食品科学科の活動

2019年11月の記事一覧

小麦粉の違いって?[食品科学科]

小麦粉を使った食品って、いろいろありますよね?
料理やお菓子、パンやうどんなども小麦粉からできています。

では、その食品は全て同じ小麦粉からできているのでしょうか?

答えは「NO」

一言に小麦粉と言っても、実は食品に最適な小麦粉を使わないと美味しいものができません。

そこで重要になるのが「グルテン」と呼ばれるタンパク質です。
このグルテンは、「粘り」と「弾力」のある(粘弾性といいます。)タンパク質で、食品によっては「必要」だったり「不要」だったりします。(このグルテンが小麦アレルギーの原因になってたりもします。。。)

このグルテンが含まれている量(あとは特性)によって、
「強力粉」「準強力粉」「中力粉」「薄力粉」「デュラムセモリナ粉」の5つに分けられています。

粘りや弾力の必要なパンや中華麺には「強力粉軽い食感や、モサモサさせたくない料理やお菓子には「薄力粉」と
使い分けるわけです。

では、本当にグルテンの量に違いがあるのか!!実際に抽出実験を行いました。


強力粉と薄力粉の2種類の小麦粉を準備します。
この状態ではどっちがどっちかわかりません。

そこに水を加え、しっかり良くこねます。←ここすごく重要!!
小麦粉の中には「グルテニン」と「グリアジン」というタンパク質があり、水を加えてこねることで、結合して「グルテン」になります。

できた生地を、水の中でもみ洗い。

すると、なになやらベタベタしたものが出現します。これがグルテンです。
お麩」と言えば馴染みがあるでしょうか?

実際にとれたグルテンを比べてみると、強力粉と薄力粉の違いがしっかりわかります。
作る物にあわせて小麦粉を選ぶ必要があることをこの実験で体感できたと思います。