進路指導室より

進路指導室より

卒後支援について

4月26日(水)

 令和4年度卒業生がそれぞれの進路に進んでから、まもなく1か月が過ぎようとしています。

 卒業生の頑張る姿を御覧ください。

 

    

  豚キムチ丼が得意!     分別が大切です      らっきょうの栽培     ミシン作業に集中

成人になったら(進路決定の場面)

3月3日(金)

 

 御存知のとおり令和4年4月の民法改正により、成人年齢が18歳に引き下げられました。本校高等部3年生についても在学中に「成人」となり、自分の意思に基づいていろいろな契約ができるようになりました。

 福祉サービス利用に関わる契約も、あくまでも本人の意思の上に成り立つものです。本日、「相談支援事業所らふ」(茨城県桜川市)の鈴木さんが、生徒が4月から契約する福祉サービスの「計画書案」に、本人のサインをもらうために来校しました。「計画書案」は「契約書」ではありませんが、利用者がどのようなサービスを受けることが望ましいのかを行政に示し、「受給者証」を発行してもらうために必要な書類です。今後は写真のような場面も増えていくことと思います。

 

実習先の数と進路先の関係について

2月9日(木)

 

 高等部3年生の進路先がおおむね決まりました。これまで実習の機会をくださった事業所の皆様には、改めて感謝申し上げます。

 さて今回は、進路先を決めた3年生が「卒業までに合計何か所で実習を行ったか」についてお知らせします。

 

  1か所 2か所 3か所 4か所 5か所
一般企業 2名(22%) 5名(56%) 2名(22%)    
福祉事業所 11名(44%) 7名(28%) 4名(16%) 2名(8%) 1名(4%)

 

 このように、福祉事業所に関しては同じところで実習を続け、お互いに理解を深めていくという方法で進路を決めているケースが多く見られます。一方で、何か所も異なる事業所で実習を行う理由としては、活動内容が合う合わないというよりも、自宅からの距離や送迎ルートに関するものが多い傾向があります。また、就労系・介護系どちらのサービスも、一般的には15:30から16:00で終了です。卒業後4月からは「放課後等デイサービス」の利用はできなくなりますので、もっと遅い時刻まで「日中一時支援」といったサービスで延長できるか、といった条件も福祉事業所選びには重要な要素です。

 在校生の皆様は卒業後どのような生活を送っていくのかについて、できるときにシミュレーションしておくと、高等部での実習先選びがスムーズになります。 

 

産業現場等における実習が行われています

2月2日(木)

 

 1月23日からスタートした産業現場等における実習も、のこりわずかとなりました。

 3年生にとっては学校生活最後の実習で、内定をいただいた企業や福祉事業所における4月

からの新生活に向けての準備ともなる実習です。

 2年生にとっては、進路を決める来年度に向けて、貴重な経験を積む機会となっています。

 御協力くださっている事業所の皆様、ありがとうございます。今後とも御指導くださいます

ようよろしくお願い申し上げます。

 

   

第3学期産業現場等における実習について

1月16日(月)

 1月23日から、今年度最後の「産業現場等における実習」が行われます。
 新型コロナウィルス感染症が全く収束しない中、快くお受入れくださる事業所の皆様、誠にありがとうございます。

★実習実施事業所★
【企業等】
 《真岡市》
   泉食品株式会社様  虎昭産業株式会社様  ダイソーショッピングモールとりせん真岡店様
   株式会社真岡加工センター様  バースデイ真岡店様  TAMC株式会社様
 《益子町》有限会社関研磨工業所様  ファッションセンターしまむら益子店様
 《市貝町》株式会社三和電機様 《芳賀町》ヘイコーパック株式会社様
 《宇都宮市》マルハニチロ株式会社様  カルビー・イートーク株式会社様
 《茨城県筑西市》株式会社榎戸製作所様

【福祉施設】
 《真岡市》
   ユーファーム真岡様  わらくや(ゆいのたまご)様  多機能型事業所そらまめ様
   SBワークス真岡様  プレリュード真岡様  真岡さくら作業所様
   セルプ・みらい様  ハート二宮様  プランテーション真岡様
 《益子町》
   友愛作業所様  益子マインド様  手仕事工房そら様  美里学園レスパ様  アグリ益子様
 《芳賀町》けやき作業所様  第二けやき作業所(おらがそば茶屋)様  ミライエ様
 《市貝町》Ichikai BASE様
 《宇都宮市》とちぎライトセンター様
 《上三川町》スマイル上三川様  ベストファームなかま様
 《高根沢町》あみ様
 《茨城県桜川市》アビリティセンター様
                                         (順不同)

進路指導部が連携している関係機関について

1月10日(火)

 「進路指導室より」を御覧いただいている皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 さて、今回は本校進路指導部がいつも大変お世話になっている関係機関について御紹介いたします。

〇真岡公共職業安定所(ハローワーク真岡)
 ・一般就労、就労継続支援A型を目指す生徒の求職者登録
 ・雇用対策上の重度判定に関する手続き
 ・企業への障害者雇用に関する啓発
 ・進路相談会(高3)への参加
 ・企業向け学校公開の共催 など
 ※その他、卒業後の定着支援にも御協力いただいています。

〇各市町福祉課
 ・進路相談会(高3)への参加
 ・進路先情報の共有
 ・福祉サービス支給に関する連携 など
 ※サービス受給には福祉課への申請が必要なので、保護者等の皆様は関わる機会が多くなります。

〇障害者就業・生活支援センター(チャレンジセンター、宇都宮圏域)
 ・一般就労を目指す生徒の実習巡回同行
 ・進路相談会(高3)への参加
 ・職業教育への助言 など
 ※主な支援は、一般就労した卒業生への定着支援です。

〇基幹相談支援センター(真岡市、芳賀郡、宇都宮市それぞれにある)
 ・障害に関する様々な相談の窓口
 ・進路相談会(高3)への参加 など
 ※各機関との連携窓口となる機関なので、障害に伴う困りごとがある際には相談すると良い機関です。

〇障害者支援施設
 ・産業現場等における実習(高等部)、職場体験(中学部)への協力
 ・福祉施設説明会への参加 など
 ※卒業後の進路先を決めるために重要な「実習」を受けていただいています。

〇指定障害児相談支援事業所
 ・「放課後等デイサービス」「短期入所」「行動援護」等を利用する際の利用計画作成及びモニタリング
  (利用状況の評価)
 ・高等部3年3学期の実習反省会への参加 など
 ※18歳を過ぎると担当は「指定特定相談支援事業所」になりますが、ほとんどの事業所が「児童」
  「成人」両方の機能を有しているのでそのまま継続することができます。

 他に、ケースによって児童相談所や主治医等との連携も行うことがあります。

「障害支援区分」と福祉サービスの関係

12月27日(火)

 本年最後の「進路指導室より」は、「障害支援区分と福祉サービスの関係」について御紹介します。
 障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスを利用するためには、どのようなサービスでも原則として以下のような手順を踏むことになります。

(1)お住まいの市町福祉課に利用を申請する
(2)障害状況に関しての認定調査が行われる
(3)「介護給付」の各種サービスを希望する場合は、「障害支援区分」の判定が行われる

 「障害支援区分」とは、簡単に言えば「支援を必要とする度合い」のことで、非該当から区分6までの7段階に分かれています。6が最も支援が多く必要な状態ということになります。判定の手順は次のとおりです。
(1)調査員による80項目の聞き取り調査
(2)コンピューターソフトによる一次判定
(3)一次判定の結果及び医師の意見書をもとにした二次判定(審査会)→支援区分決定

 障害福祉サービスは、おおまかに言えば次の3つに分かれています。
(1)訓練等給付・・・・・「就労継続支援」「共同生活援助(グループホーム)」など
(2)介護給付・・・・・・「生活介護」「短期入所」「施設入所支援」など
(3)地域生活支援事業・・「移動支援」「日中一時支援」など

 この中で、区分を必要とするのは(2)の介護給付で、区分の数字によって利用できないサービスもあります。また、「訓練等給付」でも区分が必要となる場合もあります。詳しくは資料を御覧になってください。

   資料  障害支援区分とサービス.pdf

福祉施設の選び方

12月21日(水)

 本日は、障害福祉サービス施設を選ぶ際のポイントについて、進路指導部の立場から感じていることをお伝えします。ごく当たり前の内容ですが、参考までに御一読ください。

WEBページやパンフレット等ではわからない
 本校でも毎年「福祉サービス事業所ガイドブック」を作成し、学校WEBページに掲載していますが、そういった刊行物やインターネット上に掲載されている情報だけでは、施設の詳細まではわからないことがほとんどです。紹介されている情報を頼りに問い合わせると「それはできません」と言われることも多くあります。反対に、記載されていない部分まで丁寧に支援してくれる事業所もあります。

実際に足を運んで見学し、話を聴く
 そこで有効なのは、実際に施設に足を運び、職員の話を聴いてみることです。利用者の方がいらっしゃる時間帯であれば、実際の作業内容や支援風景を見ることができ、なお良いです。

積極的に質問する
 不明な点については、積極的に職員に質問してください。話の中で、見学するだけでは見えなかった施設の素晴らしいところや課題、現状等を聴くことができるかもしれません。

評判(噂)はうのみにしない
 お知り合いの方やインターネット経由の情報等から、施設の評判(噂)が耳に入ることも多々あるかと思いますが、うのみにしないことが重要です。大切なのは、「御自身やお子様がどう感じるか」です。

 以上、簡単にポイントをお伝えしました。現在は感染症による見学中止等の対応もだいぶ緩和されてきています。まずは気になる施設に電話し、見学の申込みをしてみてください。小学部、中学部段階でも早すぎるということはありません。お時間があるときに、ぜひ出かけてみてください。
 どうしても御自身でアポイントを取るのが難しい場合は、担任を通して進路指導部まで御相談ください。

本校高等部に関するQ&A

11月25日(金)

 体験学習等で外部からいらっしゃる保護者の方から、時折質問される項目に
ついてまとめてみました。御覧下さい。

Q 「特別支援学校を卒業したら”高卒”扱いになりますか?」
A 特別支援学校高等部を卒業しても、「高等学校卒業」の資格を得ること
 にはなりません。肩書きとしては「特別支援学校高等部卒業」になります。
  補足ですが、「サポート校」についても単独では‘’高卒‘’とはならず、通
 信制高校と連携したカリキュラムを修了する必要があります。

Q 「大学や短期大学に進学はできますか?」
A 大学・短期大学の入学資格は、
  1.高等学校又は中等教育学校を卒業した者
  2.特別支援学校の高等部又は高等専門学校の3年次を修了した者
  に与えられますので、法的には受験資格はあるということになります。
  ただし、本校のカリキュラムは大学等への進学に対応したものではない
 ため、現実的な選択肢ではありません。
 
Q 「特別支援学校卒業で就職に不利になりませんか?」
A 「不利」になることはありません。就職への過程が一般高校とは異なる
 だけで、そこに有利不利はありません。ただ、法定雇用率や企業側の雇用
 意欲、障害理
解に左右される部分はどうしても大きくなります。
  企業への就職については、高等部での産業現場等における実習を経て、
 適性や能力を見極めながら進めていくことになります。就職に十分な力が
 あると企業が判断した場合、求人票が個人宛に発行されますので、そこに
 応募することになります。一般高校のように、指定校枠や学校向け求人が
 あるわけではありません。また、「障害者雇用」での採用となりますので、
 一般向け求人に応募するというケースもありません。この辺が過程の違い、
 ということになります。
  ただし、「障害者雇用」といっても企業側の扱いは「高卒」と同等で、
 求人票も「高卒求人」の書式を使用して発行します。
   
Q 「障害者雇用では給料は安いのですか?」
A 確かに過去のデータをひもとくと、一般高卒の初任給平均額に比べ、本
 校卒業生の初任給は低い状況です。いわゆる「正社員」としての雇用もほ
 とんどないため、賞与(ボーナス)や定期昇給が少ないか、全くない企業
 もあります。
  これはやはり本校卒業生の場合は単純反復労働に携わることが多いため、
 従事する内容に応じた賃金設定という意味合いでそのようになります。イ
 メージとしては、「パートタイマー」的な待遇というと分かりやすいかも
 しれません。