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(高)野球部の秋~活動報告~
ついこの間まで暑さに参っていたかと思えば、もう10月も下旬となりました。
日が暮れるのがとても早くなりました。朝晩は肌寒さを感じます。
7時間目の授業が終わる頃に3階の渡り廊下から見える、西の山に夕陽が沈んでいく様子は、叙情的な雰囲気を湛えています。心なしか、世界が静かに感じられます。
「雲去れば もののかげなく うす赤き 夕日の山に 秋風ぞ吹く」 若山牧水
ススキが揺れ、コスモスが揺れ、人の心も揺れ動く季節のような気がします。
「春愁秋思を知るなんぞ限らん」とは、白居易の詩です。誰しも、秋は様々な物思いを繰り返してしまう季節です。そうやって人は成長していくのでしょう。
高校生諸君には、たくさんのことにチャレンジし、たくさん悩んで、大きく成長していってほしいと願っております。
さて、夏の選手権大会が終わり、新チームが始動してから2ヶ月が経ちました。3年生が引退し、2年生4名(選手1名、マネージャー3名)、1年生8名(選手7名、マネージャー1名)で日々、活動しています。
この秋は、矢板高校・黒磯南高校・黒羽高校との4校で連合チームを編成し、大会に参加しました(期間限定。来春は人数を揃えての単独チームでの大会出場を目指しています。中学生の受験、入学、入部を心よりお待ちしております!!)。
《大会結果》
・第78回秋季栃木県高等学校野球大会(3-14 鹿沼南)
・第16回1年生大会(2-12 足利大附)
・令和7年度北部地区親善野球大会(1-7 那須清峰)
残念ながら、秋の諸大会では1勝をあげることができませんでした。
※本校マネージャーは、夏の選手権大会栃木大会で開会式司会を担当した3年生に続いて、2年生が秋季大会決勝でアナウンスを担当しました。大変貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。
連合チームは、各校の雰囲気やルーティン、さらには野球観や方針が違うメンバーが集まっています。
その中で、プレーにおけるポジションや打順はもとより、プレー以外のチーム内での立ち居振る舞いなど、普段の自分がやっていることとは違うことが求められるシーンが多くあります。協働性や柔軟性が養われたのではないでしょうか。
選手はもちろん、顧問も迷い、悩み、葛藤しながら、たくさんの学びを得ることができました。連合チームを組んでくださった学校の選手、顧問、保護者の皆様に感謝申し上げます。
高校野球は全国一斉で11月中旬から2月末まで、練習試合禁止期間に入ります。
部活動の指導は、教室での学びを、少し場所を変えて行っているものだと捉えています。
教室での学習は、「教科を学ぶ」ことはもちろん、「教科で学ぶ」ことが本質です。同じように、グラウンドでの活動も、「野球を学ぶ」こと以上に「野球で学ぶ」姿勢、意識を大切にさせていきたいと考えています。
このオフシーズンには、基礎練習に地道に粘り強く取り組んでいくほか、幼稚園児・小学生を対象とした野球教室の運営、生涯スポーツイベントへのボランティア参加、審判講習会の受講など、プレー以外の場面でも人間的な成長を図っていきたいと考えています。
これからも、矢板東高校野球部をどうぞよろしくお願いいたします!
文責:顧問(監督) 星野廣之