

 「依存症」に達してしまった場合、治療には数か月から数年かかることもあると言われています。そして何より本人が「依存症から脱したい」という強い意志をもつことが、脱却の絶対条件だと言います。果たして子どもたちがその意志をもつことはできるのでしょうか。

 ”使わせる側”は表向き聞こえの良い文句を並べつつ当然自分たちの営利のことしか考えていませんし、その思惑はほぼ世界中の人々に見事に浸透したと思います。あとはその状況を受け入れつつ、自分の身をいかに守るかを考えるしかないのだと思います。

産業現場等における実習での1こま

6月6日(金)

 

 産業現場等における実習の巡回指導に行くと、卒業生に会うことが多くあります。学生時代よりたくましくなって、元気に仕事に取り組んでいる姿を見ると、懐かしさとともにうれしさもこみ上げてきます。

 先日訪問した事業所では、2名の卒業生からいろいろと教えてもらいながら、実習に取り組む3年生の様子が見られました。

 先輩方、これからも後輩のこと、よろしくお願いします!

 

          

1学期産業現場等における実習が始まりました

 

 6月2日(月)~13日(金)の期間、高等部3年生が産業現場等における実習に出かけています。また、2年1組の生徒は、真岡市立図書館で校外流通・サービスに取り組んでいます。

 地域の事業所の皆様には、いつも御協力いただき誠にありがとうございます。生徒たちへの御指導、よろしくお願いいたします。

 《実習先》

株式会社オガワ「アットホームたたら」

WinGraffit株式会社「わらくや」 

社会福祉法人飛山の里福祉会「ハート二宮」

株式会社スイッチ真岡

社会福祉法人こぶしの会「県東ライフサポートセンター真岡」

株式会社サプライズ「チャレンジドファーム真岡」

社会福祉法人益子のぞみの里福祉会「美里学園レスパ」

特定非営利活動法人ま・わ・た「多機能型事業所そらまめ」

益子まちづくり株式会社「友愛作業所」

合同会社Ichikai BASE

社会福祉法人恵友会「あさひ」

茂木町社会福祉協議会「ともだち作業所」

株式会社たすかる市貝

社会福祉法人こぶしの会「セルプみらい」

社会福祉法人幸知会「トータスアカデミー下栗」 

株式会社サシノベルテ「SBワークス真岡」

社会福祉法人晃丘会「ひばり」

特定非営利活動法人ふらっと宇都宮ゆう

株式会社ベストスマイル「ありがとうの花」

マインド株式会社「益子マインド」

(順不同)  

障害者雇用納付金制度に変化が

5月21日(水)

 

 先日の下野新聞に、厚生労働省が障害者雇用納付金制度の見直しを検討しているという記事が掲載されました。

 納付金制度とは、簡単に言えば「法定雇用率を満たしていない、従業員数100人以上の企業から納付金を集め、達成企業に報奨金として配分するとともに、各種助成金として活用する」というものです。納付金額は一般的に不足1名につき月額50,000円です。

 記事によれば、厚労省は「従業員100人以下の企業も対象に含めたい意向」で、年内に議論をまとめ、2027年の関連法改正を目指すとのことです。

 現在の法定雇用率は2.5%(従業員40人につき1人の障害者雇用義務)ですが、従業員が40~99人の企業には、雇用義務があるものの納付金の徴収は行われていません。この改正案は納付金の対象企業を拡大し、より一層障害者雇用を推進することを目的としていると思われます。今後の動向を見守りたいと思います。

障害基礎年金に関するニュースについて

5月1日(木)

 

 先日、新聞報道で「障害基礎年金の不支給率増加」が取り上げられていました。御覧になった方も多いのではないかと思います。ある保護者の方と話す中でもそのことが話題になりました。

 最初の報道を要約すると、

・24年度の不支給率が23年度比2倍以上に

・精神障害者への不支給率が大幅に増加

・障害年金センター長の交代が影響したか?

・SNS上での「不正受給」に関する投稿も一因

といったものでした。

 少し調べてみたところ、知的障害者に関しての不支給率はおよそ12%程度のようです。ただし、精神障害者と合わせた数字であるようなので、おそらく実際はもう少し低いのではないかと推測されます。

 今回の件はやはりSNSの影響が最も大きいと思われます。年金センターにはクレームが多く寄せられているとの記事もありました。福祉就労や生活介護のサービスを利用しながら暮らしていく障害者にとって、基礎年金は「生きるための権利」ですが、生活保護同様「労せずして手に入れられるもの」といった偏った認識があるのも事実で、多くの人が経済的に苦しい現代において、こういった社会保障がやり玉に挙がることも容易に想像はできます。

 ただ、その後の報道では、次のようなことも言われています。

「支給の可否などの判定を委託している医師の一部に対し、支給を絞る方向で判断を誘導している可能性があることが内部文書や職員の証言で29日、分かった。」(4/29配信 yahooニュース 共同通信)

 年金の審査は各地方自治体の窓口ではなく、東京の日本年金機構(障害年金センター)において一元的に行われています。その審査において、上記のような恣意的な操作があったのではないか、ということが取りざたされています。やはりセンターが世論に動かされたことによる現象のような気がしますが、機構側は回答を差し控えているとのことで、今後の動向が注目されます。

 

今年度もよろしくお願いいたします

4月2日(水)

 

 令和7年度がスタートしました。今年度も益子特別支援学校進路指導部への御理解と御協力をよろしくお願いいたします。今回は、各学部の進路指導計画を掲載します。ぜひ御覧いただき、年間の見通しに役立ててください。

 

小学部進路指導計画.xls

中学部進路に関する学習計画.docx

 (別表1)中学部進路指導計画.xlsx  (別表2,3)中学部学習計画社会見学職場体験.docx 

高等部進路に関する学習計画.docx

 (別表1)高等部進路指導計画.xlsx  (別表2,3)高等部学習計画 職場見学ガイダンス.docx

 (別表4,5)高等部学習計画 インターンシップ相談会.docx 

 (別表6)高等部学習計画 産業現場等における実習.docx 

一般就労への移行率(宇都宮市のデータから)

3月19日(水)

 

 宇都宮市では写真のようなガイドブックが毎年発行されており(これがとても有用で!)就労系事業所の詳細な情報を知ることができます。

                  

 今回は、ガイドに記載してある「就労移行支援事業所」「就労継続支援A型・B型事業所」の契約者数と、福祉サービスから一般就労へステップアップした人数を調べ、パーセンテージを計算してみました。

 記載してある数字を単純に足して割ったものなので、完全に正確な数字ではありませんが、各就労系サービスからどのぐらいの方が一般就労に進んでいるのか、イメージはつかめると思います。参考にしてみてください。

《宇都宮市にある移行支援事業所 16か所》

 契約者数:158名  一般就労への移行者数:53名  割合:33.5% 

《同就労継続支援A型事業所 37か所》

 契約者数:690名  一般就労への移行者数:47名  割合:6.8%

《同就労継続支援B型事業所 76か所》

 契約者数:1281名  一般就労への移行者数:7名  割合:0.5%

 

 

進路先を選んだ理由

3月11日(火)

 

 卒業生の皆さん、保護者の皆様、御卒業おめでとうございます。

 卒業後、福祉施設に通所する皆さんが、どのような理由で進路先を決めたか、保護者の方にアンケートの御協力をいただきました。在校生の皆さんはぜひ参考にしてみてください。

 

    

企業説明会に行ってきました

2月25日(火)

 

 去る2月22日土曜日に、宇都宮ライトキューブで「高校生と保護者のための合同企業説明会」が行われました。普通校に通う高校生と保護者向けの催しでしたが、特別支援学校教員も参加できるということで行ってきました。

                  

 およそ35の企業がブースを設け、各回15分の説明を計5回行うという形でした(本校で夏休みに実施している「福祉施設説明会」のような形)。初めに主催者から、進学する生徒が増えている中で、高卒の就職者は貴重で「売り手市場」だ、という話がありました。

 今回「株式会社オータニ」「株式会社コメリ」「栃木スバル自動車株式会社」「株式会社TKC」「株式会社真岡製作所」の人事担当者から説明を聞きましたが、こちらからも障害者雇用に関しての取組について質問することができましたので、今後の実習受入れ等について情報共有を行いました。

自立という目的達成に向けて

2月21日(金)

 

 少し前にはなりますが、就労継続支援A型事業所で働いていた卒業生が、一般企業に就職したという話を担当の相談支援専門員から伺いました。「自立」に向けてグループホームにも入り、新生活をスタートさせているとのことです。

 私たち自身、成長する過程で親や学校から1つのゴール(目的)として「自立」というものを言われてきました。もちろん、本校児童生徒も「自立」に向けて、日々学習に取り組んでいるところです。

 「自立」にはいろいろなことが必要ですし、また人によって「自立」に対する考え方も違うと思います。改めて「自立」について一体何をするべきか、子どもたちにどう伝えたらよいかと考えたとき、今さらな感じはありますが、高校時代の大谷翔平選手が活用していたことで有名になった「マンダラチャート」に目を向けてみました。

      こんなものです⇒  

 成功者の特別なツールのように思っていましたが、こうしてみると日常生活や学校教育にも活用できそうです。真ん中に「自立」と書いて、その周りには、例えば「仕事や通所」「人とのつながり」「清潔」・・・など簡単な言葉で埋めていくと、なんとなく子どもたちに伝えることも見えてくるように思いました。

 「目的」を設定したら「小さな目的」と「目標」を決めていく。このチャートでなくても普段からしていることですが、これは「全体像」が見えるのが良いところだと思いました。

 冒頭の卒業生も、相談支援専門員さんと一緒にこのチャートを使い、本人の目的・目標設定を行っていたとのことでした。 

進路が決まるまでに

2月4日(火)

 

 2025年もすでに1か月が過ぎました。高等部3年生の進路がほぼ決まりつつありますので、2年生のとき初めての実習に出かけてからこれまで、何か所の事業所にお世話になったかを調べてみました。

 こうしてみると、最も多いのは「2か所」の事業所で実習を行い、進路を決めるケースでした。(計24名中8名=33%)

 2年生で2か所実習し、3年生の1学期では感触が良かった方の事業所で再度実習を行ってそのまま進路先とするケースが多かったようです。また、「1か所」でしか実習をしていない生徒も2名いました。在学中の早期から放課後等デイサービスを利用し、関係性を深めたその事業所で卒業後もお世話になるというパターンでした。

 もちろん実習先が多い少ないでどちらが正解というものはありません。まずはお子様がしっかりと活動に取り組める事業所を探すことが第一です。その上で、各家庭によって作業内容や送迎範囲、食事、給与工賃、事業所の雰囲気等、それぞれに重視する判断材料があると思います。実習はそれらを検討する機会としてほしいと思います。

3学期の産業現場等における実習が始まりました

1月20日(月)

 

 本日から(一部生徒は14日から)産業現場等における実習がスタートしました。2年生は2度目、3年生にとっては高等部生活最後の実習です。

 それぞれの生徒が前回よりも少しレベルアップした目標を掲げ、やる気をもって出かけていきました。お受入れいただきました事業所の皆様、誠にありがとうございました。実習終了まで、御指導のほどよろしくお願いいたします。

 

         

 

★実習事業所☆(順不同)

マルシンフーズ(真岡市大和田)、関研磨工業所(益子町上大羽)、IJTT(真岡市松山町)

アットホームたたら(市貝町多田羅)、県東ライフサポートセンター・真岡(真岡市荒町)

わらくや(真岡市下籠谷)、たすかる市貝(市貝町赤羽)、スイッチ真岡(真岡市田町)

セルプみらい(真岡市亀山)、ハート二宮(真岡市久下田)、さくら作業所(真岡市下大田和)

おらが市貝食堂(市貝町市塙)、友愛作業所(益子町上大羽)、ワークショップ菜の花(益子町芦沼)

多機能型事業所そらまめ(真岡市田町)、そうそう長沼(真岡市砂ケ原)

Ichikai BASE(市貝町上根)、手仕事工房そら(益子町長堤)

ふらっと宇都宮ゆう(宇都宮市東岡本町)、はーとらんど(真岡市西田井)、きなり(筑西市玉戸)

チャレンジドファーム真岡(真岡市白布ケ丘)、アビリティセンター(桜川市明日香)

第二けやき作業所(芳賀町祖母井)、ミライエ(芳賀町芳賀台)、SBワークス真岡(真岡市高勢町)

スマイルサポート上三川(上三川町しらさぎ)

 

年始にあたって

1月9日(木)

 

 本年もよろしくお願いいたします。

 今回のTOPICでは、ある企業の代表取締役の方から年始にお伺いした内容を簡単に御紹介します。自分が育つため、人を育てるためのヒントが散りばめられていました。

 

・御自身が幼少期から「生きにくさ」を感じていた。(成人後の検査でADHDと判明した)

・友人から疎外される日々、母親だけは「あなたはすごい子だから」と言い続けてくれた。

・最初の就職は接客業、まったく売れず会社からペナルティを受けた。そこで、成績の良い同僚の「まね」をしてみたところ、売上No1で表彰されるまでになった。

・「お客様のため」ではなく「高いものを売る」という会社の方針に違和感を感じ、転職した。

・「環境のせいではない、戦うのは自分自身」との言葉を受け、思考を変えることにチャレンジした。

 

 このお話を聴き、「学ぶことはまねることから」「誰かのせいにしても道は開けない」「誰か一人でも信じ続けてくれる人がいることで人は育つ」等、改めて実感することができました。今年も「今」を一所懸命に頑張ってまいります。よろしくお願いいたします。

新規開所情報

12月25日(水)

 

 真岡市に令和7年3月、生活介護事業所がOPENする予定です。

 詳細が分かりましたらまたお知らせいたします。

 ★事業所名★ 「ありがとうの花」

 ★サービス★ 生活介護

 ★所在地★  真岡市田町1362-1

 

保護者対象進路研修会

 12月18日(水)、本校卒業生保護者お二方を講師にお招きして、「保護者対象進路研修会」を行いました。とても貴重なお話をいただき、有意義な研修会となりました。講師の増渕様、稲川様、参加保護者の皆様、ありがとうございました。以下、講演の内容と参加者の感想の一部を載せました。

               

≪増渕様より≫ 株式会社三和電機に就労

・在学中に、一般就労・A型事業所・就労支援センターなどいろいろ調べた。話をよく聞いてくれ、長くいてもらいたいと言ってくれたので就労を決めた。

・出勤が難しいときは、会話を大切にし、プラス思考になる声掛けをした。親も就労先に相談して、就労先と仕事の内容について話し合って改善できる点は改善できた。

・休日は、友達と遊んだり、一人の時間(ゲームや読書、ジム通い)を楽しんだりしている。

・給料は一緒にATM操作をして下ろし、本人と使い道に合わせて仕分けをしている。

・親もチャレンジセンターや学校など、色々な所に相談することが必要。

・卒業までに、基本的な挨拶や朝きちんと起きる習慣などが身に付くとよい。

・将来は自立できるよう、洗濯や料理などの基本的な生活力をさらに身に付けていきたい。

 

≪稲川様より≫ 益子マインドの生活介護を利用

・放課後等デイサービス・日中一時支援事業・職場体験・産業現場等における実習等を重ねて、慣れている施設を信頼と安心感で決めた。

・PTAの地区活動で、施設見学やランチ会などで情報交換や先輩保護者からアドバイスや経験談を聞き、生活介護施設の情報収集をした。

・登所が難しい日が続き、施設に相談して、本人の好きな活動、見通しをもちやすくする取組やツールを取り入れてもらうことができた。朝は音楽や絵カード、言葉かけ、一緒にジャンプなど、楽しい雰囲気を作り気分が登所に向かうようにしている。

・休日は本人の好きなこと(ドライブ)を十分して平日とのメリハリをつけている。

・卒業までに、健康なお子さんでも主治医を探しておくと卒後の障害年金などの申請時にスムーズ。ノートなどにうまくいかなかった状況等をメモしておくと役立つ。

・将来はグループホーム入居を考え、グループホーム併設の生活介護施設も併用している。慣れたら短期入所も利用し将来につなげたい。

 

≪参加者の感想≫

・一般就労後、問題を乗り越えている話に勇気をもらった。

・チャレンジセンター、グループホーム、障害年金、生活介護の手続きや計算などの情報が勉強になった。

・家族から就労先や利用施設へ、相談や提案の大切さを感じた。

・卒後も学校の先生に相談できることが分かり良かった。

・子どものにとっての幸せや人生の目標等を考えさせられた。障害がある方が住みやすい社会になってほしい。

・将来の不安が少し取り除けた。もっと調べよう、見学しようと思った。

・今すべきこと、必要なこと、朝起きられないときの対応、困ったときの相談体制作りなどとても参考になった。

 

障害基礎年金について その5

12月19日(木)

 

 シリーズでお伝えしてきました「障害基礎年金について」の最終号を添付しましたので、ぜひ御覧ください。

 繰り返しになりますが、各自治体によって手続開始のタイミングや受給までの流れは若干異なる場合がありますので、詳細は年金の公的窓口にお問合せください。

 

 障害基礎年金その5.pdf  ←クリック!

内定通知をいただきました

12月6日(金)

 

 一般企業や就労継続支援A型への就職を目指してきた高等部3年生に対して、「内定通知」が届きは

めました。いただいた通知は、本校校長から本人へ手渡しさせていただきました。

 今後の抱負を尋ねられると、「家族の支えになっていきたい」「相手の目を見てコミュニケーショ

ンをしたい」と力強く答えていました。

 各企業の皆様には、これまで実習等の様々な機会で御尽力いただき、誠にありがとうございました。

 

  

 

進路相談、受付中!

12月4日(水)

 

 先日、小学部2年生の保護者の方が進路相談にいらっしゃいました。「まだ早いかな、と思いつつ今のうちからできることは何か聞いてみたかった」「担任の先生から勧められた」とのことでした。進路担当が受けた相談では、これまでで最も”若い"学年の方からの相談でした(^^)

 当日は障害福祉サービスの種類や地域にある施設の紹介、自立のために今からできることについて情報共有をさせていただきました。

 お忙しいところとは思いますが、気になることなどありましたらお気軽に担任まで相談をお申込みください。

A型事業所の頑張り

12月2日(月)

 

 卒業後の就労に向けて、一般企業や就労継続支援A型に進む生徒には事業所から「求人票」が届けられます。御存知のとおり、そこには賃金や就業時間、休日等の待遇が書かれているのですが、「A型の総支給額が一般企業を上回る」という現象が一部で起きているようです。

 それだけ聞くと驚きますが、以下のような”理由”があります。

 ・A型は「障害福祉サービス」なので、通所日数が「月日数マイナス8」である。

 (31日の月なら23日出勤)

 ・そのため、月あたりの就業日数が企業よりも多くなる。

 ・時給は同額でも、出勤日が多い分、総支給額が高くなる。

 ・一般企業もA型も「1日6時間勤務」という同じ条件だった。

 

 現在、A型事業所への報酬計算にはスコア制度が導入されており、利用者に手厚く支援を行うほど収入が上がるという仕組みになっています。利用者が働く時間も長いほど評価が高いため、これまで1日4時間程度の就労が一般的だったA型も、しっかり仕事ができる利用者には1日6時間勤務を提案してくれる事業所もあるようです。ただ、そのためには十分な質・量の仕事の確保が必要で、A型事業所としても並々ならぬ企業努力をしていることが推察されます。

 福祉サービスでありながら雇用契約を結ぶ”就職先”でもあるA型。事業所の頑張りに応えられるかどうか、働く側の姿勢も問われるのではないでしょうか。 

ラクな種まきで苦労の花が咲く

11月13日(水)

 

 文明の利器としてのスマホやタブレットは、今や私たちの生活に欠かせない道具となりました。それらはとても便利で快適、わずかな労力だけでいろいろなことを知ることができるし、世界中の人々とつながることができます。とにかく「ラク」です。しかし、何事にも二面性があります。

 スマホやタブレットに「子守り」を任せるようなことも最近は当たり前ですが、様々な研究によってそれらの機器が発育に大きな影響を与えることも分かってきているようで、日本医師会も乳幼児期の使用について警鐘を鳴らしています(H31.3 日医ニュース)。いつも使わせていると、取り上げようとすれば泣いて暴れるようになり、すでに「依存」状態に入っているのだそうです。

 人は誰しもラク(負荷の低いこと、楽しいこと、気持ちの良いこと、癒されること等々)を求めるように脳がプログラミングされています。大人ですらそうなのですから、未熟な子どもたちであればなおさらです。しかし、今のラクな種まきは将来苦労の花を咲かせ、結果責任として自分に返ってきます。一度「依存」状態に陥ってしまうと、どんなことでもそこから抜け出すことは簡単ではありません。

 とはいえ、いつも苦しいことばかりでは心も体も健康を保てません。ストレス耐性を少しずつ高めつつ、ラクに「流される」のではなく、ラクを主体的によりよい形で求める方法を、まずは大人が考えていかなければならないと思っています。

 

新規開所情報

10月8日(火)

 

 10月1日、真岡市に新しいA型事業所が開所しましたのでお知らせいたします。

  事業所名:株式会社スイッチ真岡

  所在地:真岡市田町1651-4

 

 また、株式会社スイッチ下館につきまして、移転しましたので併せてお知らせいたします。

  移転先:茨城県筑西市茂田1773-1

 

 

第2学期産業現場等における実習が始まりました

9月24日(火)

 

 高等部2、3年生が「産業現場等における実習」に取り組んでいます。2年生にとっては初めての実習です。事前学習では緊張している様子がうかがえましたが、自分なりに頑張ってほしいと思います。

 3年生はいよいよ自分の進路先を決めるための実習になります。これまでの学習の成果を発揮してほしいと思います。

                                   

            

 

《今回実習の御協力をいただいた事業所》

「アットホームいちかい」「マルシンフーズ」「関研磨工業所」「IJTT」

「県東ライフサポートセンター・真岡」「わらくや」「ハート二宮」「SBワークス真岡」

「美里学園レスパ」「ワークショップ菜の花」「多機能型事業所そらまめ」「あさひ」

「友愛作業所」「デイセンターすぎの芽」「プレリュード真岡」「ふらっと宇都宮ゆう」

「スイッチ」「ユーファーム真岡」「たすかる市貝」「セルプ・みらい」「さくら作業所」

「チャレンジドファーム真岡」「益子マインド」「おらが市貝食堂」「そうそう長沼」

「Ichikai BASE」「手仕事工房そら」「とちぎライトセンター」「多機能型支援事業所むすび」

                                (順不同 敬称略) 

障害基礎年金について その3

9月3日(火)

 「障害基礎年金について その3」をUPしました。御覧ください。

 

   障害基礎年金HP3.pdf

 

 初めにお伝えしたように、この「障害基礎年金シリーズ」は2年前に「進路だより号外」として配付したものです。「ずっと保管して役立てた」という嬉しいお便りがあったことを御紹介しましたが、先日また別の方から次のような御意見もいただきました。

 「手続きをしている中で、過去にもらった『進路だより』を参考にしている。しかし、紙で読むのと実際の手続きは違うことも多く、なかなか苦労している。」

 「進路だより」は、進路担当が各所から情報を集め、つなぎ合わせて作成したものです。大きく間違った情報をお伝えしていることはないと思いますが、あくまでも参考資料をまとめ直したものですので、正確な情報は年金の公的窓口に御確認ください。大まかな流れを知るためのものとして活用いただければ幸いです。

 

最低賃金について

8月6日(火)

 

 本日の朝刊にて、栃木県の最低賃金が10月から「1,004円」に引き上げられることが決定された、と報じられました。前回の改定から一気に50円の上昇となります。長引く物価高騰対策として大幅な引き上げは予測されていましたが、栃木県も目安とされていた「50円」の上昇で決着したようです。

 本校においても、企業就労に進む生徒や、最低賃金を基準に報酬を利用者に支払う「A型事業所」に進む生徒にとっては、とても良い話題であると思います。ただ、事業所にしてみれば、社会保険制度の改定や原材料費、燃料費等のコスト上昇と併せて、ますます大きな負担を強いられることとなりますので、採用に関してはシビアに見てくることも予想されます。特に「A型事業所」の場合、より一層その傾向が強まるかもしれません。あるいは、存続自体が難しくなる「A型事業所」が増えてくるかもしれません。今後、動向をよく見ていく必要がありそうです。

 

 

 

福祉施設説明会を実施しました

8月5日(月)

 

 去る8月2日、芳賀地区及び近隣地区の福祉施設をお招きし、「福祉施設説明会」を行いました。今回は午前の部、午後の部合わせて21事業所に来ていただき、保護者及び教員に対して施設の説明をしていただきました。

 昼休みには即売会を実施し、多くの人で賑わいました。

 お忙しい中御参加いただきました福祉施設の皆様、誠にありがとうございました。

 

          

障害基礎年金について

7月10日(水)

 

 数年前、「障害基礎年金」について紹介する「進路だより号外」を5回に渡って配付したことがありました。そのことで先日、卒業生の保護者の方から以下のようなお便りをいただきました。

 

 おかげさまで、この度障害基礎年金2級を受給できることになりました。受給のための準備は、1年前からで「進路だより、号外~障害基礎年金について~」これを年金受給のためのバイブルとしてずっと活用していました。

 これがなかったら、難しかったと思います。診断書を書いてもらう医師探しから、申立書の作成等、本当にエネルギーを使いました。私は、出生から受診歴、病歴、発達検査結果、成長の記録などを全てメモしていました。それでも、本当に大変でしたから。

 軽度の障害の場合、既成事実や数字の記録は重要かもしれません。思いや漠然とした記憶では、説得力がない内容になってしまうからです。

 「進路だより号外」

 これは、これからもぜひ、迷える保護者の方たちに配布してください。どうぞよろしくお願いします。』(原文まま)

 

 今回せっかくこのようなありがたいお声をいただいたので、当時の「進路だより号外」をホームページにも掲載します。よろしければ参考になさってください。なお、令和6年度用に数字等若干の修正を加えています。

   clich here→障害基礎年金HP1.pdf

意思決定支援について

6月27日(木)

 

 福祉関係機関の方とお話させていただく中で、表題の「意思決定支援」が話題に挙がることがあります。これは厚労省のHPにもあるように「成年後見制度」の枠組みの中で触れられることが多いようです。

 「意思決定支援」とは、「意思決定に困難を抱える人が、日常生活や社会生活等に関して自分自身がしたい(と思う)意思が反映された生活を送ることが可能となるように、その人を支援することやその仕組み」(第二東京弁護士会HP)のことです。こうしてみると、進路指導はまさに「意思決定支援」を行いながら進めていくものであると言えます。

 さて、先日保護者の方と懇談した際に、「うまく自分の考えを表出できない我が子に代わって、自分が進路先を決めてしまって良いのか」というお話がありました。なるほど、と思いながら「意思決定支援」が頭の中に浮かびました。

 「意思決定支援」を行う際に留意することとして、厚労省HPには以下のようにあります。

 ❶(本人が)黙っているのは分からないから?考えることができないから?

 ❷それは(本人の)本当の思い?伝えたいことが他にあるのでは?

 ❸(本人に真実を)すべて伝える?それをあなた一人が決めてしまってよい?

 ❹本人に代わって決めてよい?できることはもうない?

 

 自分の気持ちを言葉で表現することが難しい場合でも、実習中の態度や表情、自宅での過ごし方等、いろいろなところに非言語の意思表示が出ていることはあります。上記4項目を参考に、学校と御家庭で本人のちょっとしたサインを見逃さないよう、協力しながら進路指導を行っていきたいと考えています。

 ただ、選択における「ベスト」は、その時点では誰にも分からないものだということも事実です。私自身にも言い聞かせていますが、「後悔するのも人生」というくらいの、おおらかな心持ちでいられたらよいですね。

障害福祉事業所の「不正」問題

6月10日(月)

 

 障害者グループホームを運営する株式会社が、食材費の過大徴収やサービス報酬の不正請求で愛知県から行政処分を受けることとなっています。組織的な不正と判断された場合、総合支援法の規定による「連座制」が適用され、他都県のグループホームも運営できなくなる可能性があるとのことです。

 同社のグループホームは栃木県内にも8か所ほど(令和6年6月現在)あるようで、本校卒業生にも利用してる方がいます。もし一斉に営業停止となった場合、利用者の生活基盤が崩れかねないため、今後どのような処分となるか気になるところです。

 不正はもちろん許されることではないですが、こういった報道を目にするたび、そこに至るまでの構造的な問題点にも目を向ける必要があると感じます。報道によればこの会社の場合「儲け」ばかりを重視した経営体質が指摘されていた(株式会社ですから当然と言えば当然なのですが)ようなので、あまり同情する余地はないのかもしれません。しかし、他には「利用者のために」と事業者の体力を超えた支援を行っていく中で疲弊し、不正に手を染めてしまったケースもあるように思います。

 制度設計には財源が必要ですが、福祉業界の場合それが潤沢に用意されているようには思えません。コロナ禍で「エッセンシャルワーク」という用語が注目されましたが、そういった業界はむしろ資本主義社会では軽視されているようにも思えます。市場原理的に「人を助けてもお金は生まれない」からなのかもしれませんが…。

 

卒後支援を行っています

5月28日(火)

 

 本校では、高等部を卒業し社会人となった皆様に対し、3年間の期間で「卒後支援」を行っています。内容は電話での現況確認を中心に、必要に応じて訪問を行っています。訪問時の活動の様子を御覧ください。

             

 水ようかんをパッケージングしています。    先輩が考えたデザインを刺しゅうしました。

 普段は農作業で汗を流しています。       食堂業務で接客も頑張っています。

 

            

 ドラッグストアで働いています。        プレス機を操作し金属加工の仕事をしています。

 お客様への挨拶が大切です。          やりがいがあって楽しいです。

 

令和6年度障害福祉サービス事業所ガイドブックについて

5月13日(月)

 令和6年度版の障害福祉サービス事業所ガイドブックが完成しましたので、ぜひ御覧ください。御協力いただいた関係者の皆様、誠にありがとうございました。

 

 0一覧表~8わらくや.pdf

 9真岡ハートヒルズ~17友愛作業所.pdf

 18マインド~26Ichikai BASE.pdf

 27ベストファームなかま~35ひばり.pdf

 36晃陽職業センター~42スイッチ.pdf  

学部学級懇談会資料について

4月22日(月)

 

 過日行われた中・高等部の学部学級懇談会にて、短い時間でしたが進路指導に関する話をさせていただきました。その際利用した資料を添付しますので、小学部保護者の方や当日参加されなかった方は御覧ください。

 

  高等部懇談会資料(HP用).docx   本校の進路指導(中学部懇談会用).pptx

令和6年度「進路指導の手引き」について

4月15日(月)

 令和6年度がスタートし、半月が過ぎました。遅ればせながら今年度もどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、今年度最初の「進路指導室より」では、保護者の方向けの「進路指導の手引き」を掲載いたします。各学部で取り組みたい事柄等記載してありますので、ぜひ御覧ください。

 今後も「福祉ガイドブック」の更新や、各行事の記事、進路指導に関するコラム等を順次掲載していく予定ので、お時間のあるときに御覧いただきますようお願いいたします。

 

 R6進路指導のてびき(保護者).docx

総合支援法改正について思うこと

3月14日(木)

 

 2024年4月から改正障害者総合支援法が施行されます。4月からは障害者雇用における合理的配慮の義務化や、法定雇用率のアップ(2.3%⇒2.5%)などのトピックもありますね。

 さて、総合支援法の改正は3年ごとに行われますが、主な内容はサービスを提供する事業所(福祉施設)に対する報酬(=事業所に入る支援費)の改訂です。おおざっぱに言えば、「より支援を充実させれば報酬アップ」という枠組みを作る流れです。ということは、「利用する側=障害当事者」には、良い方向に変化するということですね。ただ、よく考えてみると、利用する側にも求められることが増える可能性が見えてきます。

 例えば、「就労継続支援B型」の改正を見てみると、これまでは短い時間の利用でも「1日」と数えて、施設に決まった額の報酬が入っていました。それが4月からは「1日の利用時間が4時間未満の利用者が全体の50%以上いると、報酬3割減」という形になります(短時間となるやむを得ない理由がある場合を除く)。こうなると、施設としても「毎日通ってきて、しかも途中で帰らず仕事ができる利用者を増やしたい」と考えるのは当然ですよね。

                                    (厚生労働省HPより)

 

 サービスとは、どんな場面であっても提供する側と受ける側の「持ちつ持たれつ」の関係で成り立つものだと思います。施設から「来てくれてよかった」と思ってもらえるような利用者を目指したいですね。

 

進路相談状況について

2月22日(木)

 

 まもなく今年度もまとめの時期に入ってきました。今年度は、保護者の皆様の進路に関する不安や疑問を少しでも解消できるように、個別相談の充実を目指し、取り組んできました。その結果は以下のとおりです。

 《個別進路相談件数》

  中学部7  高等部4

 《主な相談内容》

 ・一般就労と福祉就労について

 ・地域の障害福祉事業所の情報について

 ・今からやっておくべきことについて

 ・中学部から高等部にかけての進路学習について

 ・保護者の方が見学してきた事業所についての感想や情報共有

 ・産業現場等における実習はどこに行くのが良いか

 ・障害基礎年金や各種手当について

 ・その他雑談も

 

 今後も相談機能の充実を目指していきますので、保護者の皆様は進路に関する疑問等がありましたら、どんなことでも結構ですのでぜひ相談にいらしてください。

 

 

仕事を辞めたくなるとき

2月1日(木)

 

 今回は「仕事を辞めたくなるとき」というテーマです。残念ながら、本校卒業生にも毎年必ず離職するケースが出てきます。その一報を耳にすると、「実習では頑張っていたのに…」「入社してからも順調に仕事をしていたのに…」「事業所の皆さんからも良くしていただいていたのに…」と、進路に関わってきた身としては、何ともやりきれない気持ちになります。

 とはいえ、多くの人にとって、定期的に「仕事を辞めたい」という気持ちの波は来るもので、本校卒業生にとっても例外ではありません。では、卒業生はどういった理由で仕事を辞めたくなってしまうのでしょうか。

 

辞めたくなる理由その① 「人間関係」

 どの業種でも辞めたい理由のトップにランクされるのが「人間関係」の悩みです。“どんな悩みも突き詰めれば人間関係”とも言わるぐらいですから、誰しも覚えがあることでしょう。ただ、本校卒業生の場合は「厳しく言われた」程度のことがほとんどで、仕事上の注意を誤解し、怖がってしまうようです。「守られ過ぎて叱られ慣れていない現代の若者は、障害がなくても同じ理由で辞めますよ」と、ある企業担当者は言っていました。

辞めたくなる理由その② 「モチベーション」

 入社当初は満ちていたやる気が、慣れるに従って徐々に薄れていく。これは誰しも経験することです。単調な繰り返しの仕事に飽きてしまう方がいる一方、より良い待遇を求めて積極的な転職をする方もいます。ステップアップしたいという気持ちで、きちんと手順を踏んで退職するのであれば、きっとみんなが応援してくれることでしょう。

辞めたくなる理由その③ 「プライベート」

 家庭環境に左右されることは、皆さんが考えている以上に多いです。親御さんや周囲の適切な支えが就労には不可欠です。特にスマートフォンの使い方(SNS、ゲーム、ショッピング)には要注意。これは人間の欲求のメカニズムを分析し尽くして、依存症になるよう仕向けるツールです。障害者がスマートフォンを介して陥っている困難事例を、とても多く耳にします。

 また、交友関係に足を引っ張られるケースもあります。夜遅くまでの遊びの誘いに乗ってしまったり、それぞれの自宅に入り浸ってしまったり等、“楽しいこと”の誘惑に負けてしまう方もいます。しっかりと監督し、サポートしてくれる存在が必要です。

辞めたくなる理由その④ 「向いていない」

 これも離職理由の上位にランクされる理由です。しかし、朝起きると嘔吐してしまうとか、仕事のことを考えると一睡もできないとかいうレベルでなければ、大抵は仕事に飽きただけ、辞めるための後付けの理由に過ぎません。あるいはそういった体調の異変も、仕事そのものではなく人間関係や、さぼりたい心が引き起こしているものだったりします。

 以前視覚障害をもつ知人が、「運転以外はどんな仕事もできる。させてくれるかは別の話だけど。」と言っていました。結局は「向き不向き」というのはやる気の問題でしかないのかもしれません。いつでも人は、隣の芝生が青く見えるものです。 

辞めたくなる理由その⑤ 「遊びたい」

 身もふたもない理由ですが、高等部を卒業したばかりで働きに出ることになる卒業生には、同情する点が確かにあります。就労することで社会の中での役割を果たし、地域の一員として暮らすことの大切さを在学中にどのように教え育てていくか、困難ですが取り組まなければならない課題だと思います。

 

【定着支援について】

 企業就労する本校卒業生は、必ず『障害者就業・生活支援センター』への登録を行い、就職後の支援はそちらの機関にお願いすることになっています。センターでは定期的に企業を訪問し、企業が抱える困りごとや卒業生の悩みを聴き取り、対応しています。生活支援も行っていて、金銭管理や交友関係等にアドバイスをします。また、学校も元担任が中心となり、状況確認を随時行います。

 

産業現場等における実習が始まりました

1月23日(火)

 

 昨日から、今年度最後の「産業現場等における実習」が本格的にスタートしました。高等部3年生にとっては、学校生活最後の実習となります。

 また、2年生にとっては2回目の実習ですが、ほとんどの生徒が前回とは違った事業所を選んでいます。良い経験とし、今後の進路選択に生かしてくれるよう期待しています。

 今回も御協力いただきました事業所の皆様、誠にありがとうございます。