日誌

2014年5月の記事一覧

たくましい自然の営みにエール!

 このコーナーで、シジュウカラの産卵から抱卵の様子をご紹介いたしました。残念ながら観察の途中で、なんらかの小動物によって巣が壊されてしまいました。
 しかし、5月12日(月)に行った巣箱の全体調査(裏山に架設したすべての巣箱:18個)によると、3箇所で新しい巣が確認され、その内の一つに(写真)3つの卵がありました。
 自然のたくましさに感動しつつ、今回はヒナが誕生するまで観察を控えることにます。孵化予定日は、5月30日(金)(6個卵を産んだ場合)です。
 (注:本校の環境教育推進委員会は、こうした自然観察をする上で、細心の注意と配慮を心がけていますが、観察を行うこと自体が自然環境に何らかの影響を与えてしまうことになります。しかし、そのリスクを念頭に置きながら、児童生徒たちがこうした自然の営みに触れ、命の尊さを感じ、生きる力を培うことを目標としています。ひいては、自然を大切にしようとする心を育てていってほしいと願っています)
 

絶滅危惧植物「ミズアオイ」の栽培開始! 

 絶滅が心配されている「ミズアオイ」の栽培が始まりました。5月9日(金)小学部の児童たちが中庭のビオトープの周辺に用意されたプランターに種をまきました。
 この活動は、総合的な学習の時間に実施され、身近にある自然に触れ、命の尊さについて身体全身で感じることを目標としています。
 きれいに咲いた「ミズアオイ」が紹介できるように、大切に栽培していきましょう。
 
 
 

自然の厳しさに目を背けずに!

 シジュウカラの孵化が予定されていた巣箱の近くまで行くと、写真のような状態に・・・。心配して中を見ると、巣だけ残されていて何も居ませんでした。巣箱の下に2本のビスでとめられていた標識も見あたりません。きっと、木登りの上手な動物が、鋭い爪でひっかいたのかも知れません。近くの木で、シジュウカラの親たちが鳴いているのを見て、少しほっとしました。
 可愛いヒナたちを紹介できなかったことは、とても残念です。しかし、このようなことは決して珍しいことではないのです。改めて、命の尊さを考える機会とします。
 これからも、こんなことに耐えてがんばっている親鳥たちを、みんなで応援していきましょう。
 

卵はお父さん鳥も・・・!?

 シジュウカラが卵をあたため始めてから、約9日が過ぎました。シジュウカラの場合、抱卵から2週間で孵化し、あっという間に巣立ってしまいます。この点、猛禽類のように強い鳥は、卵の数も少なく、ゆっくり巣立ちます。シジュウカラのような小鳥たちは、多くの卵を産んで、できるだけ速く巣立つことが生き延びるために必要なことのようです。それから、猛禽類は、第1卵を産んですぐに抱卵しますが、小鳥たちは最後の卵を産んでから抱卵します。なぜかというと、小鳥は産む卵の数が多いため、孵化する日を同じにする必要があるからです。ひな鳥の成長を均一化するためなんですね。
 ところで、写真の親鳥はお父さん鳥でした。お母さん鳥と協力して卵をあたためているんですね。そして、車椅子の生徒の観察のために、木から巣箱を外しても、抱卵をやめない親鳥に感激しました。(撮影はすべて生徒による)次回は、可愛いヒナたちをご紹介します。お楽しみに・・・。
 

 

軒下の巣箱で、山の鳥は繁殖するか?

 ある年の生徒の質問に「自分の家の軒下に巣箱をつけたら、シジュウカラは繁殖するか?」というものがありました。この疑問に対して、自作した巣箱を家に持ち帰って軒下につけて観察した生徒、校舎の軒下につけて観察した生徒など様々でした。
 それぞれの観察結果はこうでした。家々が立ち並ぶところや、校舎の軒下ではスズメが利用すること、家の周辺に森林があれば、その庭の木々に巣箱をつければシジュウカラなどが利用することもあるということです。
 それでは、現在の学校裏山の様子はどうでしょうか。今までの観察では、スズメが山に巣をかけた記録はありませんでしたが、今年は2箇所で営巣と産卵が確認されています。
 どうでしょう、写真でも明らかなように、スズメの巣箱から見ると、木々が伐採されて道がきれいに整備されているところだということがよくわかりますね。
 このような事例からも、人間と自然の関係を考えるよい機会としたいですね。